ヒナコノヒヨコ

遠い灯を 求めておよぐ 昏い夜。

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伐られゆく。

ゆうべの晩ごはん。
塩さば、金平牛蒡、ぶひぶひ山、しらす干、とうふとなめこのおみそ汁。

前々から、
我が家の前の空き地に家が建つ、とは聞いていたが、
とうとう今日、
まず雑木の伐採が始まった。

駅前だし、
広いし、
だからきっと相続税対策とかあるんだろうし、
もちろん自分の土地でもないし、
だいたい今住んでるマンションだってもとは空き地だか畑だかだったところを開発して建てられたものなんだから、
もう全く完全になにも文句言える筋合いではない。
ないのだが、
やはり11年間見慣れた風景が壊れていく、というのは、
さびしい、を通り越して、痛い。
特に、四季を私に感じさせてくれた柿の木が伐られてゆくのを見るのは辛かった。

私たちが越してきた12年前に、
すでに大木であったから、
たぶん数十年は経っているのだろう。

春、芽吹き、
夏、茂り、
秋、実り、
冬、葉を落とした。

さまざまな生き物たちの生まれては死に行くさまを、
柿の木は見てきたのだ。

でも伐られるときは、一瞬だね。

大地がわずかゆれ、
カーテンを開けばそこに、見慣れたあの木は、ない。

誰が悪いのでもない。
誰も悪くなんかない。
だからよけいに痛い。

朝、保育園に向かう前のビーと、
柿の木に「さよなら」をした。
同居人も、
帰ってきたら肩を落とすだろうなあ…

そして現実問題として、
目の前に新しい住宅が建ったら、
ウチはどのよーな環境下に置かれるのだろーか。
それまた不安ではある。

これまた仕方のないことなんだけどさ。


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