コーヒーを挽きながら〜岸本静江のひとり言〜

ラテンアメリカのコーヒー農園村を舞台にした小説「コーヒーを挽きながら」の著者が描く『静江ワールド』

「アンデス音楽」を楽しんだ


 
 市原市南総公民館の公開講座で「アンデス音楽」を楽しんだ。
 
 演奏は千葉市を根拠にアンデス音楽を40年間演奏してきた「エスペランサ」楽団。メンバーは男性3人、女性2人の5人。それに今回はペルー人で料理専門家のグローリアさんがダンスを披露、という。

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        (メンバー全員。背景は上昇気流を待つコンドルの雄姿とボリビア・ペルーの国旗

 会場は150人もの観客で満杯。エアコンを20度という設定温度極限まで下げたのに観客の熱気と折からの梅雨明け猛暑と、それに演奏者の音楽に対する燃えるハートで開始早々全員汗びっしょり。見かねた公民館側からウチワが配られる。
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                (開演前から満員の会場。暑い!熱い!)

 ケーナ奏者の女性の元気いっぱいの挨拶や演奏者紹介、ペルー、ボリビア、ブラジルなどの国旗、アンデス高地に住むコンドルの習性説明などが会場をまず盛り上げる。
 
 いよいよ演奏開始。
 
  1. ボリビアの高笑い…演奏中男性たちが朗らかに高笑い
  2. 小鳥…ハチドリたちのピチピチ、ピチピチという鳴き声の描写で森のに ぎやかさを表現。
  3. コンドルは飛んで行く…お馴染み、アンデス音楽の代表曲。
  4. ネグラ・デ・アルマ…ここでグローリアさん登場。小柄で丸っこい体。黒地に華やかな刺繍のペルーの民族衣装。ケチュア族のかなアイマラ族のかな?       
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(ボンボのリズムにスカートを翻して踊るグローリアさん。)

次にアンデス特有の楽器紹介。知らない楽器が一杯。
チャフチャス…振って音を出すリズム楽器の一種で、マイチルというアマゾンに自生する植物の実がいっぱいついていて、振るとジャラジャラ音がする。足や手に巻きつけたり、ぶらさげて振ったりと、色々な演奏方法があるそうだ。アルパカやリャーマの生え変わって抜け落ちた爪を使うこともある由。



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(ケーナとマイクに吊り下げてあるチャフチャフス。右はチャランゴ)


チャランゴ…小型のギターかマンドリン? 昔は胴体をくりぬいたアルマジロの甲羅をギターの胴に見立てた楽器だったが、現代は合板?

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(新旧チャランゴ。右は新。左は本物のアルマジロの甲羅製、女性から受け取ろうとしている)

マカイ…ごめん、どんな楽器だったか忘れました。
カホン…四角い箱の胴体に小鳥の巣箱のような丸い穴。スペイン語で箱や引き出しの意味。

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(左がカホン、右がボンボ)

ケーナ…名曲「コンドルは飛んで行く」で日本でも良く知られたアンデスを代表する管楽器。カーニャという葦の茎で作られたが、現在は竹製品が多い。
サンポーニャ…これもアンデス特有の管楽器。パンフルートの1種で何本もの竹を音階順に2列に配置。これの1本1本に空気を吹き込んで音を出すのだから大変だ。
ボンボ…太鼓。見た目より軽いそうで、女性奏者が片手でぶら下げて素手で叩いていた。
 
 5.エル・シクーリ…このシクーリはケーナの別名。ケーナ賛歌だ。
  6.バリーチャ…賑やかなんだか物悲しいのか、鄙びた田舎のお祭りみたい
  7.サクサイワマンピ…インカ帝国の首都クスコを守る要塞サクサイワマン
  を称える勇壮な曲。半世紀前この要塞の堅固な石垣を訪ねたことを鮮や
  かに思い出した。
  8.花まつり…これも我々の若い時日本でも流行ったリズム感豊かな曲。み
    んな手拍子。グローリアさん、衣装を換えて踊りまくる。

  因みに彼女本職はペルー料理専門家。7月23日にはNHKのEテレにペルー料
  理紹介で出演とか。

 グローリアさんに引っ張られてもなかなか踊りに加わろうとする人がいない。ようやく最前列の男性が相方として踊りに加わる。

 日本人は引っ込み思案なのか、こうでもしないとなかなか踊りや歌に加わらない。もっとも私の後ろの列に3人の若いペルー人が座り、私がグローリアさんに「ここにペルー人いるわよ!」とお節介をしたのに、3人ともはにかんでとうとう踊りに加わらなかった。日系ペルー人は我々以上に父祖の代からの慎ましやかな性格を受け継いでいるものとみえる。
 
最後はアンコール曲「楽しいカーニバル」。先の男性に触発されて、もう1人男性がグローリアさんと踊る。全員手拍子、ウチワ拍子。踊り手と演奏者の熱演とその熱意に圧倒されての会場も燃える上がる。
 
ところでこんなグループ、どんな人々がどんな由来から生まれたのかしら、と帰宅してwebで検索してみた。するとあった、あった。
 
千葉市・中南米音楽愛好会」。
「中南米の音楽を中心に情報や旅行記などなど中南米に関連するあらゆる事について語り合い、音楽を聴き、そして演奏して、踊って・・・みんなで楽しむための集いです。千葉市のペルー料理レストラン「AWKIS」の常連から生まれ、フォルクローレ演奏グループ「エスペランサ」として演奏活動も行ってます」とある。
 
この店なら昔何度か行ったことがある。千葉県庁近くのペルー料理レストランだ。2003年に閉店したというが、室内の壁面やテーブル・椅子にアンデスの写真やリャーマの織物などが所狭しと飾ってあったっけ。そこでリャーマの毛皮を縫い合わせたクッションに座り、香辛料の効いたペルー料理を味わっていると大学時代訪れたペルー、ボリビア、エクアドールの風景が、音楽が、香りが、お世話になった人々の顔が甦ったものだ。
 
店は閉じたけど毎月第2、第4土曜日にここで練習している由。今度連絡してみようかな? 今回の演奏について、ペルー料理について、南米音楽について、話したいことがそれこそアンデス山脈位広く高く(?)沢山ある。



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