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メーテルリンクの書いた童話、『青い鳥』。
誰もが知るように「青い鳥」とは、幸福の代名詞として、よく使われています。
この物語は2人の兄妹、チルチルとミチルが、
隣に住むお婆さんに頼まれて、病気の娘さんの為に幸せになれる「青い鳥」を探しに行くというもの。
2人は「思い出の国」、「夜の御殿」、「幸福の花園」、「未来の王国」を旅します。
けれど、どんなに頑張ってみても、青い鳥を捕まえる事は出来ません。
捕まえた……かと思えば、色が変わってしまうのです。
ある鳥は黒くなり、ある鳥は赤くなり、そうでなれけば死んでしまいます。
────朝になり、2人が目覚めた時、目の前にはあんなにも探した青い鳥がいるではありませんか!
それは何と、チルチルのキジバトでした。
隣のお婆さんに話すと、
病気だという娘はチルチルのキジバトを欲しがっていたと言うのです。
つまり、彼女にとっての「青い鳥」とは、キジバト。
チルチルはその鳥を娘にあげますが、その時、ふと昨夜の旅で捕まえた鳥達を思い出します。
やっとの思いで捕まえたのに、結局は手に入らなかった「青い鳥」。
……もしかしたら、この鳥も、色が変わるかも知れない………
チルチルは娘に言いました。
「本当に青いのは、どんなに頑張っても、捕まらないんだよ」
果たして、チルチルの予感は当たりました。その鳥も逃げ出してしまったのです。
青い鳥を見つけ、娘の病気も治り、めでたしめでたし。
ここで終わればハッピーエンドの筈だったのに、何故「青い鳥」は逃げ出してしまったんでしょう?
どうして捕まえられなかったのか??
ここに『幸福』のキーワードがあります。
「鳥」とは、自由の象徴。
自由に飛び回ってこそ、その真価を発揮します。
カゴに入れてしまえば、当然、自由でも幸福でもなくなってしまうんです。
「青い鳥」は確かに存在しました。
チルチルとミチルが旅した国にも居ました。
しかし、捕まえてカゴに閉じ込め、幸せを手に入れようなんて虫が良すぎたのです。
幸福とは、どこにでもあります。
それに気付き、自分の胸の内に修めてこそ、初めて幸せになれるんです。
そうすれば、「青い鳥」はいつまでも青いまま。
────逃げ出す事もありません。
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