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●太郎吉(高丸えみり)をおんぶして旅立つ時次郎(笠原章・写真はいずれも富田高久撮影)
■□勝どき書房・月島橋本夢道の会■□■□■□■□■□■ ■ ★〜☆〜★ 「夢道サロン」 ★〜☆〜★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□ 2016/11/20 ■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ❤夫を殺した男と一緒に旅をする妻おきぬ
連れ子の太郎吉を我が子のように可愛がる沓掛時次郎 そして、最後までプラトニックラブの二人❤ 2016/11/04、日本橋の三越劇場で新国劇のリアリズムを受け継ぐ「劇団若獅子」の錦秋公演「沓掛時次郎」を妻浩佳と一緒に観劇したのですが、無事千秋楽を迎え、11月18日その舞台写真が劇団から送られてきましたので、紹介させてもらいます。主演笠原章、演出は澤田正二郎・田中林輔による、今年度芸術祭参加公演です。
「沓掛時次郎」の原作者長谷川伸は、横浜の土木業を営むの家に生れたのですが、夫の暴力に愛想を尽かした母が家出をしてしまいます。長谷川3歳のときでした。大人になって実母に再会するのですが、それが『瞼の母』のテーマとなりました。
「沓掛時次郎」では、幼子の太郎吉が長谷川の幼少時代を思い起こさせます。時次郎がやくざの義理で太郎吉の父六つ田三蔵を殺してしまったのですが、三蔵が死ぬ間際に「後を頼む」といったため、母おきぬと3人で旅に出ます。時次郎はやくざの足を洗って、おきぬと宿場を流す門付けを商いとします。太郎吉は少しずつ時次郎になついていきます。血のつながりがない家族が、仲よく旅をする。まさに長谷川の少年時代だったのではないでしょうか。
●やくざの義理で六つ田三蔵を殺そうと待ち構える時次郎(笠原章)
また、時次郎はおきぬを愛するようになり、またおきぬも時次郎を慕うようになるのですが、夫婦の関係にはなりません。3人の旅姿をみて、世間の人たちは、親子3人と思い込みます。でも、太郎吉は時次郎を「おじちゃん」と呼び続けます。夫婦でもなく、親子でもないのに、夫婦以上に愛し合い、親子以上に仲よく、父親代わりに世話をする、信じられないような家族愛です。最近では、実の子を虐待して殺してしまう事件が起きています。おそらく、この芝居が作られた昭和初期でも、同じようなことがあったでしょう。しかし、長谷川は、信じられないからこそ、信じてほしいと願って「沓掛時次郎」を書いたのでしょう。
●三蔵を殺した直後に、今度はその妻のおきぬ(二宮さよ子)と息子の太郎吉をかばう時次郎
また、澤田正二郎も2歳のときに、大津で役人だった父が亡くなり、母と上京し不遇な少年時代を過ごしています。長谷川と同じように、幼いころに実の母、実の父の愛を受けることができない宿命を抱えて生きてきた人です。それだけに、人の愛の真実とは何かが生涯のテーマとなったのでしょう。肉親とか、夫婦を超えた人間愛こそが、尊いものだと訴えているのだと思います。また、その愛に育てられたからこその澤田と長谷川なのでしょう。
芝居では最後に、身重のおきぬが難産のために死んでしまいます。太郎吉と二人だけになってしまった時次郎は、農民になるため故郷の沓掛へ旅立ちます。母の遺骨を抱えた太郎吉をおんぶして、旅立つ姿がクライマックスです。太郎吉役の子役高丸えみりが時次郎(笠原章)の背中で歌う追分節が観客の涙を誘いました。
歌舞伎の華やかできれいな場面も楽しめるけれど、槍の先が花だったり、立ち回りの主役がトンボだったり、黒子がうるさかったり、ニセモノ感があります。時代劇は、そんなものじゃない、もっとリアリズムを、と澤田正二郎が始めた新国劇。それを引き継ぐ「劇団若獅子」の情熱こそがホンモノだと思うのです。
来年は新国劇100年、若獅子結成30年の記念の年です。新国劇の原点ともいえる十八番、「月形半平太」と「国定忠治」を公演します。予定は9月26・27日には新橋演舞場で、28日には愛知・扶桑文化会館で、29日・30日には大阪・新歌舞伎座です。主演笠原章、特別出演は市川猿之助、そして南條瑞江、桂広行、水野義之、中川歩、浅井弘二、甲坂真一郎、中條響子、根本亜季絵らが出演します。
また、プロデュース公演として、4月14日〜18日、早稲田小劇場ドラマ館で「夢の澤正・百年の名場面」と題して「国定忠治」「月形半平太」「大菩薩峠」「沓掛時次郎」「白野弁十郎」の名場面を展開する公演も予定しております。詳しくはブログでご覧下さい。
http://www.h2.dion.ne.jp/~wakajish/info.html ●劇団若獅子・電話FAX 03-3356-9875
〒 160-0004 東京都新宿区四谷4ー18ー202 ◎ 小春日に冷たい牛乳少し冷静になれたかな君(駿星)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★次回の第21回「夢道サロン」は2017年3月11日(第2土曜日)午後2時から5時まで、勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催します。1月は休みます。参加者には自由なテーマで話してもらいます。「橋本夢道・俳句」「狭山事件・えん罪」「憲法・政治」「古代史・邪馬台国」など。その内容はブログ「夢道サロン」「駿星つれづれ日記」「狭山事件の会」などで紹介します。参加費無料、飲み物は用意します。お菓子などのお気遣いはなさらないように。できたら最近作った俳句を持って来てください。初めて参加希望の方は事前にメール・電話をください。 syunsei777@yahoo.co.jp 090-8024-5610 …………………………………………………………………………… ★勝どき書房では、仮題「うごけば寒い 橋本夢道の獄中句」刊行を企画、 1口1000円の支援のカンパを募集しております。みなさまのご協力を お願いします。10口以上の協力者のお名前は書籍に掲載させていただき ます。匿名希望の方は、通信欄に匿名希望とお書き下さい。 郵便振替先は NO 00120-9-538001 ・宛先 資)勝どき書房 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★〜★〜★〜★〜★ 勝どき書房の本紹介★〜★〜★〜★〜★ ◆本にしたい原稿がありましたら、どうぞご相談ください。 …………………………………………………………………………… 「こんばんは、毛利小平太です。−霊談忠臣蔵−」 殿岡駿星著・46判上製・360頁。 忠臣蔵の最後に 脱盟した小平太の言い分とは? 毛利小平太「討ち入りせず」に真の武士道を見た。 ◇全国書店で発売中 定価 2000円(税別) …………………………………………………………………………… 『橋本夢道物語 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね』 殿岡駿星著・46判上製・424頁、口絵8頁、定価1900円・税別 激動の昭和を反骨の精神で生き抜いた自由律俳人橋本夢道の生涯 ◇全国の書店で発売・「月島・相田書店」に常備(0335312311) ……………………………………………………………………………… 『狭山事件 50年目の心理分析』殿岡駿星著・四六判並製440頁 「コラムゆりかもめ」に連載した「狭山事件・取材ノート」を土台に 事件のデータ、家族の証言などを心理的に分析し事件の真実を追求。 400字詰め換算1200枚のノンフィクション。定価3200円・税別 ◇初版・全国で発売中・築地・弘尚堂書店に常備。(0335410333) ……………………………………………………………………………… 『狭山事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・304ページ 狭山の女子高生殺人事件、真犯人に迫る。定価 1700円・税別 ◇在庫が少なく一般書店では築地の弘尚堂書店に常備。(0335410333) 一般書店では買えません。勝どき書房でも直売しています。 特別割引直売 1500円(送料込み) 郵便振替 00120-9- 538001 資)勝どき書房 ………………………………………………………………………………… 『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著 ・46判上製・332ページ 40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。 ◇第2版・全国の書店で発売中 定価1700円・税別 特別割引直売 1500円(送料込み) 郵便振替 00120-9- 538001 資)勝どき書房 ………………………………………………………………………………… 『茶杓 消えた伊達家老』小野寺 苓著・46判上製・324ページ 伊達藩城代家老の冨塚重標は父が作った一本の茶杓を懐に流配の地へ。 ◇全国書店で発売中 定価1900円・税別 …………………………………………………………………………… 『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著・46判並製・328頁 朝日・阪神支局事件の謎に挑戦し、舞台を埼玉に移して真相に迫る。 ◇全国書店で発売中 定価2300円・税別 ……………………………………………………………………………… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★☆無料メルマガ「コラムゆりかもめ」 http://www.mag2.com/ ★☆ブログ「殿岡駿星つれづれ日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/syunsei777 ★☆ブログ「夢道サロン」 http://blogs.yahoo.co.jp/tukisimamudou ★☆ブログ「勝どき・狭山事件の会」http://blogs.yahoo.co.jp/sayama506351 ★☆ブログ「勝どき書房」 http://blogs.yahoo.co.jp/koureipaso ★☆ 直売注文など著者への連絡は syunsei777@yahoo.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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