全体表示

[ リスト ]

昭和7年2月7日

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

みさき道人”長崎・佐賀・天草etc.風来紀行”の道人ちゃんからのリクエストに応えるため、
山頭火の『行乞記』、昭和7年2月7日を読み返した。

「山頭火の行乞記」の書庫にある以前の記事解らない言葉を参照。
「九州西国霊場巡礼」の書庫にある以前の記事廿六番札所・観音寺 を参照。

***
二月七日(日)
第二十六番の札所の観音寺へ拝登、堂塔は悪くないが、情景はよろしくない、自然はうつくしいが人間が醜いのだ、・・・
この日は旧暦の正月2日に当たり、しかも日曜日。前日に初日の出を拝んだ人たちや、
「みさき道」の終着点である観音寺へ初詣に出かける人たち、晴着を着た近隣の人たちで
にぎやかだったと思う。

晴着については、次の日に現在の諫早市飯盛町でも見ているから、そうだと想像できる。

山頭火は一応、曹洞宗の修行僧。ふだんはくたくたの法衣を着ている。
時には匂っていたことがあるかもしれない(笑)。ハレの日に、そんな山頭火に対して、
汚い言葉が投げつけられたのだろう。それが引用文の一節になったとおもう。

ボクの文庫本には、この日の記述に芭蕉の句が書き込んである:
薦を着て 誰人います 花のはる  元禄3年(其袋「そのふくろ」)に初出。
(こもをきて たれびといます はなのはる)

「乞食のかっこうをしていても、どんな立派な人かもわからないよね〜」の意味。
西行の撰集抄をふまえて膳所(ぜぜ)で詠んだ歳旦句。京・大津の俳人たちからは揶揄された。
これ以降、京・大津の俳人たちとは距離をおき、蕉風が変化していく。

***

この日の山頭火の句は4つ:
明けてくる 山の灯の 消えてゆく
(夜が明けて、長崎市街の街灯が消えていくんだね。なかなかいい句かも)
大海を 汲みあげては 洗ふ(船中)
(おそらく、松ヶ枝ふ頭あたりから船に乗り込んで、現在の野母漁港まで行った)
まへにうしろに 海見える 草で寝そべる
(野母漁港から脇岬にある観音寺まで歩いた。おそらく最短コースを取ったはず。
 でもそれは本来の「みさき道」とはズレている。途中、道塚があるが崖下の道は、
 少しでも波が高くなれば洗われて通れない状態だったと思われる。無事通過して、
 画像の海水浴場あたりでホッと一息したのではないだろうか。ひょっとしたら、
 このときに怪我・出血でもして、そのままの格好で拝登したから、まわりから
 ののしられたのかも知れない)
岩にならんで おべんたうの のこりをひろげる
(場所は特定できないが、十返花は同行していたはず、それと敦之も可能性あり)

↑1:背景・オリジナル画像:MIE丸のヘルム・デッキ(操縦甲板)内から外を見たところ。
↑2:オリジナル画像:脇岬の海水浴場。先週、2月8日撮影。ここは防波堤がなくていい。
↑3:オリジナル画像:海水浴場の駐車場よこに営業していたレストラン。
             名前を変えて移転した。ザ〜ザ〜・ビーチだから、ザザビー。

閉じる コメント(8)

顔アイコン

長崎半島の南端、野母崎は景勝の地です。司馬江漢「西遊日記」や関寛斎「長崎在学日記」に、「みさき道」を歩き、”みさきの観音参り”した紀行が残されています。
山頭火は、昭和7年に発動船で出かけました。砂丘の草に寝そべり、岩で弁当をひろげたなど、すばらしい状景の句です。一方、「人間は醜いのだ」と記しています。
場所や心情が、いまひとつわからず、タッちゃん風の解釈をお願いしてみました。ありがとう、タッちゃん。明解です。地元の句を詳しく紹介できてうれしいです。

2013/2/12(火) 午前 7:35 みさき/michito

顔アイコン

おはようございます

山頭火 タッちゃんの解説で理解が深くなります。

いずれの句も情景が理解でき 好きな句です♪
それにしても 昔のひとの旅って 凄いですね。
普通ではないのかな?

2013/2/12(火) 午前 9:14 [ つや姫日記 ]

アバター

道人ちゃん>あはは、それは良かった☆
ただし、船の記述は山頭火の間違いです。
当時の軍が使った「発動艇」という言葉はあっても、
「発動船」という言葉はありません。
ふつうは「発動機船」と言いました。

2013/2/12(火) 午後 5:16 タッちゃん(turbobf)

アバター

つや姫ちゃん>山頭火が歩き続けたのは修行のためです。
でも、時には汽車や船にも乗りましたよ☆

2013/2/12(火) 午後 5:56 タッちゃん(turbobf)

顔アイコン

あつゆきの手記より知り得た事を記します(抜粋です)。

■大波止から汽船に乗って野母港に上陸した。
■野母港から浜伝いに脇岬へ歩いた。
■砂山から麦畑の間を山陰へ道が続いていて幟が見えた(御崎観音)。
■寺の裏門を出ると山へ上がる小道がある。帰りはこの道を登って畑道を野母へ向かった。
■海を見晴らす草原で弁当を開いた。
■山頭火は水筒の酒を傾けた。

2013/3/31(日) 午後 5:31 [ しゆう ]

アバター

しゆうちゃん>松尾あつゆきの貴重な情報、ありがとうございます。
記事の推理がほぼ事実に近いとすれば、野母港へ戻るのに
山側の道を選んだのも、うなずけますね。

2013/3/31(日) 午後 10:53 タッちゃん(turbobf)

顔アイコン

タッちゃん。この記事のことは、きょう私のブログで紹介しました。旅する長崎学には知らせていたのですが、簡単に1句だけで済ませていました。すみません。

2013/4/12(金) 午後 7:59 みさき/michito

アバター

道人ちゃん>恐縮です。ありがとうございます。

2013/4/12(金) 午後 9:32 タッちゃん(turbobf)


.
アバター
タッちゃん(turbobf)
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

検索 検索
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
友だち(17)
  • タロ子別荘
  • とんとん
  • 水土壌汚染研究
  • 夢うさぎ塾 三館
  • 村山 典孝
  • カーママ
友だち一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事