元禄の芭蕉・動物の句

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初鰹(はつがつお)

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鎌倉を 生きて出けむ 初鰹   元禄5年、「葛の松原」に初出。
(かまくらを いきていでけん はつがつお)

徒然草の119段に鎌倉であがったカツオの話があって名産だが、
古い時代の中心都市と初物の取り合わせもいいんだね♪

↑背景:転載OK画像:ウィキペディアのカツオから。

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鵆(ちどり)

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英語ではPlover(プラヴァ)。日本でよく見かける千鳥は以下の3種:
(1)シロチドリ:17cm:海岸、河口、干潟:ピュルッ、ホイッ、ゲレゲレ。
(2)コチドリ:15cm:川の中下流域:ピゥ、ビビビビ、ビュービュー。
(3)イカルチドリ:20cm:川の上中流域:ピウ、ピッピッピッピッ。

コチドリとイカルチドリは砂礫地に営巣したあと、ビビビビ、ピッピッピッピッと
鳴きながら警戒飛行する。また、雛がかえったあとは、擬傷(ぎしょう)といって
ピゥ、ピウと鳴いて傷ついたような行動をとり、敵の注意を親鳥に引き付ける。

闇の夜や 巣をまとハして なく鵆   元禄4年、「猿蓑」春の部に初出。
(やみのよや すをまどわして なくちどり)

↑背景:転載OK画像:ウィキペディアのイカルチドリから。
              英語名、Long-billed Plover。

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蜂の巣

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春雨や 蜂の巣つたふ 屋ねの漏   元禄7年、「炭俵(すみだわら)」に初出。
(はるさめや はちのすつたう やねのもり)

静けさと侘しさ。芭蕉らしいさらりとした句。ボディ・ブロウのように後で利いてくる。

『三冊子(さんぞうし)』によると、陰暦正月から2月初めに降るのは「春の雨」で、
2月末から3月に降るのが「春雨」なのだという。

ところで、昨夜の南東の強風は長崎の春一番か?

↑背景:転載OK画像:ウィキペディアの蜂蜜から。

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鴈(かり)

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鴈さはく 鳥羽の田つらや 寒の雨   元禄4年、「西華(さいか)集」に初出。
(かりさわぐ とばのたづらや かんのあめ)

鳥の種類の総称が「がん」で、「かり」と読めば秋の景物として観賞する対象なのだそうだ。
日本語の奥深さを感じるね。

「鴈騒ぐ」は古くからの表現方法で、「鴈」と「鳥羽の田面」の組合せは『新古今和歌集』にある。

「鳥羽」は三重県ではなく、鳥羽伏見の「鳥羽」で、現在の京都市南区の上鳥羽から伏見区の
下鳥羽にかけての一帯。平安時代からの狩猟地だった。

***

「寒の雨」の題で詠まれた句。芭蕉の凄さは、「鴈」と「鳥羽の田面」がサッと出てくるところ。
発想経路が違うんだな。

「寒の雨」は「寒の内(寒の入り・小寒から寒の明け・立春の前日)」に降る雨のこと。

「鴈」は秋の季語だが「寒の雨」が優勢で、冬の句になる。

↑背景:転載OK画像:ウィキペディアの伏見稲荷大社から「千本鳥居」。

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田螺(たにし)

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  贈ル酒堂ニ
湖水の磯を這ひ出でたる田螺一疋、芦間の蟹の鋏を恐れよ。
牛にも馬にも踏まるる事なかれ。

難波津や 田螺の蓋も 冬こもり   元禄7年成った「市の庵」に初出。
(なにわづや たにしのふたも ふゆごもり)

詞書(ことばがき)にあるように、近江の膳所(ぜぜ)から元禄6年夏に大坂に移住した
酒堂(浜田氏、前号珍碩、医者)へ、都会の俗に陥らないように、また、大坂の蕉門との
不和を避けるように忠告した句。

シリアスにならないように「田螺」に例える気遣いがあるが、芭蕉が危惧したとおり、
結局、大坂で一悶着あったようだ。

「芦間」の芦は古来大坂名物。「田螺」は春の季語だが「冬籠り」が優勢。なお、
春を連想させる「冬籠り」と「難波津」の組合せは『古今和歌集』の仮名序にある。

***

江戸時代の「大阪」は「大坂」と書いた。

↑背景:オリジナル画像:長崎港、女神大橋の橋脚にある注意書き。

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