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久しぶりに読み返しました。
恩田陸さんの作品はツボです。
そこまで描かなくてもいいよっていうのがないんで、
気持ちよく想像させてくれるんですよね。
わたしは文章を読むのが非常に遅いです。
頭の中にその情景がはっきり浮かんでくるまで、同じセンテンスを繰り返し読みます。
大袈裟ですが一字一句見逃すものか、っていう気持ちで臨んでいるかもしれません。
なので、逆に説明されすぎている文章を読むと、興醒めしてしまうんですね。
読む意味あるのか?って思えてきちゃって、ひどいときは途中でやめます。
たぶん想像を楽しむことを一番重要視しているんでしょうね。
まぁ、前置きが長くなりましたが、恩田陸さんの小説は好きなんです。
この作品は読み返し回数が少ないんですけど、記憶していた印象より面白かったです。
大まかな内容は、
四つの高校が居並ぶ東北のとある田舎町で、奇妙な噂が広がっていきます。
そしてその噂の日付け通りに、一人の女子生徒が姿を消します。
同時に女子の間で金平糖のおまじないが流行り、さらに新たな噂がどこからか沸き上がっていきます。
ちっとも科学的ではないです。
だから面白いです。
犯人は誰で、仕組みや動機は何なのか、そういうことはどうでもいいんですよね。
こういう世界があるのかもしれない、って想像の中ですごくリアルに感じてくるのが楽しいんです。
ちょっと印象に残った文章を。
あたしたちは管理された毎日に飽き飽きしている。
はるか彼方まで、おそらく死の瞬間まで引かれたレールが、
教科書の行間に、テレビのニュース画面に、朝履く靴の中に見えているのだ。
しかし、それ以上に、あたしたちは自由を恐れている。
いや、この言い方は正しくない。
自由に伴う責任と決断を恐れている。
自由にしてやったんだから、さあ決めてみろ。
やりたいことがいっぱいあるんだろ?
勉強なんか大嫌いなんだろう?
じゃあとっとと始めたらどうだい、自分の人生とやらを。
何を犠牲にして、何をして食べていくのか、どういう人間になりたいのか、
右を歩くか左を歩くか。
さあさあ、早く決めたらどうなんだい?
何かを決められる人というのは、よほど恵まれている人かよほど選択肢がないかのどちらかだ。
けれど、世の中はそのどちらでもない人が圧倒的多数を占めている。
主人公の高校生の言葉です。
最後の二文が、ズーンと響きますね。はぁ。
あぁ、なんか作品についてちょっと語りすぎました。
もうやめます。
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2009/7/5(日) 午前 4:24 [ 藍色 ]