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Blessed with Twins
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去年の後半にかけて、音楽療法が今までにないほどメディアに取り上げられ、より多くの人に音楽療法の存在が知られることになった。というのも、約一年前の一月に銃で頭を打たれ重傷を負ったギャビー・ギフォーズさんという国会議員の奇跡的な回復に、音楽療法が大きな役割を担っている事実がいろいろな番組で報道されて非常に話題になったのだ。
 
 
このリンクに行って下のほうにスクロールするとビデオが見られる。(最初のうちは広告と、ABCニュースのキャスターたちがあーだこーだと話しているのでそれが終わるまで待っていると、ギャビーさんのセラピーの様子が出てきます。)
 
国会議員として華々しく活躍しスペイン語にも長けていたギャビーさんが銃で左脳を打たれ、一命はとりとめたものの、最初のうちは果たしてどれだけ回復するのかまったくわからない状態だった。左脳には言語を支配するエリアがあり、ギャビーさんは非常に重い失語症にもなってしまった。
 
ビデオでギャビーさんが言語療法を受けている様子がある。セラピストが、Turn on the・・・・と言い次に来る言葉 light を言わせようとしているのだが、ギャビーさんにはこの言葉がどうしても言えない。(「スイッチをいれるのは・・・・ライト(電気・明かり)」) 言いたい言葉のイメージはあるのに、その言葉が思い出せない。ギャビーさんが悔しさのあまり泣き出す。ところが「それじゃ歌を歌いましょう。」と言われて、スラスラスラと歌いだすギャビーさん。This little light of mine.  I'm gonna let it shine.   ライトという言葉に加えて他にもたくさんの言葉を入れてすべての歌詞を歌っている。
 
その次の場面では音楽療法が行われていて、ギャビーさんが楽しみながらいろいろな言葉をメロディにのせて言っている。インタビューの場面では、ギャビーさんを担当している音楽療法士が(この方の髪形がちょっとどうかなあ。)、レポーターからの「話せない人が、なぜ歌を歌うことができるのですか?」との質問に答えている。脳の中で言語をつかさどる領域は非常に限られた部分であることに対して、音楽活動は脳のあちこちを使って行われるため、損傷を受けていない部分を使って言葉をメロディにのせることができる、などの説明がある。
 
その次にインタビューに答えているのは「妻を帽子と間違えた男」他の著書で有名なオリバー・サックスという医師で、彼は、音楽によって右脳にまったく新しい言語の領域が作られることも可能であるという驚きの事実が近年の研究であきらかになってきたことを話している。
 
ギャビーさんの音楽療法士が、言語のリハビリに音楽療法がいかに有効であるかの説明として次のように言っている。
「その道ではもう前に進めなくなったとします。(言語の領域が損傷を受けて話ができなくなった) でも、あなたはその道からいったん外れて、回り道をして(音楽と言うルートを使って)行きたかったところにたどり着くことができるのです。
 
これらのことは、音楽療法士の間では周知の事実だったことなのだが、一般の人たちにはなかなか認識されていなかった。ギャビーさんの奇跡的な回復の報道がされたことで、たくさんの人たちに理解されたようで、音楽療法の問い合わせがあちこちで増えているようだ。
 
ギャビーさんはこのあとも奇跡的な回復を続けて会話もかなりできるようになり、アメリカ人に勇気と感動を与えている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  • ギャビー・ギフォーズさんの事件については日本でも結構報道されていたので知っていましたが、音楽療法が彼女の回復に一役をかっていたのですね。それにしても、脳の働きって不思議で興味深いですね。

    そういえば、2,3回お会いしたことのある友人の友人のピアノの先生をされている女性も音楽療法士でした。

    yanyan

    2012/2/28(火) 午前 9:26

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    yanyanさん
    本当に脳の働きは興味深いです。お知り合いに音楽療法をされている方がいらっしゃるのですね。

    [ Ako ]

    2012/3/2(金) 午前 1:06

  • Akoさん、とても興味深い記事をアップして下さってありがとうございます。このような事例が紹介されると、音楽療法の認知度もぐっと上がりますね。音楽の力は、本当に偉大だと思います。

    myrten29

    2012/3/7(水) 午後 10:34

  • 顔アイコン

    ミルテンさん
    これからももっと音楽療法が認識されるといいですね。

    [ Ako ]

    2012/3/8(木) 午後 11:01

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