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昔、聞いた話です。
記憶が曖昧なため、若干の誤りがあるかもしれません。
その時は、笑ってお許し下さい。
☆ ☆ ☆
日本のある都市の、ボルト(ねじ)を作っている町工場に、ひとつの依頼が舞い込みました。
「ボルトを4本作って欲しい。」
というものでした。
その4本のボルトは、人工衛星を打ち上げる際に使われるとのことでした。
☆ ☆ ☆
ボルトには、2つの条件が求められました。
(1) まず、精度・強度が十分であること。
(2) (1)の条件を満たしながら、ある一定の力が加わった時に“必ず折れる”こと。
の2つでした。
☆ ☆ ☆
この依頼は、工場の職人さんたちを悩ませました。
それは“納品前の品質検査ができない”ことを意味していたからです。
つまり、
「ボルトを作る」(製作)
↓
「作ったボルトに、力を加えてみる」(テスト)
↓
「指定された力で折れることを確認する」(テストに合格)
↓
「ところが、試したボルトはすでに折れてしまっている」(当然の成り行き)
↓
「納品できない!」
という、ジレンマでした。
☆ ☆ ☆
職人さんたちは考えた末、同じボルトを19本作りました。
そして依頼者立会いのもと、試験が行われました。
まず19本のボルトから、15本を無作為に選びます。
選ばれた15本でテストが行われました。
例の「一定の力を加えた時、折れる」ことを確認するテストです。
そのテストに、15本のボルト全てが合格しました。
無残に折れ散った15本のボルト…。
そうしてはじめて、残った4本のボルトが納品されたのでした。
☆ ☆ ☆
(蛇足)
数年前、『統計学』についてほんの少し勉強することがありました。
その最中に、上記の話を思い出しました。
「15本のボルトが折れた時の力の平均値と、そのばらつき具合(分散)と、
許容範囲が分かれば、納品された4本のボルトが失敗する確率(危険度)を計算できる!」
その時、そんな他愛もないことを思って、少し興奮したものです。
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mimiさん、こんにちは。自然科学の分野では“100%のデータ”はなかなかありません。そこで統計学が発達しました。メンデルが“遺伝の法則”を研究した19世紀は、統計学がまだ十分に発達していませんでした。そのためメンデルは、不必要なほどの膨大なデータ(えんどう豆)と格闘しなくてはならなかったのです。☆上の話でも、統計学のお陰でボルトを無駄に折らずに済んでいます。
2006/3/2(木) 午前 10:13
たまに耳にするでしょう?「100%正しいと断言はできないが、99%正しい」とか「99.99%間違いない」とか…。これらは、統計学が発達した20世紀以降広まった概念です。
2006/3/2(木) 午前 10:33
TBありがとうございます。失敗しても、試行錯誤を重ねて、人間は学んでいくのだなと思いました。失敗しても、それを生かして、次につなげればよいと思いました。
2006/3/2(木) 午前 10:43 [ - ]
こんにちは。私も仕事柄、統計学に触れますが、このお話は、分かりやすくて、その上面白い(ジレンマのところ)説明ですね。統計学の発達/発展は、見えないものを予測すると云う意味においても、多くの情報と可能性を人類に提供して、幸(?)をもたらしてくれていると思います。
2006/3/2(木) 午前 10:48 [ ShinShin ]
たまりんさん、こんにちは。「失敗は成功のもと」と言いますよね。果敢に挑戦しての失敗は、非難するのではなく、むしろ評価すべきだと思います。。
2006/3/2(木) 午前 10:53
シンシンさん、こんにちは。今や研究には欠かせない要素ですよね、統計学。高校の時は、数学の教科書の最後尾にわずかに載っていた程度でした。もっとページを割いて勉強してもよいと思いました。
2006/3/2(木) 午前 11:00
町工場の人たちが、ときに、びっくりするようなものを作っているんですよね。百分の数ミリの誤差しか許されないものも、職人の技でやるとどこかのTVで見ましたが、こちらの方も大切にしたいですね。
2006/3/2(木) 午後 1:08 [ 無知 ]
さんちゃごさん。実際に納品するまで、何本実験を重ねたんでしょう。だから、立会いのもとでは19本中15本の実験はしたんですが、それまでに何本つくり実験するまでに至ったか・・・・これが、実際の納品数ではって思いました。それが、原価でもいいですよね。予算がかかっているわけですから。。。
2006/3/2(木) 午後 6:01 [ rose ]
さんちゃご先生。 はい、99,99% ってよく聞きますね。統計学上の数字なのですね♪ なんだかとっても面白そうな勉強ですね・・
2006/3/3(金) 午前 0:52
仕事柄、統計とは縁が切れませんが、未だに苦手です。ソフト任せです。
2006/3/3(金) 午前 1:00
こんばんは。面白い話ですねェ。詰まるところ、統計とは何処まで行っても100%はあり得ないのかも。現時点までは100%なのかも知れませんが、これからが続く限り100%ではありませんよねェ・・・。なんか、書いてて幼稚な文になりました。変な話で済みません(^^)ゞ。
2006/3/3(金) 午前 1:24
ジュリアンさん。私もかつてTVで、時計修理工の仕事を見たことがあります。天府(テンプ)を自作で再製する場面だったのですが、マイクロメートル単位の仕事でした。
2006/3/3(金) 午後 0:57
roseさん、ネームアイコン新しくなりましたね。もちろん4本のボルトの価格には、開発費用も含まれなくてはなりません。オーダーメードの製品が高くなるのは、それなりの理由があります。
2006/3/3(金) 午後 1:01
mimiさん。数学の多くがそうであるように、理論や公式が形作られる過程はおもしろいエピソードが満載ですよね。数学の教科書には、そのような数学者の物語をもっとたくさん載せるといいと思います。
2006/3/3(金) 午後 1:09
Bokkaさん、私も実際の計算は統計ソフトにお任せです。いまのパソコンは優秀ですよ。
2006/3/3(金) 午後 1:12
NAMOさん、こんにちは。未来のことについて“100%”というのはありえないのでしょうね。明日の天気だって、当たることもあるし外れることもあります。
2006/3/3(金) 午後 1:23
さんちゃご先生。ありがとうございます。本屋さんで探してみます!!
2006/3/3(金) 午後 4:28
おおお。mimiさん、素晴らしい向学心ですね〜。
2006/3/4(土) 午前 11:56
へー。凄いですね。なんか、関心してしまいました。
2006/3/9(木) 午前 11:02
はなみちさん、こんにちは。私も、この話を聞いた時には妙に感動しました。
2006/3/9(木) 午後 0:25