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『「大統領選」 意外や意外』を書いて数日。
局面は、更に意外な展開になって来ている。
共和党は、71歳の老雄マッケインで、ほぼ決まり。
デッドーヒートを演じているのは、民主党の二人。
初の黒人大統領を目指すバラック.オバマ。
対する初の女性大統領に邁進するヒラリー.クリントン。
昨年8月頃は、オバマは問題視されていなかった。
ヒラリーが本命、既に脱落したジョン.エドワーズが対抗。
そして、多分ヒラリーが指名を獲得するだろう。
それが大方の予想。
ヒラリー自身、2月5日の所謂「スーパーチューズデイ」でレースは終わる、と見ていたふしがある。
が、レースは大きく変わって来た。
緒戦のアイオワに勝ったオバマが、予想以上の大健闘で僅差の首位に立っている。
12日の3つの予備選挙、バージニア、メリーランド、首都ワシントン全てに勝利。
止まる処を知らず、とでも言いたいような快進撃。
このまま差を広げて行くのか、ヒラリーが巻き返せるか。
ヒラリーは、この時点で選挙対策の責任者を交代させた。
中南米系のパッティ.ソリス.ドイルから、黒人のマギー.ウイリアムスへ。
どちらもヒラリーの下で長年働いて来た女性達だが、ここでの交代は異例。
なりふり構わぬ姿勢の表われ、と見る人は多い。
ラテン系のソリス.ドイルの更迭は、それなりに波紋を広げている。
「実際の選挙の指揮官はビル.クリントンで、ソリス.ドイルはスケープゴート(生贄)だ」
ラテン系の政治家たちは、そう信じている。
この選挙を複雑にしているのは、候補者の夫が元大統領だ、ということ。
「自分は一体誰と選挙戦を戦っているのか、時々分からなくなる」
オバマが洩らしたこの言葉が、異常な状態を端的に表わしている。
大統領夫人としてホワイトハウスに8年住み、そこで得た経験が売り物のヒラリー。
「自分の妻はアメリカで一番大統領に相応しい人物だ」
負い目の多いビルは、この選挙戦を「罪滅ぼし」のために戦っている、ように見える。
だが、実はこのビルの存在が、今のヒラリーの劣勢を生み出した、と言えなくもない。
今のオバマの支持者は、多くの黒人、多くの若者たちだ。
勿論それだけでは予備選挙には勝てない。
オバマに投票した民主党員たちには、反ヒラリーも又多くいる。
そして更に、反ビルの人もヒラリーには投票しない。
ビルに好意を持つ人がヒラリーに一票を投ずるかどうか、はなんとも言えない。
見様によっては、ヒラリーは自縄自縛に陥っている、という見方も出来る。
本来、オバマは「時期尚早」の声の中、出馬して来た。
今は駄目でも将来への布石を、という思いが強かったと思う。
が、戦いはじめてみると、意外に票が伸びていく。
「これは案外、良いところまでいけるかも知れない」
オバマ陣営がそう思ったとしても不思議ではない。
意外に多い反クリントンの手ごたえ。
当初、オバマもジョン.エドワーズも対ヒラリーに的を絞ったようだ。
露骨な連繋プレーもあった。
とに角ヒラリーを叩かなければ、という思いで一致したのだろう。
ヒラリーを、「古いワシントンの枠内に生きている」と表し、
自分を、「改革者」に位置づけた。
なんだか小泉元首相が、6年半前の党首選挙で駆使した手法を彷彿させる。
相手に有無を言わせず、対抗者に仕立て上げる。
自分が改革派であれば、相手は守旧派になる。
今、ヒラリーは崖っぷちに立たされている。
更なる敗北は、選挙資金にも響いて来る。
CBSのアンカー、ケイティ.クーリックに、
「負ける場面を考えるか?」
そう聞かれた時、
「負けることなんて、考えたことも無い」
そう強気に言って見せたが、最後に、
「ニューヨークの上院議員も、とてもやりがいのある仕事よ」
と一歩引いた言葉を洩らしている。
彼女が今一番欲しいものは、ジョン.エドワーズの支持だ、という説がある。
確かに、綺麗な引き際を見せたエドワーズは、影響力を充分残している。
彼を、副大統領候補という餌で釣り出せるか。
些か下品な言い方だが、可能性が無い訳ではない。
更にもう一人、支持が欲しい、若しくはオバマ支持に廻られては困る人物。
それが、ビル。クリントンの副大統領だった、アル.ゴアだと言う推測は根強い。
ほとんど表面に出ては来ないが、未だに隠然たる力もありファンも多い。
ノーベル平和賞受賞者でもある。
しかし、彼とクリントン一家の関係は、「むしろ憎しみに近い」と言われている。
彼が、オバマ支持を表明してヒラリーに止めを刺すことは、ちょっと想像出来ない。
かと言って、ヒラリー支持を打ち出すことも、可能性は低い。
せめて中立でいて貰いたい。
それが、ヒラリーの切なる望みだろう。
ほぼ確実視される共和党のジム.マッケイン。
彼に大統領選挙で勝てるのは、恐らくヒラリーしかいないだろう。
何故か。
オバマが候補になった場合、多くの人々に疑問が湧いて来るだろう。
「本当に黒人大統領でいいのか?」
そして、普段選挙に行かない人も、今度ばかりは出かける。
党派を越えて、マッケインに投票する為に。
共和党大統領を防ぐには、ヒラリーしかいない。
しかし、そのヒラリーは予備選挙で敗れてしまうかも知れない。
そうなれば、イラク戦争継続を約束している、マッケイン大統領の誕生だ。
この戦いが何処まで続くか、予測は難しい。
が、後が無いヒラリーが白旗を簡単に掲げるとは思えない。
最終党大会までもつれ込むか。
それとも、その前にヒラリーが状況を逆転させる、ウルトラCを持ち出すか。
見物者にとっては、実に興味深い選挙戦が続く。
長らく似ても似つかぬ美少年をアバターに掲示して来ましたが、「還暦スイマー」らしく
水泳姿を出そう、と思いました。
しかし、それはやめた方が良い、という意見も多く
止む無く、普段泳いでいるプールをお目にかけることにしました。
奥に写っているのはレストラン、上部には僅かに空が覗いています。
こんな風に、いつも誰もいないプールなのです。
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アメリカの大統領選挙は、いつも活気がありますね!
この大統領次第で、日本の政治も動くのだから、
日本人にも投票権が欲しいものです。
「オバマ旋風」のことを記事にしましたので、
トラックバックしておきます。
2008/2/18(月) 午前 1:06
コメントありがとうございます。
オバマ候補を応援する若者がクローズアップされていますが、アメリカには更に多くの保守的な人たちがいます。
最後にはそういう人たちの力でマッケイン候補が勝つ、と見ている人も多いようです。
オバマでは現実の政治を動かすことは難しい、ということなのでしょう。
さらに、ヒラリーとオバマの熾烈な戦いが最後まで縺れると、民主党内部に亀裂が入り、本選挙が危うくなるという観測もあります。
それにしても、此処まで苦労するとはヒラリーは夢想だにしなかったでしょうね。
2008/2/18(月) 午前 6:18 [ tyke0914 ]