還暦スイマー望郷日記

30余年のニューヨーク、今浦島の心境を…

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オバマ大統領の1期目が終わり、国務長官はジョン.ケリーに代わった。
ヒラリー.クリントンは予定通り、4年間でこの激務から解放されたわけだ。
65歳の彼女のこれからは、どうなるのだろうか。
退任前には、色々取り沙汰された。
イェール大学の学長、という話もあったらしい。
それ以外にも、功成り名遂げた人たち向けの仕事は幾つかある。
さらには、ニューヨーク市長に出て欲しいという推薦もあり、一時は賑わったようだ。
ヒラリーは、自分からは何も言わない。
「暫くは、普通の生活を楽しみたい」、とだけ言ったようだ。

それから3ヶ月。
又彼女の周辺は、騒がしくなって来たように見える。
2016年の大統領選挙に、ヒラリーを担ぎ出そうとする人たちは結構多い。
既に組織があり、選挙運動に打って出る勢いらしい。
次回の大統領選挙は、2016年の11月だ。
誰が考えても、早過ぎる。
だが、彼女の後援者にはそれなりの理由があるようだ。

ヒラリーは現在65歳だが、選挙当日には69歳。
歴史的に見ても、かなり高齢の大統領候補ということになる。
実際、それ以上の高齢で就任したのは、ロナルド.レーガンただ一人。
69歳と349日だから、もうほとんど70歳だった。
ヒラリーが当選すれば、就任時には69歳と100日くらいになる計算。
正直のところ、かなり苦しい。
歴代のアメリカの大統領の年齢を調べてみた。
40代が9人、50代が25人、そして60代が10人という内訳け。
やはり50代が、半数以上を占めている。
頭脳も明晰で、激務に耐えうる体力もある、と国民が判断するのだろう。

今の段階でも、ヒラリーの人気は高い。
現職の副大統領のジョン.バイデンを大きく引き離しているという。
また、考え得る共和党候補の誰が出ても、ヒラリーが勝つという調査結果。
現政権がスタートしたばかり、ということを計算に入れてもかなりの数字だ。
ヒラリーを押し立てる組織のリーダーの女性は、今から運動を始めるそうだ。
元気よく見えるが、ヒラリー本人にも確たる勝算はないだろう、と思う。
何と言っても、投票までの4年弱の期間は長い。
今の人気が何時までもつか、予測は難しい。

本来であれば、こういう形での大統領選のスタートは望ましくない。
2年前くらいに旗を立て、1年前つまり2015年の暮れ辺りに、はっきりと立候補を表明する。
それが、普通のパターンであり、今まで多くの候補者はそうして来た。
今から動き始めれば、この先の選挙費用はどれだけになるだろうか。
いかにヒラリー人気が高くても、それだけの資金を集めるのは容易ではない。
「ヒラリーが立つなら、100ミリオンを今から2年間で集めなければならない」
それが玄人筋の一致した意見。
2015年春の段階で、それだけの資金があれば、ヒラリーは断然有利になる。
おそらく多くの候補志願者が、諦めて去って行くだろう。
その金額に対抗出来る候補者は、そうざらには出て来ない。
つまり、ヒラリーは表では意思表明せずに、陰で支援者に資金集めをさせなければならないわけだ。

そしてその100ミリオンを集めても、彼女には幾つかクリアーしなければならない問題が残る。
その筆頭は、年齢と健康。
男性でも一人しかいない69歳の大統領職。
小柄なヒラリーが、耐え得るのかどうか。
そして彼女は、100%健康とは言い切れない。
国務長官任期の終わりごろ、彼女は少しむくんで見えた。
歴代最高の、112カ国を訪問したという。
まあこれからスケジュールを調整しながら、健康維持に努めるだろう。

次に残るのが、人気の持続。
確かに今のヒラリーは、高い人気を得ている。
だが彼女の支持層の大きな部分を占めるのは、中年以上の女性。
そして彼女を一敗地に塗れさせたのは、オバマを支持した若者層。
つまり、若者を選挙運動に駆り立てるカリスマ的な政治家が出現すれば、状況は変わる。
5年前の悪夢の再現。
もともと「彗星」のように現れる候補者は、民主党に多い。
ジョン.ケネディ、ジミー.カーター、ビル.クリントン、全て無名の若い政治家だった。
それが「あれよあれよ」と言う間に、てっぺんに駆け上ってしまう。
その轍を踏まないために、下準備が入念でなければならない。

続いて、任期の質問にどう答えるか。
2期8年は、あまり現実的ではない。
その時彼女は、77歳。
大柄で健康だったレーガンは、何とか持ち堪えた。
だがヒラリーがそこまで勤められるとは、誰も考えないだろう。
しかし、最初から「4年」と期限を切ることは得策とは言えない。
「ええ、私は2期を勤めるつもりよ」
先ずは、そう言わざるを得ないだろう。
そして1期目の半ばで、撤収の準備にかかる、というプラン。
「大統領になってもいないのに、2期目の話は意味がない」
そういう逃げ方もありそうだが、やはり苦しい。
弁護士あがりの彼女の、腕の見せ所になるだろう。

要は、誰かが出馬を考慮し始める前に、絶対の地歩を築き上げる。
それが最良かつ唯一の、「ヒラリー大統領」実現の方策。
だが、現在のアメリカ最大の難問は「経済」。
それが彼女の得意科目ではないことは、周知の事実。
当然、ブレーンを集める必要がある。
そこらへんは、夫であるビルの担当分野になるかも知れない。
さらには、「出かけた芽」を摘み取る作業も必須になるだろう。
5年前の苦い記憶は、おそらく彼女の脳裏から離れることはないはずだ。

「ヒラリー出馬」は、当分は大きな話題にはならない。
如何に周囲が動こうとも、肝心の彼女が意思表明しなければ大勢は動かないのだ。
そしていったん彼女が立ったなら、一気呵成に決める必要がある。
なんだか戦争みたいだが、ある意味これは戦争に近い。
「ヒラリー」という「大将」を押し立てて、周囲を切り取って行く。

「アメリカで最も尊敬される女性」が、「アメリカで最も権力のある人物」に生まれ変われるか。
好き嫌いは別にして、結構興味深い。


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