還暦スイマー望郷日記

30余年のニューヨーク、今浦島の心境を…

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釣師の本懐とは…

「怠け癖」はなかなか抜けない代物のようだ。
久々にブログを書くと、すぐに続けて書けるような気分になりがちだ。
興味深い事物が周囲に山ほど転がっているようにさえ思われ、先行きは明るいような気分になる。
だが翌日には、一寸先には何も見えなくなっていることに気づく。
別にスランプではない。
スランプとは、長い実績のある人がたまたま身動きが取れなくなったようなことを言うらしい。
野球で言えば3割の常連が、どういう訳か2割5分台で苦吟しているような場合。
2割5分が2割程度に落ち込んでいても、それはスランプではなく単なる不調であるということのようだ。
2割以下だったとすれば、最早プロではないと断じて良いのかも知れない。
故山口瞳は、「週刊新潮」という週刊誌に「男性自身」なるエッセーを数十年書き続けた。
好評だったこともあり、言わばその雑誌の看板のように扱われていた。
だが書いている当人は時には塗炭の苦しみを味わっていた、と吐露している。
編集者と一杯呑んでいる時でも、何か材料になるものはないか、と常に神経を尖らせていたそうだ。
編集者の方でも、「これは使えないか」というような逸話を幾つか用意して訪ねて来たという。

編集者が口にしたエピソードをそのまま使うことは、作家としてのプライドが許さない。
聞いた話を自分なりに咀嚼して山口瞳の文に仕立て直さなければならない。
それはそれで決して生易しいことではなかった、と自ら告白している。
彼にはエッセイスト志望の一人息子がいるが、時にはその息子からもテーマを頂戴することもある。
というか、息子は父が好みそうな身近の雑話をさり気なく会話に差し挟んでいたらしい。
山口瞳は、将棋や競馬、旅行や絵画など多趣味な作家であったが、それでもエッセーの種には苦労したようだ。
彼の死後、編集担当者数名の座談会が雑誌に掲載されたが、各人が一様に声を揃えたのが何とかエッセーのテーマになりそうな出来事を掘り起こして作家に提供することの苦労話だった。
今でも幾つかの週刊誌が幾つかのエッセーや随想などを連載しているが、その何れにもそういう作家や編集者たちの辛苦が塗り込められているかと思って読めば、またひと味異なる印象を受けるかも知れない。

私はブログは怠けっぱなしだが、泳ぐ方はまあまあ順調と言って良いようだ。
週に3回か4回、距離にすれば1000m前後をこなしている。
朝8時前後のプールはほとんどがらがらで、幅3m強のレーンをほぼ独占状態で泳げるわけだ。
週のうち月水金はプールは6時半に開くので、出勤前の中壮年が結構しっかり泳いでいるらしい。
それ以外は、ガードの若者が自分の携帯を眺めているくらい。
泳がない日は、付設のジムで様々な器具から脚の強化に役立ちそうなものを選んで短時間こなす。
20年以上の昔、マンハッタンのジムでよく調べもせず上腕強化の器械に飛びついて肘を痛め、それは今日まで尾を引いているという苦い経験があり、見た目には役立ちそうな器具にも拘わることはほとんどない。
一汗かいたらシャワーを浴び、身体を洗い髭を剃って我が家に戻る。
サウナやスチームバスもあるが、今はほとんど入ることはない。
聞けば既にリタイアして日に数時間ジムに籠っている夫婦がいるそうだが、一体何をしているのだろうか。
確かに夏場のジムはかなり涼しいから時間つぶしにはもってこいだろうが、だからと言ってそんな長時間ジムにいられるかどうか、私には理解を越えた人種にしか見えない。

以前はマンハッタンにも多くのスポーツジムがあった。
入会者は1ヶ月無料とか、入会金免除とか様々な惹句を見かけたが、何時の間にか消えて行ったようだ。
聞けば、とに角大勢の会員を獲得することが先決で、入ってみたら人が溢れていて全ての器具で順番待ちというようなクラブが多く、ほとんどの会員は2,3ヶ月で辞めるのだそうだ。
そしてそれがクラブの目論見なのだそうで、会員が減ったら再び新たな惹句を捻り出すらしい。
設備投資に金がかかりそうだが、ああいう器具はほとんどがリースだから廃業しても大きな損は出ない。
それだからこそ、次から次にヘルスクラブが誕生し、次から次へ消えて行くのだろう。
そういう点から言えば、私のアパートにあるクラブは消えることは有り得ないが、逆に何とか持続しなければならないという宿命を持っていることになる。
このアパートが建ってから数十年が経っているが、クラブは最初から存在していた。
だがメンバー募集では結構苦労があったらしく、外部の人たちに時間を限って解放したり、入居者にはメンバーになることを強制するという案が検討されるなど、四苦八苦の後が見える。
このクラブの運営は外部の専門業者に委任されているそうで、すでに開業以来数社が入れ替わり立ち替わり経営を行い、今の業者で5,6社目だという。
ということは、アメリカにあるアパートのジムやプールは、そういう専門業者に委託経営されているケースが多いようだ。
大型のアパートでは、駐車場、ジムや警備などは外部へ発注する形式が一般的になっているのだろう。

前述したように、週に3,4回ちゃんと泳いでいるということは、かなり体力が回復して来たといえそうだ。
ただ、泳いだ後の疲労は以前よりかなり強く感じるようで、そこら辺の判断が難しい。
全てが「年齢」の所為だとは言いたくないが、無視することは出来ない。
体力が低下して来れば、運動能力がそれに比例して低くなるのは避け難い。
4,5年前に出来たことが今は出来ないのは、ある意味で当たり前と言われるだろう。
だがそう簡単に納得してしまえば、この先の体力の低下を座視しているしかない。
80歳でエベレストに登ろうとは考えないが、せめて高尾山くらいは登りたい。
だが現在の私の登攀力は、情無いくらい乏しい。
駅の階段の10段程度で息切れしてしまうのだ。
これでは日本に帰って、防波堤で竿を出すことすら覚束ない。
釣れた魚を、玉網に入れて引き上げることなど夢のまた夢ではないか。
まあそれもあって、狙う魚は網など不要な小型に絞ってはいるのだが。
万一大型がかかってくれても、逆に海に引き込まれる破目に陥りかねない。
「老人、30cmのクロダイに引き込まれて水死」
そんな見出しが脳裡に浮かぶ。
何とかそれまでに人並みの脚力を回復しておかなければならない。

まあ、魚に引かれて海にかばねをさらすのも、釣師の本懐かも知れないが…。


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