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私は、米の飯は大好きだが、麺類も好きだ。
麺類であれば、種類を問わない。
蕎麦、うどん、スパゲッティは自宅でも食うし、ベトナムのフォー、タイのパッタイ、朝鮮冷麺、
台湾の担仔麺、広東のワンタン麺、なんでもござれだ。
幸い自宅から10分足らずで、その全てが食える。
日本では、相変わらずラーメンが大人気のようだが、私は今風のラーメンを好まない。
最近の日本のラーメンには、原則が無い。
スープの取り方、麺の打ち方、添え物の焼豚、野菜まで好き勝手に変える。
出来上がったものは、正体不明。
私の考える本格的ラーメンは、東京風だ。
焼豚と支那ちく、なると(これは無くても良い)と安っぽい海苔が浮かんでいる。
スープは澄んだ醤油味。
私は、往年のラーメンの激戦地、荻窪で育ったからラーメンにはうるさい。
今は日本に帰国しても、滅多にラーメンは食わない。
ニューヨークにも何軒か、ラーメンを売り物にしている店がある。
九州から出てきた「味千ラーメン」、これも九州からの「めんちゃんこ亭」、多分九州からの
「ばってんラーメン」、何故か皆、九州からの出店だ。
どの店も頑張っているが、安いチャイニーズのヌードルショップに押されている。
ラーメンは一杯6〜8ドル、消費税とチップで10ドル近い。
対するチャイニーズは、ワンタンメンが3ドル前後、焼豚を入れても5ドル足らず。
全部入れても6,7ドル。
味は、と言えば甲乙つけ難い。
特筆物は、ベトナムの 「フォー」 。
こちらで初めて食べたが、完全に「虜」になった。
鶏がらのスープに、米の麺。
生、若しくは半生の牛肉が乗っているのが一般的だが、色々な他の部位も乗せる。
筋、センマイ等も選べる。
これに、生のモヤシ、バジルを乗せ、レモンの汁を絞って準備完了。
辛いソースを小皿に取って、肉をそれにつけながら食う。
蓮華でスープを一口。
懐かしいような、それでいて初対面のような味が拡がる。
刻んで散らした、香菜の味が絡まっていく。
「旨い。」
としか言いようが無い。
麺は柔らかめだが、延びている訳ではない。
肉と麺とスープ、これが三位一体だ。
とはちょっと大袈裟だが。
とに角、一見ではない、一食の値打ちあり。
懐かしいと感じたも道理、このスープにはベトナムのニョクマム(魚醤)が使われている。
ニョクマム、タイのナンプラーは同じ物。
日本のしょっつる、い汁も同根だろう。
「日本人南方起源説」
なんだか賛成したくなってきた。
広東風ワンタン麺も捨て難い。
極細の麺が、鶏がらスープにからむ。
麺は卵入りが一般的。
ワンタンは日本と異なり、ころっとしたシュウマイ風。
割ると小さな海老が姿を見せる。
レンゲに取って、極辛ソースをちょっとつける。
その辛さと、ワンタンの甘みが良いコンビネーションだ。
スープは極端に薄味が普通。
「薄ければスープが旨いかどうか、すぐ分かる。」
そうだ。
薄いスープに合わせて、麺は細くちぢれている。
コシはそれほど強くはないが、歯ごたえはしっかり。
中国3千年の味だ。(ちょっと大袈裟)
だが、何故か量が少なめなのが玉にキズ。
朝鮮冷麺の味も、こちらで覚えた。
ステンレスの大きなどんぶり。
牛骨と水キムチのスープ、コシのある麺。
牛肉が二切れ、ゆで卵の半分、白菜の水キムチ、それに梨の薄切りが浮いている。
何もいわずとも、はさみをで麺を切ってくれる。
なんと、スープに氷が浮いている。
多分、スープを冷凍庫に入れておくのだろう。
添え物として、2,3種類のキムチ。
とにかく冷たい。
麺は歯ごたえがありなかなか噛み切れないが、堅すぎるほどではない。
箸休めにキムチなどを齧りながら、スープを呑む。
牛の出汁と水キムチスープが、絶妙な味を組み立てている。
「梨は冷麺には不可欠」
とは、後で聞いた。
夏場は勿論、冬暖房の効いたところで食べる冷麺は実に旨い。
未だ知らない麺類も多い。
シンガポールでも、ミャンマーでも彼ら独特の麺がある。
カンボジア人に言わせると、
「プノンペンの麺は、一度食ったら止められない。」 らしい。
まあ、はずれも幾度か経験している。
コシの無いうどんのような、北京料理の麺。
奇天烈な味に、済まないと思いながらもほとんど食べずに出た、マレーシア料理屋。
ニューヨークに住むかぎり、私の「麺行脚」は永遠に続きそうだ。
ヤンキースのA-ロッドこと、アレックス.ロドリゲスの周囲が喧しい。
誰が火をつけたか知らないが、
「A-ロッド、トレードか?」
とぶち上げた奴がいる。
それに他のマスコミが呼応した。
「一犬虚に吠えれば、万犬実に応える」
なら分かるが、皆が虚に応えている。
彼は、ここのところ調子が良くない。
良くないどころか、最悪かも知れない。
打てないばかりか、送球エラーを重ねる。
その上、言わでもがなのことを言った。
彼がシアトルにいた頃の監督、ルー.ピネラを誉めた。
これが普通の場合なら、何の問題も無い。
だが、ヤンキースは首位に引き離されあっぷあっぷしている。
「トーレ、解雇か?」
これまた、先走りのマスコミが囁き始める。
ピネラは誰知らぬ者のない、オーナーのスタインブレナーのお気に入りである。
住居まで同じ、フロリダ州タンパ。
両者とも競走馬の馬主とあって、行き来もある。
ヤンキース全盛の77、78年の選手。
「Sweet Lou (スイートルー)」
と呼ばれ、ファンの人気も絶大。
「後任はピネラ?」
誰もが脳裡に浮かべている、真っ最中だった。
トーレは、面白かろう訳が無い。
「A−ロッドのエラーは、ノブラックほど深刻だとは思わない。」
トーレのこの言葉は、一種のお返し。
ノブラックは7,8年前のヤンキースの2塁手。
突然送球がおかしくなり、エラーを頻発。
最後は外野を守ったりもした。
何故、トーレはわざわざ昔の選手を持ち出したのか。
それも送球エラーのトラブルメーカー。
「A-ロッドのコメントへの意趣返しさ。」
なのだろうか。
ヤンキースのゼネラルマネージャー、デイブ.キャッシュマンは、
「NO.1の選手をトレードする筈が無いだろう。彼の家はニューヨークだよ。」
噂を一笑に付している。
それにしても…。
彼が、球界の最高給取りでなければ。
彼が、ジーターのことを、
「そんな高給に見合うとは思えない。」
などと言わなければ。
これほどのブーの嵐に、見舞われはしなかっただろうに。
親友と言われた二人だったが、今はどうなのだろう。
グラウンド上では、気さくに話しているように見えるが。
二人は、未だ5年以上契約を残している。
揃ってヤンキースでまっとう出来るか。
それとも、両雄並び立たず、か。
大選手というのは、球場の外でも、話題を提供出来る人のことなのだろう。
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