還暦スイマー望郷日記

30余年のニューヨーク、今浦島の心境を…

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考えてみると、「ゴルフ」と離れて4年以上経つ。
きっかけは肘の故障。
幾度かコーチゾンを注射して貰ったが、時間が経つとちゃんとぶり返してくる。
最後の注射から数ヶ月、流石に痛みは消えたようだった。
しかし、では早速ティグラウンドへ、という風にはならない。
何となく躊躇い、それきりになってしまった。
クラブも知人の倉庫に預けっ放し。

高速道路を降りると、右側にゴルフ場が見える。
過去数十回はプレーした、「ご近所さん」のコース。
フラットなコースで、料金も安かった。
1ラウンドで、30数ドルだったか。
午後3時を過ぎると15ドル程度で、日没までプレー出来る。
プルカートを引っ張って、迫る夕闇の中をボールを捜しながらクラブを振った。
これだけ回数をこなしていると、ホール毎に良い記憶がある。
18ホール全てで、1度は「パー」か「バーディ」を記録したはずだ。
それだけを足せば、私でも「アンダーパー」でラウンドということになる。
そんなことを考えていると、何だかそれが実現出来そうな想いに捉われてしまう。
実際にプレーすれば、
「畜生!」とか、「あー、やっちゃった」とかの言葉で埋め尽くされるだろうが。
それでも、そういう妄想に陥ることは時々ある。

アメリカはゴルフ大国だ。
イギリス生まれのこのスポーツを今日の隆盛に導いたのは、間違いなくアメリカだろう。
多くのゴルファーの憧れの高級コースもあれば、リタイア後に始められる格安コースも沢山ある。
その中でもゴルファーの楽園と言われるのは、「フロリダ州」。
一体幾つコースがあるのか、正確には分からない。
だが大勢のゴルフファンが、リタイア後の住まいとして「フロリダ」を夢見ている。
車の後に電動カートを牽引して、好きなコースへ。
「老人割引」でプレーし、またカートを引っ張って帰宅。
ワイフが許せば、週5,6回プレーすることも可能だ。
そのためには、ワイフをゴルフ好きにするのが一番の早道。
退職が近づくと、ワイフにゴルフを教え始める亭主が多いと聞く。

私も、マイアミに幾度か行ってゴルフを楽しんだ。
始めて行った、20年近い昔。
早朝6時のスタート時間を指定された。
幾らなんでも早過ぎる、と思ったが仕方がない。
ゴルフ場内のホテルに泊まっているから、そこから電動カートでコースに向かう。
いの一番かと思ったが、既に前の組がスタートしている。
それでも、まだ薄暗さの残る1番ティに立つ。
初老のスターターが待機している。
彼の合図がなければ、第一打を打てない。
「You are dew sweepers, ah? (貴方たちも、デユースイーパーだね)」
スターターが、我々に話しかけて来た。
「Dew sweeper, what is that? (デユースイーパーって何ですか?)」
「Look at tee ground, you see dew on the grass. (ティグラウンドに露が降りているだろう)」
「You gonna sweep the dew by your driver.(その露をドライバーで払うわけです)」
「We call it “Dew sweeper”. (それを『露を払う人』と呼んでいるんだよ)」

確かにティグラウンドの芝生には、黒い曲線が数本描かれている。
前の組のドライバーの跡が、はっきりと見て取れる。
「OK. Your turn、now. (オーケー、打って下さい)」
スターターの合図で、私がティグラウンドに立った。
上手く曲線が描けるかどうか、若干の不安がある。
我々の後の組も、後で見守っているようだ。
朝露の降りたコースでは、なるべく真ん中に打ちたい。
延びたラフに入れれば、朝露でぐしょぐしょになるだろう。
念じながら、第一打を打った。
意思に反して、球は右に曲がってラフに入って行く。
それでも、ティグラウンドにはくっきりと黒い曲線が残った。
その「Dew sweeper line」は、今でもはっきりと思い出せる。

フロリダのゴルフ場には、大勢の高齢者が働いている。
その誰もが、何処となくおっとりして雰囲気が暖かい。
「TPC at Sawgrass 」という超有名コースでプレーした時。
此処は「5番目のメジャー」と呼ばれる、「プレーヤーズチャンピオンシップ」を主催している。
17番が有名な「浮島」と言えば、「ああ」と思う人も多いだろう。
我々がプレーしたのは、珍しく暇そうな日だった。
ほとんど各コースに誰かがいて、色々アドバイスをしてくれる。
それもほとんどが、リタイア後という感じの高齢者。
「Oh, we are just a volunteer. (我々は、ボランティアなんだよ)」
給料は全く出ない、ということらしい。
「But, we could play here 3,4 times a week. (でも週に3,4回は此処でプレー出来るんだよ)」
考えてみると、それは凄いことだ。
このコースのグリーンフィーは、予約すると200ドル以上する。
リタイアの身では、週一回すら怪しい。
それがこうやって我々の相手をするだけで、週に数回プレーを楽しめる。
ゴルフ場側から見れば、数人がプレーしたところで何ほどのこともない。
さらに人生に熟達した高齢者は、一般プレーヤーへの当たりも良い。
ゴルフを良く知っているから、適切なアドバイスや注意も出来る。
上手く考えたもんだ、と思うしかない。

考えていると、何となく懐かしい。
またやってみるか、と思わないでもない。
上手く行けば、「TPC Sawgrass」のボランティアだってありつけるかも…。

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