還暦スイマー望郷日記

30余年のニューヨーク、今浦島の心境を…

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「土俵は女人禁制」か?
何時決められたことかは知らないが、時々この禁忌を巡って論争が起って来た。
大体土俵に女性が上がることは、先ずあり得ない。
相撲という興行は全て男性だけで取り仕切られており、女性が口を挟む余地はない。
女性だってそれに対して不服を唱えたということは聞いたことがないし、今だってそれは変わらないだろう。
男女平等の世の中になってかなりの年月が経ったが、今でも女性を受け入れない場所は皆無ではない。
新しいところでは、霞ヶ関カントリークラブという名門ゴルフ場が東京オリンピックのゴルフ競技の会場に設定された後、このゴルフ場が女性会員を受け入れていないことが問題になり、侃々諤々の挙句クラブの会則を変更して女性会員を認めることにして、どうにか落着した。
相撲も過去1,2度女性の官房長官が首相代理で天皇杯を優勝力士に渡したいという要望があり、春場所では大阪府の女性知事が同様の趣旨の打診をしたが、相撲協会に拒否されている。
そこへ来て今回の巡業地の福井市で、市長が土俵上での挨拶中に倒れるという椿事が起こり、手当てに駆けつけた数人の女性看護師が病人を介抱中に「土俵から下りてください」とアナウンスが繰り返された、という。
流石に非難の声が高く、形勢不利と見た相撲協会は「今まで経験したことのない出来事だったので、対応が不味かった」と平謝りに終始したらしい。
まあ確かに挨拶に立った人がその場で倒れるなどということは滅多に無いだろうし、そういう事態に備えた予行練習もしたこともなかっただろうことに同情の余地が無いわけではない。
ただ相撲協会はこの数ヶ月ごたごた続きで、政治向きの記事に飽きたメディアの好餌になったとも言えそうだ。


「女人禁制」というと、日本のあちらこちらで行われているように聞こえる。
確かに「高野山」を始めとして霊山と崇められている山々には、そういう規制があるところが残っているだろう。
だがそれもいまでは数えるほど。
戦後若い女性の間に流行った登山ブームは、過去の旧弊を瞬く間に押し流してしまった。
日本の高山だけではない。
アルプスやヒマラヤの高峰に挑戦する女性がそれほど珍しくもなくなり、最早女人禁制を守り続けている世界の高峰はほとんどないと言っても過言ではない。
相撲が女性を土俵に上げないという方針を守って来られたのは、無理に上がりたいという女性側の声が無かったからではないだろうか。
改まって自治体の女性首長を打診されれば断るだろうが、そんな事例は滅多にない。
今回相撲協会があれだけ大慌ての醜態を曝したのは、その不備を衝かれたことが大きい。
つまり予想だにしなかった突発事故が惹き起こしたアクシデントだったということになる。

相撲協会はこの件は一過性の偶発であって、これから先に同様のトラブルが起こることはない、と片付けたいようだが、私は尾を引くだろうと思っている。
もう既にニューヨークタイムスが、「この事件は日本に根深く残る女性蔑視の現れ」と主張し、欧米の一流新聞がそれに追随する気配も見せているようだ。
たかが相撲の場で起こったアクシデントであり、相撲協会が非を認めて謝罪したことで一見落着と考えている向きもあるようだが、どうもそう簡単には済まない気配だ。
日本人は深刻に考えていないようだが、日本古来の「男尊女卑」の風習は結構広汎に知られており、その非難の対象が日本となれば、手ぐすねを引いて待ち構えている海外メディアも少なくない。
過去に数千年の平和な安寧を貪り、明治維新から近代国家への変遷を巧みに切り抜け、さらに太平洋戦争で完膚なきまでに叩きのめされながらも、アメリカの庇護の許に奇蹟のような再興を果たした日本の歴史は、大国間に揉まれ続けて来た小国から見れば恵まれ過ぎていると思われても仕方がない。
そして「女性蔑視」という観点に限れば、日本には「天皇は男系に限る」という別に国民が投票したわけでもないルールが存在しており、数年前までは後継該当者がいなくて様々な意見が交わされていた。
ところが平成6年に秋篠宮家に悠仁(ひさひと)親王が誕生し、男系の後継者が出現したことで女系天皇の議論はあっという間に沈静化してしまった。
皇太子家の愛子内親王を女系天皇にという待望論もあったようで、議論が熟す前に一件落着という気配になったことは、返す返すも残念だったと思わざるを得ない。
とは言え、今の皇族で皇位継承権を持つ男性はこの悠仁親王一人であって、決して磐石とはいえないようだ。
しかし、折角気運が盛り上がって来た「女系天皇」論議が、彼方に押しやられてしまったのはどういうことだろう。
男系の後継者が一人出て来たくらいで、万事安泰と考えているのだろうか。

歴史をみても、天皇家は常に後継男子を最優先として皇妃や側室を選んでいる。
嗣子が決まっていなければ必ず内紛や暗闘が繰り広げられ、血生臭い結末が待っているのだ。
大化の改新以降の天皇家の権力争いは、血で血を洗う近親間の暗闘が絶え間なく続く。
後継者と目された皇子は、しっかりと権力を掌握するまでは常に暗殺を恐れつつ暮らさなければならない。
ただこの時代には、幾人かの女性が天皇の地位に就いた記録がある。
何れも何らかの事情があったからではあるが、「女性天皇」そのものに対する抵抗はそれほど無かったらしい。
と言うより、すべての選択肢が否定された結果としての女性天皇だから、異論の唱えようは無かったのだろう。
だが悠仁親王が誕生する前に「女性天皇」論議はあったが、その当時は「女性天皇已む無し」という気配があったし、それに代わる代替策も無かったのではないか。
それが悠仁親王の出現で、「天皇は皇統に属する男系の男子がこれを継承する」という皇室典範を遵守出来る形勢になり、「女性天皇」云々の論議は片隅に追いやられたと言えそうだ。

と言っても、これで日本の「女性天皇」論争が完全に消え去ったわけではない。
「王室」は今では世界の少数派だが、その何れもが女王を問題なく認めている。
そうなると男系に固執しているのはアラブ系の王族国家と日本だけになるわけで、世界的に見ても偏頗な印象を持たれることになりそうだ。
世界的な統計を見ても、日本は「男女平等」という点では世界の60位辺りに低迷しているらしい。
先進国の批判的な視線を浴びながら「男系皇室」を貫き通す、という状態に耐えられるかどうか。
西欧の王族たちは遡れば血縁であったり姻戚関係であるなど相好理解も深そうだが、アジアの日本には残念ながらそういう友好関係にある王室はタイとブルネイ程度しかない。
「他国は他国、日本は日本」という考え方もあるだろうが、過去日本はその姿勢で幾つかの失敗を重ねて来ている。
鯨、鰻、マグロなどの水産物をはじめ、日本の対策は常に後手後手に廻るケースが多い。
私は「タトゥー(刺青)」が国際問題になることを危惧していたが、いまのところそれほどのトラブルはないようだ。
だがこの先海外からの観光客が益々増えて来た場合、ある程度の規範を設けておかなければなるまい。

男女平等は、日本に科せられた大きな「命題」とも言える。
現在の女性議員や国家公務員における女性の比率は、海外に比較すれば後進国以外の何ものでもない。
父親がが引退した後を引き継ぐ「世襲政治」と並んで、世界に恥じるものだと考えた方が良い。
勿論それ以外にも「恥ずかしい」ことは色々あるのだが、少なくとも「妻の言うことは私が聞いていますから…」などという妻の人権を無視したような首相が采配を振るっているうちは、あまり望みはなさそうだ。

別に「男女平等」で世界の10位に入らなくても良いが、せめて20位くらいまでにいてくれれば、オリンピックの金メダル20個の値打ちはあると思うのだが。

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