|
最近、「アトピカ」という薬が発売になりました。もともと人用ではあった薬ですが、動物用ははじめてです。人では臓器移植したあとの拒絶反応を抑えるのに使用したりします。効果は「免疫抑制」です。犬用としては、アトピー性皮膚炎の治療に認可されました。このごろアレルギー性の皮膚炎と思われる犬の来院が多くなっています。とくに春先〜夏、夏〜秋に多いです。アレルギーかどうかは、問診や皮膚検査で他の皮膚病を除外し、最終的には皮内検査や血液検査で確定しますが、犬によって、症状の軽いタイプから、薬が切れるとすぐに再発したり、まったく効かなかったりといった重症なタイプまで様々です。重症のものになると、どうしてもステロイド剤を使わざるを得ない状態になります。同時に体質改善を目的とした食事療法やサプリメントの投与を行いますが、それでも切れるととたんに痒みが再発して、夜も眠れない、血だらけになる・・・といった犬に対してはステロイドを量や投与間隔を加減して続けます。ステロイド剤は長期にわたって使用すると、重篤な有害作用が出ることがあります。ですので少しでも量を減らして、薬を止める期間を作りたいところです。免疫抑制剤をそこで使用することになります。もちろんこの薬にも副作用がないわけではないので、今までは犬に使用した場合の情報が少なく、使用することに躊躇していました。また1カプセルあたりの値段が高く、あまり飼い主さんに勧めにくかったのもあります。今回、動物用に発売が決まり、犬で使用した場合の効果と有害作用の情報が多くなりました。情報が多くなって、その効果や有害作用に対する自分の知識が増えてくると、少し高い薬ではありますが、飼い主さんに説明し、お勧めすることができます。実際、現在2匹の犬で使用しています。効果はまずまずといったところです。2匹の犬ともに、投与後1週間でステロイドの投与を段々減らし、現在はステロイドを飲ませていません。2匹のうち一匹はアレルギー性皮膚炎ではなく、アレルギー性の肺・気管支炎です。喘息のような感じで、ぜろぜろと呼吸のたびに音がしていました。病院に入院している間は、徐々に回復し、家に帰ると悪化します。大学病院でハウスダストアレルギーという診断されて、現在も入退院を繰り返しています。ステロイドは欠かせない薬ですが、少しでも休薬できればと「アトピカ」を投与しています。嘔吐が数回見られましたが一過性で、食欲の低下はみられず、呼吸状態も安定しています。来週1日自宅に帰って発作が起きないかどうかみる予定です。アレルギー体質については、色々と考えてるのですが、なかなか体質改善がうまくいかないことが多いです。本当はアトピカやステロイドを使わないで済めば、それに越したことはないので、色々なサプリメントを試してもらったりしています。 |
全体表示
[ リスト ]



