黄色い蛇足@日立柏酒場裏

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 私が問題だと考える点(技術的なものだけでなく、社会的な部分も含めて)の簡単な解説を付けて写真をUPします。

 写真はクリックすると、デカクなりますので、詳細まで確認出来ます。撮影日時は、2006年5月27日(土)06:30〜07:00の間。

 一番上の写真は、擁壁の構造をよく現しています。下に数メートル(何メートルくらいになるのか?はよく見て来ませんでした。擁壁の高さが4.7m程度になると思いますから、2〜4m?)の平らな底面(かかとと言う様です。一方、谷側に底面がある場合は、それを、つま先と呼ぶそうです)があって、そこから擁壁が垂直に立ち上がっています。この上は、直ぐ土になります(向こう側に埋めた部分が見えます)。簡単に言って、この底面はメンテ不能になりますから、コンクリートにひびが入ったりして、鉄筋が錆びない様に十分なかぶり(厚さ)があるのか、どうか?が重要です。既に、この工事がどの様なものだったのか?は私には判らなくなっていますが。
 鉄筋コンクリートと云うものは、鉄が引っ張り強度を保ち、コンクリートが圧縮強度を保つものです。こんな事は専門家でなくとも知っている常識です。それぞれ、鉄は圧縮には弱く、コンクリートは引っ張りには弱い(ひびが入る)ものです。また、鉄は熱に弱い(火事の場合、融ける)ので、建築物の場合、その熱を防ぐためにもコンクリートの厚さ(と今までなら石綿…この代替物は漸く出始めてきたところです)が要求されます。今回の場合、底面の一体強度は、谷側へ倒れる方向の強度は、鉄によって確保されるのですが、コンクリートにひびが入って鉄が錆びるなどの事があると、鉄の強度は保持出来なくなってしまいます。その状態が目に見えないところがコワイところです。
 コンクリートに十分な かぶり厚があれば、コンクリートは水の中では若さを保ち続けます(関門トンネルなどのコンクリートは若々しいままだそうです)ので、その事に期待するしかありません。でも、日本の土は大体、酸性なんだよね〜。コンクリートはアルカリ性を保持する事で強度を保つ訳ですから、十分な厚さが要求される事は、念には念を入れておくべき事です。

 こう云った宅地だと、土地を譲渡する際に特別の契約(この開発宅地全体で費用を負担するとの特約)を結んでおかない限り、民法の原則では、所有者(擁壁に隣接する、上の宅地所有者)が擁壁のメンテの全費用を持つ事になります(擁壁に接していない宅地所有者にはコスト負担の無い場合も)。底面が住宅の下になってしまっているので、現実には、下の土地を購入しての擁壁の厚さの継ぎ足ししか出来ないだろうとは思うのですが、そうでない場合、上の住宅を取り壊した上でのメンテしか出来ません。こんな事を宅地購入者に要求するのは、非現実的だと思います。メンテが必要になってしまったときには、上の宅地購入者は破産の危険にさらされる事になります。上の宅地購入者が夜逃げをすれば、メンテはされないままに下の宅地は危険にさらされ続ける事になる。下の宅地所有者がやむを得ず自分でメンテをした場合、上の宅地購入者に対して債権を保有する事になり、上の宅地所有者に対して破産申し立てをして土地の競売からそのコストを返済して貰う事になりますが、社会的費用は増加してしまいます。
 こうした宅地開発の持つ、社会的危険性です。

 また、土は十分に固められているのか?も気になるところです。固め方に難がある場合、全て盛り土ですから、上の住宅が一戸建てで通常である布基礎(地面上に一面のコンクリートを打ち、基礎とするもの)である場合、不等沈下に対する耐性が非常に弱い。また、地震の場合は上の宅地の液状化が懸念され、簡単に家が住めない状態になってしまう事が予想されます。開発によって、そんな宅地を造ってしまう事が社会的要請に反するものと考えるのです。擁壁の上にコンクリートでも流し込み、盛り土の高さを減ずると云う方法も考えられない事はありませんが、そんな事をしていない事は、向こう側で、擁壁の脇に土を詰めた部分を見れば明らかです。
→ 当事者さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/hebitotatakaukaeru/37036973.html も、ご参照下さい。

 その下2〜3番目の写真では、底面が繋がっているのが判ります。この構造がずっと向こうまで続いていれば、擁壁自体が破壊されない限り、地震の際にずり動く、といった事はそう簡単には起こらないであろうとは思われます。が、底面が埋もれてしまって、状態が判らなくなる事が問題ではあります。
 最初は、強度は十分でも、その後、どういった状態なのか?は検証出来ないのです。メーカーなどでメンテナンスを検討した事のある人間ならば、こんな方法に問題のある事は容易に判る事です。土木業界のイイカゲンさがここに現れています。国土交通省がこういった開発を認めているのですから、別に開発業者云々の問題ではありません。

 一番下の写真は、この擁壁が底面部分(どうなっているのか、不明)を考えに入れないと、単に土に載っただけの構造である事が判ります。右の住宅所有者が4m程度の土地を買い増ししたので、擁壁の位置が左にずれた訳ですが、この土地は斜面なので、擁壁の斜め右下には空間がある構造になってしまっています。擁壁自体、この下に基礎があって、土が流れない構造になっているのでしょうか?そうでない場合、この擁壁の右下部分にコンクリートの土留め擁壁が新たに欲しいところです。
 もし、宅地造成後、ここか湧き水なんかが湧き出る事があったとすると、それ自体が上の宅地の危機を意味します。どういう事か?と言えば、上の宅地の土が流れ出し、宅地の下に空間を作っている危険性が考えられる事を意味するのです。TBSの「噂の東京マガジン」では、他の開発地で雨の後は土砂が流れ込んでいる、と話されていましたが、そうした事自体が上の宅地の危険性を増している訳なのです。この擁壁では底面がかなりの長さがありますから、もし、ここでそうした事態が起こった場合、擁壁から1軒目だけでなく、2軒目も同様の危険(時間の経過に従い、家が傾く危険)を抱え込んでしまった事になります。
 私は、敢えてこうした危険を発生させる様な造成方法が社会的に妥当な開発方法とは、どうしても思えない訳なのです。

 擁壁の力学的な説明をネットで調べたら、次の様なものが出て来ました。構造に関しては、静的な力学だけで考えられており、地震時の動的(上の盛り土が流動化した上での、擁壁の振る舞い)については考慮されてないんだな、と感じました。全ての事が判っている訳ではないのです。
http://www.geocities.jp/civiltoy/hanj-0.pdf

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なんともとしか言いようがない。これでも基準を満たしているのだからというのでは全く。本当に何にも生きないんだなと切ないです。この下の人たちこの上に住む人たちの生命財産はどうなるのか。ずいぶん前の噂の東京マガジンで傾いた家のことを取り上げていた記憶があります。地盤問題など何度も取り上げたはずです。でも何にもならない。まさに豆腐の上に家が建つのですね。

2006/6/11(日) 午前 7:55 [ dok**itsu*oku_c*u*tsu ]

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かえるさんの処から流れて来ました
埋め戻しの点でちょっとお話しを、私は土木関係の仕事をしているのですが、通常擁壁に限らず構造物周辺を埋め戻しするときは、構造物にチョークなどで盛り土の高さをチェックしておきます。
これは施工管理のやり方なのですが、必要以上の盛り土をしてから転圧をしてもしっかりと締め固め出来ないので盛り土の高さをあらかじめ目印してこれ以上土を盛らないようにさせるのです。
作業員も人の子ですからしっかりした仕事をしたいと思いながら、早く切り上げて儲けたい気持ちもあるので、一度にたくさんの土を敷き均し上っ面だけ転圧するというのも、手抜き工事にありがちなのです。
それを防ぐ為にも施工管理をする私のような立場の人が印をつけるのが一般的なのですが・・・どんなに目を凝らしてみても印が無いのは・・・これ以上何も言えません。

2007/7/23(月) 午後 8:31 もぐらおやじ

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>もぐら(civilmogura)さん:

転圧云々…充分なものはしてないでしょう。印の話も状況証拠ですが、この物件では、地面を盛り土して上げているのに、土を外部から運び入れていません。つまり、以前の山を削った土をそのまま盛った形であり、間に空気が入った事で体積が増加してしまっている状態です。こんな土地が何年か後に地震にあったならば…家は、下のの柱状補強で対処する事になるんですが、土地及びそのに布石されたライフラインはメチャクチャでしょう。

大きな地震が無くても、時間の経過と共に、地盤沈下が起こり、ライフラインや家の補修に支出が嵩む事になる事が予想されます。

2007/7/23(月) 午後 9:33 レイ豚

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2年以上前の工事ですね。私も建築土木の仕事をします。このような擁壁工事まだ経験がありません。型枠の枚数、横単管の間隔から、ベース上からの型枠の高さ約5.0mコンクリート高は4.9mでしょうかどのような構造計算をされているかは分かりませんが、既製品をまねた構造のように見えます。前の部分は見えませんが、この高さの擁壁になれば擁壁の前の部分に沈下を防ぐ為のベースが有ることが必要かと、また後ろの根本部分にはハンチが必要、さらにベース下部には擁壁の前滑り防止コンが必要です。またこの高さでは縦単管上部当たりからベース中程までの控え壁等が3m間隔くらいで必要と思われます。宅地造成の場合はこのような考えです。擁壁のすぐ内側に雨水等の出水のためのグリ等が見えますが、盛土最上部からの水の進入回路が必要、また擁壁の外側には擁壁内部からの水の排水溝が必要ですし水の終末処理が必要です。また埋め戻しについては1.5mぐらい盛土後水締めして4〜5日ぐらい放置後にまた盛土このような間隔での仕事が必要です。1.5m盛土の間に4〜5回の土砂の転圧が必要です。

2008/9/28(日) 午後 2:04 [ - ]

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>rokanoさん:

高さは、そんなもんですが、ベース上からの高さは4.7mだったかと思います。ちょっと専門用語の部分、私には理解出来ない部分があります(ハンチ、控え壁、など)が、それはネットで調べてみます。

現実の工事がどんなものだったのか、は、現地の近隣住民の方(私は、結構離れてますので)に確認してみます。写真は写して貰ってる筈ですから。

2008/9/28(日) 午後 10:19 レイ豚

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