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このブログの主題からは少しはずれますが、今日は日本の美術史について。 日本美術の傑作とは...田中英道著「日本美術 傑作の見方・感じ方」(PHP新書) を読みました。要約すると、● 日本美術には世界に通用する傑作が数多く存在する。 ● しかも日本の美術は世界の芸術よりも手法や技法などで先んじていた。 ● 見落とされがちな日本の仏教美術は、世界に冠たる傑作に引けを取らない傑作ぞろいだ。 例えば、 ● 法隆寺『百済観音像』(7世紀)の中性的な微笑は、 はるか後世のダ・ヴィンチ『モナ・リザ』(15世紀)に匹敵する。 ● 興福寺『阿修羅像』(8世紀)の「高貴なる単純と静寂なる偉大さ」は ルネサンス初期(15世紀)のドナテルロの『聖ジョルジョ像』に匹敵する。 ● 深く静かな怒りをあらわにした東大寺戒壇院『四天王像』(8世紀)は ミケランジェロの『ダヴィデ像』(16世紀)を凌ぐ。 ● 北斎・広重らの浮世絵は、セザンヌが触発され、ゴッホが模写した。などなど... なるほど!日本美術ってすごかったんですね。これは目ウロコです。 田中英道氏によれば、すぐれた美術の歴史には共通の"様式展開"があります。 日本の美術史も西洋と同様に(というより、むしろ先行して)"様式展開"しました。 日本美術史は様式によって9つの時代に区分されます。
この中で、世界的に傑出した「人類の至宝」と呼べる傑作が数多く生み出されたのは、 4.クラシシスム(天平文化) 6.バロック(鎌倉文化) 8.ジャポニスム(化政文化) だけ、なのだそうです。 (他の時代の美術は世界レベルでは評価されない) 飛鳥・白鳳文化から引き継いだ8世紀の天平文化は仏教美術の頂点を極めました。 この時代の数々の傑作に匹敵する高貴な仏教美術作品は、その後生み出されていません。 その4世紀後、鎌倉時代前期に武家社会の中でバロックの美術は頂点を極めました。 この時代の写実的かつ躍動感あるれる傑作に匹敵する作品も、その後生み出されていません。 その5世紀後、江戸時代後期に町人文化であるジャポネスク美術は日本様式を確立しました。 西洋に影響を与えるほどの高い水準の日本美術作品は、その後生み出されていません。 詳しくは、田中英道著「日本美術 傑作の見方・感じ方」 を読んで下さい。(中古商品なら211円から) 芸術の歴史は、宗教、政治、社会の成熟度、風俗など様々な要因に影響を受けますから、 単純な推測はもちろんできません。でも、むりやり勝手に当てはめてみるとこんな感じです。 偶然かもしれませんが、これらはいずれも温暖期か、または寒冷期から脱した時期です。 (でも、他にも温暖期のピークはたくさんあるので、この推論は「まゆつば」です。) # ただ、温暖期に入り世の中が安定したから天平文化が開花したと言っている学者はいます。 寒冷期には衰退または変革が起こり、温暖期には食糧生産が増大し社会は安定し成熟する。 世の中が豊かで余裕があれば芸術家が活躍する場も広がるのではないか、 そんなことを考えましたが、いかがでしょう? |
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この記事は、ブログ主であるレイ豚の書いた記事ではなく、
EARTH, OCEAN, and LIFE
https://blogs.yahoo.co.jp/edy7oceans
(最終更新日 2008年10月6日)
から転載して来たものです。転載元が、ヤフー・ブログのサービス停止の発表にも関わらず、移転先の告知も行わず放置している様子なので、私の方で、データが失なわれてしまう事の無い様(=データを保管しようと)転載したものです(https://blogs.yahoo.co.jp/ubiquitous_budda/65314136.html 参照)。
ヤフー・ブログの転載と云うシステムをご存知ない方は、https://reywa.blog.fc2.com/blog-entry-1318.html などを、お読み下さい。
2019/8/21(水) 午後 7:33