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私は2018年1月に初めて、関 裕二 氏の著作を読みました(「神社が語る古代12氏族の正体」https://reywa.blog.fc2.com/blog-entry-4877.html )。戸矢 学 氏の著作を読んで行くうちに、Amazonで推奨され、戸矢氏の著作を別の面から見直す意味も含め「それなりに意味のあるものなのか」と考えたから。けれど、この1冊目を読んだ際(「青春18切符」で北澤美術館に行った際、電車の中で通読)は、トンデモ本だとしか思えませんでした。が、その後、Kindle Unlimitedで数冊を読み、その内容には納得出来たので、更に氏の著作を読み進める事となりました。
関 裕二 氏の肩書は作家となっていますが、その著作は主に論述であって、小説を書いている訳ではありません。でもって、その著作数は、これを生活の糧にしている所為か、膨大。今のところ、2019年2月の段階で17冊を読んでいますが、それなりに納得出来るものが多い(氏に拠る論証の本を見つけたからではありますが)。歴史ってものは、現在を記述しても人様々。正史なんてものは描けませんし、却って「信用出来ない」。過去の歴史ならば、尚の事、何も分からない可能性も大。
関 裕二 氏の著作は、論証を伴うものと、論証を全くせず、自らの考える仮説を一繋がりに述べただけのものとあります。仮説だけを述べた本を最初に読んでしまうと、それはトンデモ本と見えてしまっても、しょうがない。私としては、辻村 深月 氏の小説群を読んだときの様に、ガイド(辻村 深月 氏の場合、「この順番で読め」ってサイトが複数あった)があると有り難いのですが、いまだ見つけられずにいます。
関 裕二 氏は、文献は渉猟しますが、考古学の様に実際のモノを研究する訳ではありません。研究の成果を基に、自身の考えで、そこにストーリーを紡いで行くと云う、やり方。歴史の統括を行います。私としては、社会学に於ける、宮台 真司 氏を思い出します。宮台 真司 氏は、私の読んだ限りでは、社会学の実態調査としては、極めて狭い範囲の事しか行っておらず、文学として評価した方がいい様な代物。大した成果とは思えません。が、宮台 真司 氏の、他の方を遙かに超えた、真骨頂とも思える特徴は、社会学の概念を様々に組み合わせて行く、論述(概念操作)。物理学の実証と理論を分け、理論物理学とされる分野がありあますが、理論社会学とでも言いたくなるほど(社会学理論と云う、確立された分野とは異なる)。同じ様な匂いを、関 裕二 氏に感じるのです。
経済学で言えば、リフレ派とされる飯田 泰之 氏による、新たな分野(リフレ政策への説得)ではなく、既にある経済学の基礎概念の解説を行う口述(もしくは口述を基にした本)にも、同じ様な爽快さを感じます。そんな面白さを関 裕二 氏の著作に感じているが故に、少しずつではありますが、氏の著作を読み進んでいる訳です。
関 裕二 氏の著作では、かつての仮説を変更する事も比較的易々と行われている節がありますし、下手すると、同時に異なった仮説を書いているのではないか、と疑ってしまう様な部分もないではありません。が、上述の様な面白さ故に、「頭の体操」の様な気持ちで、楽しみながら読んで行きたいと考えています。この「頭の体操」は、逆の面から言えば、今まで通説の様な捉え方をされて来た考えの、根拠を問う作業ともなる訳で、それなりの意味がありますから。
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<関連記事>
【随時追加】私の読んだ「戸矢 学」氏の著作 一覧
https://reywa.blog.fc2.com/blog-entry-4923.html
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読んだ著作の刊行順
継体東国王朝の正体 伽耶・東北王朝復活の謎 関 裕二・著(三一書房;1995年)
藤原氏の正体 関 裕二・著(2002年 原版;2008年 新潮文庫所収;新潮文庫)2018年2月読了
壬申の乱の謎 関 裕二・著(PHP文庫;2003年)2018年2月読了
天皇家誕生の謎 関 裕二・著(2004年;学研M文庫)2018年5月読了
蘇我氏の正体 関 裕二・著(原著 2004年;新潮文庫所収 2009年;新潮文庫)
物部氏の正体 関 裕二・著(2006年 東京書籍から原版;2010年 新潮文庫所収に当り、加筆修正;新潮文庫)2018年3月読了
創られた英雄 ヤマトタケルの正体 関 裕二・著(PHP研究所;2007年)2018年2月読了
古事記の禁忌(タブー) 天皇の正体 関 裕二・著(2013年;新潮文庫)2018年4月読了
新史論/書き換えられた古代史 1 「神と鬼のヤマト」誕生 関 裕二・著(小学館;2013年)2019年1月読了
新史論/書き換えられた古代史 2 神武と応神「祟り王」の秘密 関 裕二・著(小学館;2013年)2019年1月読了2019年2月読了
新史論/書き替えられた古代史 3 聖徳太子と物部氏の正体 関 裕二・著(小学館;2014年)2019年2月読了
新史論/書き替えられた古代史 4 天智と天武 日本書紀の真相 関 裕二・著(小学館;2015年)2019年2月読了
新史論/書き替えられた古代史 5 「万葉集」が暴く平城京の闇 関 裕二・著(小学館;2016年)2019年2月読了
新史論/書き替えられた古代史 6 呪われた平安京と天皇家の謎 関 裕二・著(小学館;2016年)2019年2月読了
神社が語る古代12氏族の正体 関 裕二・著(2014年;祥文社新書)2018年1月読了
前方後円墳の暗号 関 裕二・著(2017年;講談社α文庫)2018年4月読了
古代史 不都合な真実 12の古代文書が暴く「日本書紀」の嘘 関 裕二・著(実業之日本社;じっぴコンパクト新書;2018年)2018年2月読了
大伴氏の正体 悲劇の古代豪族 関 裕二・著(2018年1月;河出書房新社)2018年3月読了
磐井の乱の謎 関 裕二・著(河出書房新社;20118年10月)2019年8月読了
寺社が語る秦氏の正体 関 裕二・著(祥伝社新書;2018年11月)2019年4月読了
「縄文」の新常識を知れば日本の謎が解ける 関 裕二・著(PHP新書;2019年3月)2019年3月読了
神社が語る関東の古代氏族 関 裕二・著(祥伝社新書;2019年3月)2019年8月読了
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読んだ順での一覧
<2018年1月>
神社が語る古代12氏族の正体 関 裕二・著(2014年;祥文社新書)
<2018年2月>
壬申の乱の謎 関 裕二・著(PHP文庫;2003年)
創られた英雄 ヤマトタケルの正体 関 裕二・著(PHP研究所;2007年)
藤原氏の正体 関 裕二・著(2002年 原版;2008年 新潮文庫所収;新潮文庫)
古代史 不都合な真実 12の古代文書が暴く「日本書紀」の嘘 関 裕二・著(実業之日本社;じっぴコンパクト新書;2018年)
物部氏の正体 関 裕二・著(2006年 東京書籍から原版;2010年 新潮文庫所収に当り、加筆修正;新潮文庫)
<2018年3月>
蘇我氏の正体 関 裕二・著(原著 2004年;新潮文庫所収 2009年;新潮文庫)
大伴氏の正体 悲劇の古代豪族 関 裕二・著(2018年1月;河出書房新社)
<2018年4月>
前方後円墳の暗号 関 裕二・著(2017年;講談社α文庫)
古事記の禁忌(タブー) 天皇の正体 関 裕二・著(2013年;新潮文庫)
<2018年5月>
天皇家誕生の謎 関 裕二・著(2004年;学研M文庫)
<2019年1月>
新史論/書き換えられた古代史 1 「神と鬼のヤマト」誕生 関 裕二・著(小学館;2013年)
新史論/書き換えられた古代史 2 神武と応神「祟り王」の秘密 関 裕二・著(小学館;2013年)
<2019年2月>
新史論/書き替えられた古代史 3 聖徳太子と物部氏の正体 関 裕二・著(小学館;2014年)
新史論/書き替えられた古代史 4 天智と天武 日本書紀の真相 関 裕二・著(小学館;2015年)
新史論/書き替えられた古代史 5 「万葉集」が暴く平城京の闇 関 裕二・著(小学館;2016年)
新史論/書き替えられた古代史 6 呪われた平安京と天皇家の謎 関 裕二・著(小学館;2016年)
<2019年3月>
継体東国王朝の正体 伽耶・東北王朝復活の謎 関 裕二・著(三一書房;1995年)
「縄文」の新常識を知れば日本の謎が解ける 関 裕二・著(PHP新書;2019年3月)
<2019年4月>
寺社が語る秦氏の正体 関 裕二・著(祥伝社新書;2018年11月)
<2019年8月>
磐井の乱の謎 関 裕二・著(河出書房新社;20118年10月)
神社が語る関東の古代氏族 関 裕二・著(祥伝社新書;2019年3月)
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