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2008年12月31日、ほぼ1日中、風邪で寝込んでいたので、2009年1月1日早朝は「朝まで生テレビ」を見ているハメになった(そんなに熱心に見ていた訳でもなかったんだが…)。そこで農業の問題も出て来たので、以前から考えて来た問題をまとめてみた。
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現状の農地を巡る最大の問題点は何か?
私の考えるところ、大きな問題点から
1.耕作放棄地の存在
2.食って行けない農業
3.後継者の不在
があると思う。1の「耕作放棄地」は減反(米作地)の政策の影響も大きいと思うけれど、2〜3の問題はそれぞれ深い関係を持ち、また1を助長するに至っている。それだけで食って行けない農業、だから、親と同居し行ければ農業を手伝い兼業農家ともなるが、地元に仕事が見つからなかったり、転勤などがあれば、農業から離れてしまう。そして、親世代だけが残されれば、そのままでは親世代(現在の農業の就業人口の平均年齢は65歳)も農業を続けられる体力が無くなり、耕作放棄地が生まれる。
一方、都市周辺の農地では、農地転換される事への期待から、耕作放棄地となっても後に得られるかも知れない売却収入を夢見て、そのまま土地を持ち続ける事になる。
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私は、自分の生活自体、今年2009年に「破綻」する可能性だってあるので、未成熟ながら今まで考えて来た事を書いてみたい。
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結論としちゃ、以下の6つ。
(1) 農地の所有と使用を分離し、農地を貸す事をもっと広範囲に認める事。借りる相手にゃ、株式会社も含める。
(2) 現在、農水省が法を準備中の農地の区画整理法(換地処分の拡大を通じ、所有農地を1箇所に集中させ、単位農地を拡大する)を推進。
(3) 農地収用法を制定し、制定後3年後から災害などの要因以外で(老齢で耕作出来ない場合も含め)耕作放棄をしたまま5年を経過した土地を土地収用法と同様の手続きを経て、収用(正当な補償をする事が前提となる)出来る様にする。→ 農地として利用(他者への払い下げ可)。
(4) (3)の制定と共に、農業委員会の運用を転換し、農地転換の手続きを厳格化する。宅地やその他用途への転換を制限。特に、都市部近くの農地では、都市計画変更を伴わない場合、相続予定者であっても農業従事を予定できない者の住宅の建設を認めない様にする。これによって、都市部周辺の農家の耕作放棄したままの土地所有や、売却益を狙っての都市計画への反対を多少とも封じる。
(5) 株式会社の農地所有を認める。但し、株式会社が農地を耕作しないまま2年(災害で耕作出来なかった場合を除く。その他、正当な理由がある場合は更に1年を経過措置として認める)経過したときは、取得価額の8割、もしくは時価の8割の「いずれか安い方」で、市区町村が強制的に取得出来る様にする。この手続きにあっては、所有権移転時即座に対価を支払うのではなく、収用を決定した後、裁判所などを通じての競売を行い、その8割か、取得価額の8割を所有する株式会社に支払い、残余を市区町村が事務費として抜く事を無条件で認める。これによって、農作以外での株式会社の農地所有を事実上抑止出来る。
株式会社の農地耕作が数十年経過した後の耕作放棄については、(2)と同様の手続きに移行する事も考えてもいいだろうが、当初の法制定時には入れずとも構わない。
現在、仮登記され耕作放棄地となっている農地は、こちらの処理を適用しても構わない。
(6) 耕作放棄地(3年を基準とする)への相続税の適用に当たっては、農地としての軽減を認めない。被相続者の所有農地の5割以上が耕作放棄地であった場合、相続農地全部について、農地としての軽減措置を外す。
(7)現在農地に対して行われている固定資産税の軽減措置(1980年代頃に始まったんだっけか?)を、耕作放棄地(上の6と同様、3年を基準としていいと考える)に対しては適用除外する。
…論理的根拠としては、キャピタル・ゲインを狙うものとして、保有価値に対する課税と考え対処する。土地収用法を作る事で、論理は一貫する筈。
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上に書いた施策だけでは、「農地を借りて生計が立つ農業」のデザインを欠いているのは認めるが、こんなところからでも始めない事には仕方ないだろう。そこから参入して来る人が、その方策を考えて行くしかない。現状の様に、参入障壁がある段階では、それさえ望めないのだから。
安倍晋三が「戦後政治の総決算」なんてスローガンを掲げた事があったが、あの人は、頭がとろいレベルの、首相の資質を欠く人間だから、あんな「ポーズだけ」(=口先だけ)の政策しか描けなかった。戦後政治の総決算と言うなら、その最大のものの一つである農地解放と、そこから生まれた弊害を、有るべき方向に戻す事も考えるべきだ。
なお、「これじゃ社会主義だ」なんて考える人もいるかも知れないが、実は、農地の取引は今でも社会主義レベル。農地委員会の承認が必要だったり、農家以外には売却出来なかったりする(現実にゃ、それ相当の金額を貸し付けた上で仮登記する=実質上の売買、などの脱法行為あり)。これは、民法の教科書を開けば、どの教科書でも最初の方で書いてるのだが、では、それが実際にどう運用されてるか?は、あんまり法学部では教えてなかったりする。ついでに言えば、農地委員会てものは、農家、行政、あとどこかの3者の交渉の場みたいなもんで、ときに農地にショッピングセンターの設立が決議されちゃったりするもんでもあるのが実体だったりもする代物なんだが…。
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