琉球OT

作業療法の魅力と可能性を求める

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近所でタバコを買おうとしたら、おばーがぎろりと睨み、

「未成年者には売らないよ」

と言われた。もうすぐ33歳、夏の午後。



8坪くらいの商店だが、ふだんはおじーが店頭で座っている。

タバコを買いに行くと、

「おじさんはね、おにいちゃんのタバコを覚えたからね」

と言っては、いつも違うタバコを手渡す。

「ちがうさ、ごめんね」といつもボクは言うのだが、

真剣に悩むおじーを見ているとちょっと気が引ける。



その店の道向かいにある民家の前には、いつもおばーが立っている。

マスター・ヨーダに似ているおばーは、朝から晩まで道に立っている。

先月、急に呼び止められられた。

「みてごらん、この通りには人がほとんど歩いていない。

昔と違うさ。さみしーさー。」

ほんとだね、としか言えないが、何かボクに言葉を期待しているわけでもないだろう。

おばーの前を通ると、なぜか4、5mほどいつも後をついてくる。

さみしいね、さみしいね、と言いながら。



このおじー、おばーたちは入院、入所あるいは通所になると認知症と診断されるかもしれない。

その瞬間に、同じ言葉を話し、同じ行動をしても、同じようには見られなくなるだろう。



その常識を変えるために、ボクは作業療法士という仕事をしているかもしれない。

ヒューマニズム的、現実を知らない、と言われるかもしれないが、そうだねと答える。


100−7の計算が連続2回しかできなくても、タバコ代のおつりを渡せればいいさ。

野菜の名前を5つしか言えなくても、寂しい時に寂しいと人に言えたらいいさ。


大切なことができなくなったこと、満足していないこと。

その方がよっぽど重要なことじゃないかと思う。

ADOCの操作場面(動画) → http://www.youtube.com/watch?v=sYbF0iQd9dY

閉じる コメント(2)

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★★ そうですね 認知症という診断はいいのですが 認知症という枠組みに入れられてしまう事がありますねえ・・・

2010/8/13(金) 午後 11:48 [ コトブキ ]

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そうなんですよね。診断はいいと思うのです。安易な分析は枠組みに入れてしまうんですよね。ほんとに・・・

2010/8/14(土) 午後 3:15 琉球OT


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