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写真をみてたら 教え子が 花火してる写真がでてきた。
この子は うんと可愛い子で うちにいたのは1年だけだったけど
今も うんと可愛い。
彼女が うちの教室にきたのは 中学3年の春で
きた といっても 生徒ではない。
1年間 来た。学費を一度も払わなかったので 他の子に悪いから 正式な生徒にしていないが
教え子には かわりないので うちの子である。
彼女がきたのは 彼女の友人達が 通いはじめたのがきっかけである。
私が「つれてこい」と言った。
友人達は 「無理だよ」「まずいよ」と口々に言ったのだが、
私は 「いいから連れて来い。みんなそろって高校にいかす」と断言した。
当時、この友人達も含めた彼女は 学校からはぐれ者であり
「高校にはいけない」候補の いわゆる問題児グループであった。
結局そのうち半数は 高校を首になってしまうのだが
一応 高校に進学させることができた。
連れて来いといった この彼女は
中学も ほぼ行っておらず、地元でも有名な「おかしい」子であった。
私も面識はなかったが、有名なので 知っていた。
友人達も 「他の生徒さんに迷惑になるよ」と言う。
「いいよ。そんなことで嫌がるような子は うちの教室にいないよ」
そういって 連れてこさせたのだ。
非常に書きにくいのだが
当時の彼女の行動は 確かに困ったものであった。
中3であるが 学校には中1の時から ほとんどいかない。
何をしているかというと 寝ているのである。
ただ 寝てるのではない。
だれかと 寝ているのだ。
父親は 最近新しくなったそうで 新しい父の名前も覚えてないといい
母親は 3ヶ月あっていないらしい。
両親は 家に帰ってくるのか出入りしてるのかすら 不明だそうで
お金がテーブルに置かれているそうだ。
朝一緒に寝ている男と 昼と 夜と
いつもバラバラである。
大人の場合が多いが、中学生も高校生もいる。
そういう子で 有名だったのだ。
そんな事は たいした問題ではないので
よくあるケース。
問題なのは 寝ていない時のことだ。
常に スカートの下に 手を入れ
ずっと触り続けている。
この子は 障害もなければ 病気もない
まったく 健常な14歳である。
学校は 一切関知しない有様で そのほうがよいと 私も判断した。
彼女の友人達が 「まずいよ」と言ったのは
この子の この癖が 他の生徒にサラサレルのが よくないという意味だ。
私は「全く心配ない。毎日連れて来い」と言った。
彼女は学校に通っていなかったが、バスにのって毎日うちにやってきた。
彼女を連れてくる責任のため 友人グループも休まず毎日きた。
彼女は 中3だったが九九をようやく覚えた程度で
私としては いらない知識がない分 ラッキーだと思った。
「学費払ってないんだから 仕事してもらうぞ」
と言って 与えた仕事は うちの娘の勉強の採点だ。
当時、うちの娘は 小学校3年。すでに公立の小学校の6ヵ年分の勉強をおわらせてある。
うちの教室では 特別なことでもなんでもなく
他にも小学4年生で因数分解をやる子もいたし、
中2だが、2桁の足し算をやってる子もいる。
別に普通なのだ。
娘は 心得たものである。
まず、彼女がきたら 彼女にくっついて離れない。
私に課題を与えられる。
それを 彼女は○つけするのだ。しかし問題は即興でつくったものなので
回答がない。彼女は問題を解く 娘の横で 問題を解いて○つけしなければならない。
娘にしたら 簡単すぎる問題だ。
小3の娘は 中3の彼女が 問題を解いてるか確認しながら
ペースダウンしたり、間違う振りをしたり、うまいものである。
彼女に教えてやらない。彼女がツマッタら 娘は自分もつまった振りをして私に目配せする。
私は何気なく 娘に教えるそぶりをして
彼女に教える。
必ず、彼女が娘の勉強を見てあげている というスタンスをくずさない。
こうして 1年後、
彼女は高校に進学した。
1年で中3までの勉強は出来なかったが、
小学校6年、中1までの勉強は終わらせた。
そして 彼女をサポートすべく 同じ不良仲間の友人達も受験をのりこえ進学した。
彼女には「中学にはいくな。高校からいきなさい」と教え
内緒で 中学校の先生に 私が週1回連絡をし、報告。
これも内緒で 高校の校長にも 頭をさげに行った。
もう現役退職された校長先生だが、人間味のある方で
「入学して問題を起こしたら私が全責任を追う」と私が言ったときに
「なら、私も一緒に責任とりますよ」と言ってくれた。
悪い癖もとれ、昼間も寝ないでちゃんと学校に通い、夜も家に鍵をつけた。
高校生活4ヶ月。
彼女は交通事故で 亡くなった。
英語の時間が楽しいと 言っていたばかりだった。
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