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皆さんはこのドラマをご存知だろうか…?
1983年10月21日〜1984年1月27日まで、TBS系列で金曜夜8時に全13回放送され、
その後一切、ビデオ・DVDなど映像ソフト化されていないという、伝説のドラマである。
人気小説家・宮本輝氏の原作で、氏自身も大学時代明け暮れたという大学のテニス部を
舞台にした「青春群像劇」となっている。
日本初のプロテニスプレーヤー石黒修を父に持つ石黒賢、そして俳優の二谷英明と女優の
白川由美の一人娘である二谷友里恵はもとより、俳優・三国連太郎を父に持つ佐藤浩市や、
日本の硬式テニスのパイオニア清水善造を祖父に持つ清水善三など、2世、3世のタレントを
ズラリと揃えたキャスティングも、当時かなり話題となった。
初回放送時はわたしも高校生、夢中になって観た記憶があるが、なんせ30年以上も
前のことで、記憶がおぼろげ…。
いつかもう一度観てみたいと思っていたら、なんと!
YouTubeで全話、観られるじゃないですか!!
という訳でこの数週間、映画のレビューを挙げていなかったのは、このドラマを夢中に
なって観ていたからです! (爆)
あまりにも懐かしくて、ただ観ているだけで涙が出てきた…(苦笑)
原作はハードカバーの単行本を持っており、今まで10回以上は読んでいたのだが、なんだか
ドラマと原作の記憶がゴッチャになってて、改めてドラマを視聴して驚いた(笑)
わたしの中では原作の方がドラマより秀逸だという記憶があったのだが、なかなかどうして。
ドラマは、原作よりも主人公・燎平(石黒賢)に思いを寄せる祐子(川上麻衣子)の様子が、実に
巧みに描かれている。
そして「特別美人というわけではないが、なぜか誰もが心を惹かれる女子大生」という
キャスティングとして、川上麻衣子はこれ以上無いというほど 絶妙 なのだ。
ドラマオリジナルの登場人物である、映画の自主制作に燃える学生・和泉達雄(利重剛)と
ニュースキャスター志望の女子学生・二宮耀子(浜尾朱美)。
今で言うところの〝ルームシェア〟をしている設定だが、この二人のドラマオリジナルも
も実に秀逸だった。
さらに言えば、のちに浜尾朱美はTBSの報道番組『筑紫哲也ニュース23』で1989年10月2日
〜1997年9月まで8年間サブキャスターを務め、利重剛は映画『さよならドビュッシー』
などで監督を務めるなど、実生活とドラマの設定が見事にリンクされているではないか!
その他の脇役陣も超豪華。
応援団団長・端山役は今や名脇役となった村田雄浩だし、このところ連続ドラマでは
もの凄い連続出演回数を誇る遠藤憲一が、ムチャクチャなテニスをする貝谷役で出ていた
のには、心底驚いた!
その他にも、八木助教授役で斉藤洋介が、そしてガリバーの母親役であき竹城が、
それぞれ怪演し、お茶の間の笑いを誘っている。
原作内の宮本輝氏の原詞をほぼ残して秋元康が詞を仕上げ、それに長渕剛が曲を付けた
挿入歌「人間の駱駝」はあまりにも秀逸。
歌っているのは当時長渕剛のカバン持ちをやっていた大塚ガリバーである。
実はこのレコードのB面に、同様に原作内の元詞を元にした「煉瓦色のかげろう」という
曲が入っているのだが、これもまた素晴らしい曲なのである。
できればこれもドラマ内で歌って欲しかった!
( 誰かどこかの動画サイトに、こちらもUPしてくれないかなぁ…。)
そして放映当時はなんとも思わなかった松田聖子の歌う主題歌『蒼いフォトグラフ』を
( ↑ ニコニコ動画の会員登録が必要です)
今聴くと胸がキュンと締め付けられるのはどうしてだろうか…?(笑)
またドラマを彩る、中森明菜の『北ウイング』などを作曲した音楽家・林哲司氏の作った
劇中音楽もまた、本当に素晴らしい。
ただ一つだけドラマ版に文句を言わせてもらえば、天才テニスプレーヤー・安斉の病気は
「白血病」なんかではなく、原作のとおり、忌まわしき「精神の病」のままにしておいて
欲しかった。
そうでなければ、彼の残したたった一言の遺言「こわい」が響いてこないのだ…。
そんなことを差し置いても、全話を再び鑑賞し終わり、改めてこれは1980年代でなければ
作ることができなかったであろうという、紛れも無い「青春ドラマ」の傑作であり、
よくもたった13話でこれだけの登場人物を描けたものだと、感心せずにはいられない…。 石黒賢も二谷友里恵もこれがデビュー作で演技は素人同然だが、それも初々しくて良い。
特に主演の石黒は、棒読みだったセリフも徐々に上手くなっていく。
今じゃ日本屈指の名俳優ですが、誰でもこういうときはあるんですね(笑)
反対にデビューして3年目の佐藤浩市の安定した演技はもう見事なものだ。
二谷友里恵は放映当時、余り好きではなかったが、今観ると極端な猫背のスタイルは
イマイチだけど、そんなに悪くもない…。
気まぐれで小悪魔的な夏子の本質を上手く突いているキャスティングだと改めて思った。
30年も経つと、我々観ている側の人間もそれなりに成長し、見方自体が変わってくると
いうものなんですねぇ(笑)
YouTubeの映像は決して綺麗なものではないが、もう二度と観られないと諦めていただけに、
挙げて頂いただけでも感謝するしかない。
かつてこのドラマを観ていた方も、そうでない方も、是非一度鑑賞してもらいたい。
超オススメです。
是非またTBSでこのドラマのリメイクか、あるいは映画化をやってもらいたいものだ。
そのときには劇中歌『人間の駱駝』や『煉瓦色のかげろう』は、このドラマ版のまま、
新しい歌い手を見つけて、やって欲しいものであるが…。
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