徒然なるままに…。

今年の中日は東京から応援します、たぶん…(苦笑)

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 ネットで「冤罪事件」を調べていたら、この本に辿り着いた…。
北海道で産まれ育ったわたしは、故郷を出たあとでも北海道の事故や事件に精通している
つもりだったが、当時世間を騒がせたというこの事件のことを、全く知らなかった…。


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<あらすじ>

「恋人を奪われ嫉妬に狂った殺人犯」として逮捕・起訴され有罪判決を下された女性。改めてその捜査と裁判の全経緯を検証しても、曖昧な情況証拠と大雑把な「可能性」だけで犯罪事実を認定した判決で誤判としかいいようがない。再審への道は彼女のためにある―。





まずは事件について、要約しておくとしよう。

<事件経緯>
2000年3月17日午前8時過ぎ、北海道恵庭市郊外の人気のない農道で、幼稚園の送迎バス運転手が、走行中に路肩に黒っぽいものがあるのを見つけた。運転手の女性は園児を出迎えた主婦に確認を依頼し、主婦が車で現場を見に行くと、それは人間の焼死体であることがわかった。

仰向けの遺体は、タオルのようなもので目隠しされており、右腕は「くの字」に曲げ背中の下にあった。全身の表面から内臓まで完全に炭化しており、特に頸部と陰部の炭化がひどかった。男女の区別も難しい無残な状態だったが、胸部周辺にブラジャーのワイヤーのような残焼物が確認され、女性だと推測された。股関節は左右に開脚した状態だった。死因は頸部圧迫による窒息死。絞殺後に焼かれたものと見られた。

まもなく遺体は、前夜に同僚と一緒に退社したまま行方がわからなくなっていた千歳市のキリンビール工場敷地内にある日本通運事業所に勤務するOL橋向香さん(当時24歳)とわかった。橋向さんは当時、自宅から勤務先まで約30分の道のりを車(三菱パジェロ・ジュニア)で通勤していたが、職場の同僚たちによると、行方が途絶えた16日は夜9時30分頃に残業を終え、事業所をあとにしていた。

一方、事業所から約20km離れた遺体発見現場周辺の捜査では、この日の夜11時過ぎに炎が上がっていたと複数の住民が証言。つまり被害者は夜9時30分頃に会社を出た後、2時間もしないうちに殺害され、死体に火を放たれていたのである。

死体の身元判明後、橋向さんの周辺への捜査が慌ただしく進められる中、ほどなく警察の疑いの目は一人の女性に集約される。それが、同じ事業所で橋向さんと一緒に働いていた先輩OLの大越美奈子さん(当時29歳)だった。彼女が浮上したのは、同僚の証言から、橋向さんと同じ会社に勤める男性との間の三角関係が明らかにされたからだった。

4月に入って、道警は大越さんを任意聴取。否認を続ける大越さんに対する警察での取調べは過酷を極め、大越さんは取調べ中に失神し、医師の診断で入院を余儀なくされるほどだった。1ヵ月の入院の退院翌日、大越さんは殺人と死体損壊、遺棄の容疑で逮捕された。

<裁判経緯>
2000年10月  逮捕から5カ月後、札幌地方裁判所にて初公判(佐藤学裁判長)
2001年02月  接見禁止が一部解除され、約9ヶ月ぶりに家族と面会が許される 
2002年04月  第35回公判 遠藤和正裁判長に代わり、更新手続きが行われた
2002年09月  約2年4ヵ月ぶりに接見禁止が解除される
2003年03月  第46回公判において有罪判決、遠藤裁判長は懲役16年を言い渡す
2004年05月  控訴審初公判(長島孝太郎裁判長) 
2005年09月  控訴審第13回公判において、長島裁判長は控訴棄却
2006年09月  最高裁(島田仁郎裁判長)は上告を棄却
2006年10月  弁護側異議申立が棄却され、一審判決の懲役16年が確定
2012年10月  再審請求    
2014年04月  札幌地裁(加藤学裁判長)は再審請求を棄却


この本では、被害者・橋向香さんを橋本栞、容疑者・大越美奈子さんを大妻美耶子という
仮名で、それぞれ扱っている。
ドキュメンタリー本なのだし、著者は容疑者の主任弁護人なのだから、実名で書くべきだと
思うのだが…。


とにかくこの事件、知れば知るほど、いろんなところがおかしい!
恋人を奪われた大越が橋向に対して掛けた無言電話がなんと220回
幾ら橋向が実際に出たのは38回であり、コールされる前に切ったのが100回、コール
されたけれども相手が受話器を取る前に切ったのが82回だったとしても、やはり異常な
回数だ。
しかも事件当夜からそれがピタリと止んでいるともなれば、疑われても当然だろう…。

また事件前日に約10Lの灯油を買い、警察が自分の写真を持ってガソリン・スタンドを
回って聞き込みをしていると聞き、その灯油をポリタンクごと投棄。
しかし後になって買い直すなど、疑われてもしょうがない行動が多いのだ…。


だが、学生時代に運動部に所属し、身長162cm、体重52.5という筋肉質のガッシリとした
体形で、握力45kgもあった橋向が果たして身長148cm、体重48kg、握力25kgしかない
大越に殺せるのだろうか…?
しかも、なぜか怪しまれることなく車の後部座席に移動し、ヘッドレスト越しに後ろから
タオルなどを使って絞殺した…というのが、警察の見立てなのだ…!!
しかもその車内には、絞殺時の糞尿など、一切の痕跡が無かったというのもおかしい。

また被害者には引きずられた痕跡が無かったが、これだけの体格差で、どうやって遺体を
引き摺らずに遺棄できるというのか…?


遺体焼却現場の目撃者の証言も、検察側によって次々と変えられていく。
なぜなら、犯行後に大越が給油のために立ち寄ったとされるガソリンスタンドの
防犯ビデオの映像で、その時間は午後11時30分頃であることが判明し、それに応じて
目撃者の証言を誘導しているのである。
だが、それとて、灯油を掛けて焼却したのはたった10分。
しかも、焼却現場からガソリンスタンドまで、冬の北海道の凍結した路面を時速100キロで
走らなければ間に合わないことになる。
これを「可能」とする裁判官もどうかしてる!

灯油10Lを一度掛けただけで、内臓が炭化するまで遺体を焼くことはまず不可能。
それは弁護団が豚の体を使った実験で検証済みだ。
しかし検察側は、被害者の脂肪が溶け出して延焼が続いたという、訳の分からない
論理を展開し、裁判官もそれを支持した…。

また被害者はおろか全ての女性たちが皆、ロッカーのカギを掛けていなかったということは
周知の事実であったにも関わらず、なぜか被害者のロッカーのカギが容疑者の車のグローブ
ボックスから発見される…。
大越が犯人であったなら、絶対にそこにわざわざ被害者のロッカーのカギなんか、置いたり
しないだろう…。

事件当初から大越を犯人と決めつけていた警察か、あるいは真犯人以外に、それをやる
動機が無いのである…。



なんなんだろう、この事件…。
何がいったい、どうなっているのか…?

状況証拠以外に、大越を犯人と断定する証拠は何一つ出てきていないのである。
もちろん、この事件では大越も一切、自白していない。
であれば「疑わしきは罰せず」の原則に則り、大越側に有利に働かなければならないはず
なんだが…。

一方で、弁護士にすら嘘をつき、自分の行動を自分で説明することすらできない大越。
これでは、弁護側もお手上げなのである…。


後ろ手に縛られていたという被害者。
両足が左右に大きく開かれ、陰部の焼却状態も極めて酷かったという…。
この様子はまるで、性犯罪被害者のそれではないか!


ミステリーファンならたまらなくなるような、なんとも不可解な事件である。
恋人を奪われた大越が、複数の人を雇ってレイプしたあと絞殺させ、そのまま遺体を
焼却させた…とでも考えれば、辻褄が合うような気もするのだが…。

それでも、戻された携帯電話や、ロッカーのカギという謎は残るなぁ…。


他の事件のように全くの冤罪で、容疑者は真っ白 とは、とても手放しでは言えない…。
なかなか興味深い事件です。
興味があれば、どうぞ!



出版社】 : 日本評論社
【 発行 】  : 2012/6/18
【 頁 】     : 345ページ
【 価格 】  : 2,000円 (+税)
【 星 】 : ★★★★★★

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