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 触地印の意味と読み方が即座にわかる人はそんなに多くないと思う。「しょくちいん」と読みたいところである。正しくは「そくじいん」と読む。岩波の仏教辞典で調べたから間違いない。仏像の印相(いんぞう 手と指の形)の一種である。右手を下に降ろし人差し指を地面につけた形をしている。釈迦如来に特有の印相である。

 仏教の経典は中国で漢訳され日本には漢訳仏典がもたらされた。6世紀に仏教が日本にはいったとき、その時代の中国の読み方であった呉音が同時に持ち込まれた。仏教は当初百済から伝来された。百済は中国の南朝を通じて仏教を移入してきたが、日本にも百済の南朝系の発音がもたらされたようだ。南朝系の音を呉音という。江南はかつて呉の国の地であったからである。

 その後、漢字の読み方を漢音に統一するように何度も試みられたが、経典の多くは呉音読みが定着した。漢音は北朝系の読み方であるが、隋、唐の時代になって正式な音とされるた。中国語は、漢字一字に対し、読み方は一通りである。しかし、日本では、このような歴史的な経緯から音読みについて複数の読み方ができた。

 「触」を「そく」、「地」を「じ」と読むのは呉音読みである。さて、「ぢ」が正しいのではないか、疑問を持つ人もいるかもしれない。昭和21年11月に出された「現代かなづかいの実施に関する内閣告示」によれば、「旧かなづかいの、ぢ、づは今後じ、ずと書く」とある。

 ところで、ミャンマーに行ったときの現地のガイドさんは、正しく「そく」と発音していた。ミャンマーは上座部仏教(小乗仏教)の国で、寺院にある仏像はすべて釈迦如来像である。阿弥陀如来像も観音像もない。釈迦如来像の多くが、「触地印」の印相である。ガイドさんは、日本語を相当専門に勉強したようで、音読みと訓読みの別、仏教用語に特有の音読みのことも知っていた。

 実は私は長い間、「そくちいん」と思い込んでいた。今回の敦煌の旅で同行の先生からその誤りを指摘していただいた。また、「椅」と「倚」を取り違えていたことも分かった。莫高窟の初期の石窟には、弥勒菩薩像が多い。弥勒菩薩像の多くがとっているのが、「交脚倚坐」、つまり、椅子に腰掛けて脚を交差させている姿勢である。


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