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 ブッダが歴史上に実在したゴータマ・ブッダであることを、暗黙の了解として共有している現在の学界で問題になるのは、大乗経典に説かれるブッダです。初期経典に現れたブッダと大乗経典に現れたブッダでは、確かに相違があります。また、阿弥陀仏や大日如来など、およそ釈迦仏とは異なったブッダが大乗経典には幅広く説かれておりますが、いったいこれらの仏とゴータマとの関係はどうなっているのでしょうか。

 原始・初期仏教の歴史的研究を主要テーマとしていた西洋から、明治期に近代的な仏教研究が取り入れられたとき、彼らからまず指摘されたのもこうした問題でした。大乗経典は歴史的なブッダが説いたものではない。そこに現れた仏は、ゴータマと関係のない、後代に捏造された仏だというものです。大乗非仏説論の名前で知られるこの議論は、わが国の仏教界を驚嘆させてしまいました。

 それ以後わが国の学界では、大乗非仏説論に対する弁明が重要な研究テーマの一つとなります。その研究の中から、出家部派の一つにルーツを求める「大衆部起源説」、そして在家者の集団をルーツとして想定する「在家・仏塔起源説」の二つの異なる学説が誕生しました。確かにこの両者の解釈は、まったく異なった視点から仏教史を描き出そうとしたものですが、しかしこの何れの学説も、大乗仏教の「起源」が仏教の歴史的起源であるゴータマまで遡り得ることを根拠としている点で共通します。つまり、仏教の起源に一人の人間を想定しないと歴史的正統性が得られない、という理解に立っているのです。

 そうしますと、ブッダとは何かという問いを考えた場合、詰まるところ、大乗の正統性を立証した研究の流れにおいても、大乗のブッダはゴータマとは異なった、その意味で二次的なものと理解されていることは、変わりがないことになります。

 現在、少数の例外を除けばインド仏教の研究者たちは、歴史的実在のゴータマと大乗のブッダとの関連性は問わないまま、つまりはブッダとは何かという統一したテーマを小乗、大乗に対して立てることなく、それぞれの領域に閉ざして研究を進めているように私には思えます。

引用・参照
http://www21.ocn.ne.jp/~kobataka/literature/shimoda/sairoku.html
 下田正弘「仏(ブッダ)とは何か」     
 (『駒澤短期大学仏教論集 5号』[駒澤短期大学仏教科/1999.10所収])

 
 そのむかし、仏教学の大家である村上専精が「大乗非仏説」を唱えたとき、既存の宗派はそれを非とし、結果として村上は、一時,僧籍を離脱することになりました。事実を重んじる科学が、既存の宗教と対立したわけです。しかし今ではどうでしょう。大乗が非仏説であること、つまり,日本に数多くある仏教各派の所依の聖典、大乗経典が「仏陀の(直接の)教えではない」ことは、もはや科学的な「事実」として受け入れています。それを既存仏教への攻撃・非難と見て、反論する僧侶は見当たりません。たとえ仏陀が直接に説いたものでなかろうと、その精神が生きていれば一向に構わないというのが大方の意見でしょう.

 さらに、最新の仏教研究は、仏教学の大家、平川彰の「仏塔信仰起源説」のイメージを乗り越えようとしています。「在家者の仏塔信仰を起源とする大乗仏教」という、一昔前の仏教学の教科書の知識が塗り替えられようとしているのです。われわれの大乗仏教のイメージも、いずれ変化せざるをえなくなるでしょう。

参照・引用
・九州インド哲学Blog http://blogs.dion.ne.jp/sanskrit/archives/4744258.html

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