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祇園精舎と金貨

 祇園精舎(正式名:祇樹給孤独園精舎)は、シュラーヴァスティー(舎衛城)にあった精舎である。精舎とは比丘(出家修行者)が住する僧院のことをいう。

 インドのシュラーヴァスティーにスダッタ(須達多)という富豪がいた。彼は身寄りのない者を憐れんで食事を給していたため、人々から「給孤独者と呼ばれていた。彼はある日、マガダ国のラージャガハ(王舎城)にゆき、その地にあった竹林精舎でブッダの説法を聞く機会があった。彼は深く敬信の心を生じ、ブッダにコーサラ国のシュラーヴァスティー(舎衛城)への遊化に来てほしいと請い願った。

 彼はブッダの遊化のために精舎を建立するための土地を探した。そして見つかった土地が、ジェータ太子の所有する森林であった。その土地の譲渡を望むスダッタに対して、ジェータ太子が「必要な土地の表面を金貨で敷き詰めたら譲ってやろう」と戯れで言った。ところが、スダッタが本当に金貨を敷き詰め始めたため、ジェータ太子は驚いて、そのまま土地を譲渡し更に自らも樹木を寄付して、寺院建設を援助した。

 この故事の意味について中村元はつぎのように述べている。
「ここでもう一つ注意しておきたいのは、土地の売買が行われているということです。この事実は、すでに当時貨幣経済が発展しつつあったということを示しています。さらに、王権とはりあうだけの経済力を持った長者が、民間に現れていたということもわかります。そういう資産家階級に仏教教団は支援されていたのです。」中村元『ブッダ入門』春秋社1991年より

 

 ブッダの時代の北インドには十六の大国が林立していた。いずれもヴェーダの文化を基調としていたが東西では大きな違いがあった。西部のパンジャーブ(インダス河上流域)地方にはクル王国、ドアーブ(ガンジス河上流域)にはパンチャーラ王国があった。この二国は最初のヴェーダである『リグ・ヴェーダ』が成立し、その後も残る三ヴェーダとブラーフマナなどの注釈書が編纂された地域である。

 これに対して、ガンジス河の中流域には、マガダ国、コーサラ国、ヴィッチャビ国などがあった。これらの国は新興国であった。肥沃なガンジス平原、鉄器の普及、バラモンの権威から比較的自由であったことなどから、王権の主導の下に急速に伸びてきたと考えられる。都市が成立し商業が発達した。ウパニシャッド哲学や六師外道などの多くの思想家が活躍した地域である。ブッダが生まれ、生きた場所もここである。

 ヴェーダ時代は前期と後期に分けられる。前期は『リグ・ヴェーダ』が編纂された時代である。クル国など西部がその中心となった。後期の前半には残りの三ヴェーダとブラーフマナなどの注釈書が編纂された時代である。その後半にはウパニシャッド哲学が登場した。この前半の舞台はなお西部であったが、後半のウパニシャッド哲学の展開はガンジス川中流域が舞台となった。

 ヴェーダの注釈書の編纂の目的は王権の伸張に対してバラモンの権威と富を確保するために祭式を再編することであった。その再編が成功して、バラモンの権威が確立したと思われた頃、東のガンジス川中流域でその綻び始まった。コーサラやマガダなどバラモンの権威から自由な専制君主が支配する国が急成長し、マガダ国がインドを統一し、マウリア王朝となる。

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