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さて、前回の続き

前回は2次元で分類を試みましたが、ここにネット上での匿名性、という観点を盛り込んで、3次元の図を書いてみました。

こんな感じ。↓クリックすると、文字がきれいに見えます。

イメージ 1

「匿名の壁モデル」と名づけておりますが、これをネット空間と考えてください。
水平方向の軸:「合理性−情緒性」と、「制度原理主義−道徳重視主義」は、前回の2次元モデルと同じです。
縦方向の軸「匿名−非匿名」が、今回新たに追加した軸です。

非匿名の最後にたどり着くところを、「肉体の床」と名付けました。「自分」というのは、現実の肉体を基盤にしているので、基盤=床、というイメージです。
従って、ここでの匿名性は、現実の世界にどれだけ根ざしているかという意味での「匿名性」といえるでしょう。(これを、“物理的匿名性”と呼ぶことにします。)
ただし、これでは「肉体の床」を離れた瞬間、全て「非匿名」ということになります。
そこで、“物理的”な匿名性のほかに、“情報的”な匿名性というのを考えます。
情報的匿名性とは、「黒木先生の匿名性の定義」に基づくものです。これは是非、一読してください。(ここで説明するより、その方が早い。)

さて、「肉体の床」の対極にあるものを、「ROMの天井」と名付けました。
(この名称は、多少いろんなバージョンを考えました。最初に考えたのは、「思考の天井」です。)
「インターネットにおける匿名性を極端に押し進めると、最後に行き着くのはなんだろう?」というのを私なりに考え抜いた結果がこれです。

ROMの天井の外側にも、結局は肉体を持つ自分がいます。ROM人達は、ある意味、「神の視点(ちょっと言いいすぎ?^^;)」を持っている存在ともいえます。
ネット上の議論を読むだけですが、全体を俯瞰することができる。いろいろ考えてはいるけど、下界(ネット)に影響を及ぼすことは、基本的に無い。しかし、彼らは見ているのです。



さて、この軸を踏まえて、なんでこの位置なのか。を書いていきます。

村人
 村人の定義として、「ネットの特性を無視し、ネットの世界に現実世界の価値観をそのまま持ち込む人々」ですので、当然、現実の床の上にいます。
 ネットで仲良くなったら、次はOFF会、と考えるかもしれません。
 見ててはらはらするのは、個人情報(写真や、居住地域)を公開してしまう人が多いこと。もっとも、彼らもネットで電話番号や所属する会社や学校、住所まで公開するのは危険、というのは知っていることでしょう。(しらなかったら、優しく教えるべし。)基本的に、人懐っこい人が多いという印象です。(あくまでも個人的意見)
 あくまでも現実の延長としてネットを捉えている。

街人
 村人ほど天真爛漫ではない。個人情報は極力出さないけど、自分の価値観はネット上で表明している。
 情報的匿名性は比較的低め。
 とはいえ、匿名性の幅は広いので、図では縦長。
 インターネットだけでの付き合いとか、友情もありだと考えている。
 仮にネット上での付き合いのある相手が、例えばネカマとかネナベのように、別の人格を演技していたとしても、騙されたとは思わない。なぜならば、街人が相手にしているのは、現実に根ざす肉体的人格ではなく、ネットで表明された、情報的人格だからである。物理的事実情報的事実を、同等に扱う点において、モヒ族に近い。
 そのため、肉体的人格と一致しない、情報的人格を演じるネット住民から、「やーい、騙されてやんのー。」と嗤われても、むしろ、「それの何が楽しいのか?」と理解に苦しむことだろう。
 もしも、相手が困難な状況にあると言ったなら、本気で心配し、サポートしようとするだろう。そしてその後、「・・・なーんて、うっそぴょーん。」と言われたならば、むしろ相手が困難な状況でなかったことを喜ぶだろう。「なーんだ、うそかよ。心配させやがって、はっはっは。」と。

 ・・・そんな人に、私はなりたい・・・。(ひとりごと)

モヒ族
 極端に合理的・論理的な人々。
 自分の発した言葉は、自分の外に出た瞬間、自分のものではなくなる。という思想を持っている。
 そのため、“殺伐とした”議論でも平気。むしろ、その合理性を好む。
 議論の環境によっては、専門用語も積極的に使うので、彼らと付き合うには、相応の「教養」が必要。分からない単語が出てきたら、「ぐぐる」のが当然。「それ何?」って言ったが最後、「ぐぐってから来い」と言われるのは確実。
 モヒ族の匿名性が高いのは、相手が何者かということに無頓着だからである。

 モヒ族の元となったモデルは、モヒカン族だが、モヒカン族の場合、上記の思想に加え、さらにネット上でのやり取りを楽しむことを重視していると考えられる。相手が絡み易いように、わざと論理上の不備を残す、ツッコミビリティはその現れではないだろうか。
 あくまでも、「殺伐とやりあう」ことを楽しむのが目的で、議論から何かを得ようという発想は乏しい。(でなきゃ、ツッコミビリティを大事にはしないだろう。)

※05/12/29修正。わざと論理上の不備を残すのは、偽モヒカンだそうです。真のモヒカン族は、まっとうな議論の中からツッコミを入れるポイントを見つけ出す能力に長けているようです。
(暗黙の前提条件を疑える能力とかもその一つのようで・・・。垣間見えたのは、超高高度の空中戦・・・すげぇ・・・)


モヒ系説教族
 思考パターンはモヒ族と同じ。
 システム上、制度上、法律上可能なことなら、何をやっても良いという点でモヒ族と異なる。
 制度で決まっていること、それも、システムの仕様や法律のような明文化されたもののみが重要で、人情などは社会を非合理的・非論理的なものにし、やがて非効率的な社会を形成することになる悪しき風習と信じている。
 このような制度原理主義と独善的な正義感に基づき、自分のやり方を他人に押し付けようとする。(時々世間を騒がすホリ○○ンや、村○ファ○ドをイメージすると分かり易いかも。)
 しかし、その「合理性」は、人情など、実際に存在するものを無視している点で、論理的な欠陥を有していることを、彼らは気付いていない。
 その上モヒ系特有の「殺伐とした」表現を使うため、「言ってることは一理あるけど、ただの荒らしだよね。」と思われてしまう。本人は、荒らしているつもりは全く無い。むしろ、「何でこれが"荒らし"になるんだよ!」と強い不快感を持ってしまう。
 匿名性を気にしないので、天井に近いところに位置する。

説教族
 言葉の取り扱いは、街人や村人に近い。
 やはり制度原理主義者である。
 ただし、その制度は明文化されたもののみでなく、いわゆる「常識やマナー」もその範疇に含まれる。(その点で合理性−情緒性の軸の中間に位置する。)
 彼らにとってそれらは逸脱してはならない枠組みであって、「まあまあ・・・」で済ますことを極端に嫌う。
 匿名性に関する行動様式自体は、街人に近い。

嘲笑族
 他者を嘲笑うために、高い匿名性を必要とする。
 論理的な議論よりも、とにかく優越感を感じ、自己の自尊心を満たすことが大事。
 そのため、何か議論しようとしても、その論拠は差別・偏見に依存する傾向が強い。
 制度原理主義の方向にいるが、これは彼らが制度原理主義者というわけではなく、単に道徳概念が欠落しているだけである。そもそも嘲笑族は、制度も軽視している。
 そもそも考えることが嫌いなので、まともな議論は、到底できない。

マターリ族
 ネットでのコミュニケーションを楽しむ人々。
 その場限りでの話相手でも構わない。そのため匿名性は高い。
 ネットでの交流で重視するのは「和」。とにかく争い事が嫌いである。
 荒れてくると、AAを貼り付けたりして場の空気を和ませようとするが、その意図が伝わらないことも多い。



さて、こうして3軸でみると、まだあちこちに隙間があります。
ネットの特性上、合理性を追求すると、匿名であるのは当たり前になるので、モヒ族やモヒ系説教族の下が空いているのはあまり気になりません。

しかし、村人の隣、及び上はどうでしょうか?ここは埋まっていてもよさそうです。
道徳性や情緒性は、マターリ族とかぶるので、村人の上には、マターリ族がかぶっていても良いかもしれません。
しかし、村人の隣、村人と同じ高さにいて、制度原理主義者というのは、果たしてあるのでしょうか?

いや、そもそも、制度原理主義と、情緒性は両立するのか???両立しなさそうですね。

ということは、このモデルは、次の図のように書くのがより正確かもしれません。(嘲笑・マターリの位置をちょっとだけずらしました。分かりにくくてごめんなさい。)

イメージ 2



一応、このネタはまだ続ける予定です。

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閉じる コメント(3)

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とりあえずの感想。chargeupさんはモヒ族の下の隙間にいらっしゃいますね。Z軸でリアルとくっ付いている。(だからモヒっぽいのに打たれ弱いのか)隙間は「実在する人がいるか予測できない」という空間ですよね。chargeupさんのアイデンティティが理解されにくい(よほどコミュニケーションを積まないと)理由がわかった気がします。だからこそマイノリティなのだな

2005/12/24(土) 午前 3:28 [ わたりとり ] 返信する

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お、隙間が一つ埋まったか?

2005/12/24(土) 午前 11:45 海風@えんじに屋 返信する

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何回も読み直してしまいました。三次元軸がすごいです。匿名性を高くしてモヒ族に向かうか、情緒性を高くして街人に向かうかした方が生きやすいのかな。制度原理主義な村人、実際に現われたらこいつがそうかも、とわかるかも知れません。そういう人が存在し得ると、心の準備ができるだけでもありがたいです。

2005/12/24(土) 午後 4:13 chargeup2003 返信する

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