ここから本文です

書庫過去の投稿日別表示

全1ページ

[1]

悪貨が良貨を駆逐する議会
―役に立つ地方議会のつくり方―
 
イメージ 1
 
今日は、「市民オンブズマンいばらき」が主催する学習会に参加しました。講師はフリージャーナリストとして地方政治を取材してきた相川俊英さんです。相川さんは、週刊ダイヤモンドの専属記者やテレビ朝日系の報道番組「サンデープロジェクト」の番組ブレーンを務め、自治体関連特集の企画、取材、レポートを担当してきました。日本一首長に直接取材している記者と言われているそうです。
 
自己紹介では、「独往記者」と自称し、「組織に属さない」、「必ず現場に行って取材する」、「取材対象によく話を聞く」という3つの原則を貫いているということでした。記事はこころ(心、志)で書くということで、ジャーナリストは何のために記事を書くかということがいちばん大事だと話されていました。
 
以下は講演の概要であり、私の感想です。
 
地方自治は、地域に住むすべての人が幸せになるための必要な環境をつくる仕事で、一番大事なことは税金の集め方、使い方にある。税金は、「社会的な課題を解決するためにみんなで出し合うお金」と定義される。社会的な課題は何か、優先順位は何かということは「政治」の中で解決されて行く。住民は、議員という代表を決めて議会を構成し、行政は地域課題の解決策の選択肢を示すことが仕事になる。
 
しかし、現状の政治(議会)は自らの利益ばかりに終始し、行政は社会的解決の解決策を「丸投げ」、「横流し」が横行している。有権者の中の多くの人々が政治を忌避し、無関心に陥って、特定の人々のみが幸福になる社会となっているように見える。
 
これを正していくにはどうしたらよいのかと、各地を取材し続けてきた。若いころは、「首長(市町村長)次第で地域は変わる」と思っていた。しかし、それは、善政を行う「水戸黄門」のようなもので、地方自治に君臨する「議会」の在り方に左右されるということが、分かってきた。「議会の力」はきわめて大きく、議会にこそ自治体のすべてのものごとを決めていく力がある。さらに、行政をチェックする力、政策提言をする力も持っている。地方自治では、議会の関与しない決め事はない。議会の改革こそがきわめて重要だと分かってきた。
 
しかし、現状はこのことを自覚しない議員が大変に多いことで機能不全に陥っている。「5年間一度も一般質問が行われない議会」、「沈黙の議会」、「オール与党でチェックなしに議決する議会」。与党となって追認するか、首長と対立して徹底抗戦するか、こうした議会も多いのが現実。どちらも良くない。
 
こうした議会の現状を歓迎しているのは、首長をはじめとした行政側。都合の良い議員像は、「チャックする力のない議員」、「勉強しない議員」。ではなぜ、このように議会(議員)の劣化が進んだのか。もともと地方議員のレベルは地方の名士といわれている方々で決して高くはなかったが、その当時は地方議会の役割は限定的だった。現在の地方自治の役割は拡大しているが、それと反比例するように、議員の質はさらに低くなってきているというのが現実だ。
 
議員の劣化に拍車をかけているのは、1、投票率の低下、2、地方自治に関心を持たない層の拡大、3、候補者にろくな人物がいない、という3つの低下原因があり、「負のスパイラル」が起きている。地方議会選挙では、立候補者が少なく、風も吹かず、選ばれないで議員になることが多く、本来の選挙の役目である「ふるい落とす」という機能も限定的にしか働かず、競争原理も働かない。有権者の役目は、まず投票に行くことが最大の責務だ。
 
議会の大勢は、1、何もしない議員、2、自分のためにだけやっている議員、3、将来のステップアップしか考えない議員、4、特定の地域や団体のためにやっている議員で、5、本当にその地域全体の住民のためにやっている議員は圧倒的少数派だ。発言もしない、チェックもしない、提言もしない議員も全く同じ報酬で、怠けものがますます怠けものになるのが議会。
 
しかも、部分最適を全体最適とするように、地域全体を考えて発言し行動する議員は選挙に弱いという傾向にある。そうした議員を支えるためには、議会内の仕事ぶりが市民に見えるようにすることが大事だ。相模原市では「議員の通信簿」で点数化している。議員の仕事は、本会議や委員会などの公の場で発揮しなければならず、地元の利益のため行政と取引し裏で動くことではない。個々の議員をもっとしっかりと評価してあげることが大事だ。
 
長い地方議会の取材で高く評価できる議会改革がある。長野県北部にある人口約1万2千人の飯綱町がある。2005年に牟礼町と三水村が合併した町で、合併直後に旧牟礼町の第3セクターが経営危機に直面したことをきっかけに、議会改革が始まる。まず町民アンケートを実施し、その結果、町民の議会不信が圧倒的多数ということが分かる。第3セクターに関する議案を素通りさせていたことを猛反省し、「学ぶ議会」と称して議員学習会を真剣に行った。議員の一人として怠けさせない工夫を凝らし、怠けものは議会にいられないようにした。会議でも自分の意見をしっかりと述べ、沈黙が許されない運営を行った。この中から、「議会政策サポーター制度」、「議会モニター制度」、「議員同士の自由討議」が制度化されていった。現在では議会改革先進議会として全国町村議会から表彰も受け、視察も殺到している。議会は改革することができるという印象だった。
 
役立つ議会をつくるためには、議会内の改革では不十分で、働かない議員を交替させるメンバーチェンジが不可欠。議会は、外部からどのように批判をしようとも内部から変わることは期待できない。変わらない。
 
議員に必要な資質は何かということを明確にして、そのような資質を有する議員を議会に送り出していかなければならない。議員に必要な資質は、1、志、使命感を有する人、2、住民の話をよく聞き相手に自分の考えをしっかりと伝えることのできる人(コミュニケーション能力のある人)、3、感度の良い人、4、一番大事な資質は、いっしょにいて楽しいと思える人(人間性)、だそうです。そうした人物を探して議会に送り出す努力をして、最後は、自分が出るということも必要になる。
 
長い取材経験を通してきわめて具体的な講演でした。言葉としてはもっと厳しい内容でした。講演後ご挨拶をしましたら、以前に、私自身が相川さんの取材対象となったことを覚えていただいており、懐かしい気がしました。相川さんのご活躍は、著書やネットの中での記事で拝見しており、上記の議会改革の記事が新書となって近々出版されるということです。さっそく購読したいと思いました。
 

この記事に

開くトラックバック(0)

消防団優良賞報告会

消防団優良賞報告会
 
イメージ 1
 
夕方、先日の第25回全国消防操法大会で、全国6位で優良賞に入賞した阿見町消防団の報告会が、「割烹みとや」であり出席しました。指揮者の高橋聡さん、一番員の藤田康一さん、二番員の福島剛さん、三番員の村松恒さん、補助員の渡邉崇さん、5人の選手全員が出席し、応援に対する感謝の言葉を述べ、優勝を狙っていたことを明らかにし、悔しさを「次回こそは」という気持ちだということでした。
 
この報告会には、稲敷市や牛久市、利根町など稲敷広域消防に所属する各消防関係者や、茨城県消防協会長、消防学校長など多くの関係者が、阿見町消防団の入賞を祝うために駆けつけていただきました。
 
阿見町消防団は、第19回大会で優良賞(第8位)、第23回大会でも優良賞(第5位)にいずれも小型ポンプの部で茨城県を代表して出場・入賞を果たしています。また、第17回の女性消防操法大会にも出場し優良賞(第10位)となりました。
 
選手も、祝辞を述べた来賓の方々も触れませんでしたが、今回の阿見町消防団の審査総合得点は過去最高の88点を獲得した自己ベストだったということは、もっと誇りに思って良いのではないかと思いましたが、今回大会の目標は「優勝」ということだったようで、「残念」という声が多数でした。

イメージ 2
 
こうした全国大会のことは、町民の皆様にはあまり知られていないと思います。私自身も、長い議会経験がありますが、初めての経験でした。また、このように各都道府県代表が競って行なわれていることについて初めて知りました。お恥ずかしい限りです。
 
さて、来年の9月には女性消防操法大会が予定されており、この大会にも阿見町から出場するということで、これまた大きな声援を町民全体で行えるように関係者に働きかけたいと思います。隣席の議長にはお声がけしました。
 

この記事に

開くトラックバック(0)

全1ページ

[1]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事