通信車仕様のトラックから外に出てみると日は完全に沈み、東京ではお目にかかれないすばらしい星空。
しかし、遠方で散発的な銃声砲声が轟いていた。当時、この仕事をしていなかったら大変なことだろうが、その時はもうさして珍しいことではなくなっていた。
これは富士の裾野で起こったことです。
特科大隊が照明弾を打ち上げているのが遠くに見えた。
本部幕舎のある中隊本部陣地には中隊長以下幹部達と通信班、それと弾薬班がいた。
そして、100Mほど離れた稜線を隔てた向こう側に第一、第二小隊が布陣していた。
この時、私はいつもの分隊から離れ、臨時に通信車のドライバーとして参加していた。
実弾の射撃訓練に来ていたのだが、2000時を過ぎると風呂も買出しも終わり、やることがなくなるので自由時間のようになった。
遠くから聞き覚えのあるディーゼル音が近づいてきた。弾薬班が○○学校で次の日に撃つ為の実弾を受領して戻ってきたのだった。
戻ってくるなり助手席の三等陸曹が身を乗り出し「おい!ありゃあなんだ!」と叫んだ。
私は車両の中にいたので空の様子がわからず、他の隊員と顔を見合わせていると「総員!点呼確認」と号令が聞こえた。すぐに装備を装着し小銃を手に車両から飛び降りました。
すると陣地内のほぼ全員がある一点を見上げ呆然としています。
陣地から富士山に向かって目をやると大きな発光体が浮かんでいました。
距離にすると2000〜3000M程度でかなり至近でした。
携SAM(携帯用対空ミサイル)があったなら必中エリアです。
発光体は現存するどの航空機にも不可能な動きを繰り返し飛び回っています。
中隊長は直ちに直近のレーダーサイトに確認を指示し、陣地内は緊迫しました。
各小隊も発光体の出現でパニック状態になり状況説明の要求が引っ切り無しに入電されてきました。
私の当時の感想を述べるともう仮定の話ではないということです。
現実に目の前にそれが存在しているのです。もしTV局がいたらいい画がとれたでしょう。
「レーダーでは捕らえていないそうです!」射撃幹部が中隊長に報告している声が聞こえました。
発光体は赤から紫にそして青色に変化しその光で影ができるほど接近したりまた遠ざかったりを繰り返しましたが、概ね15分間好き勝手に飛び回った後、一直線に航跡を描き消えてしまいました。
中隊長はみんなを集め、「あれは明らかになんらかの意思を持った存在であり、この後もここが安全であるとは断言できない。各員は不測の事態に備えよ」と指示した。
夜間歩哨は二人一組で行うことになり、私は2300時より0100時までの間、前哨点監視についた。その後、発光体は一晩で4度姿をあらわした。その度に非常呼集をかけ眠れぬ夜を過ごした。
「奴らはどんな武器を・・?」答えは期待していませんでしたが、つい一緒に歩哨についた陸士長にもらしてしまいました。
「わからんが今攻められたら、銃剣格闘だろうなぁ・・」聞かなきゃよかった・・。くだらん事を思い出す・・入隊する日、おふくろは最後まで入隊に反対していた、こんなに平和なんだから平気だといって家を後にしたが、こんな事態は予測していなかった。
発光体があらわれるたび未知の敵に対しての恐怖感が募った。
東の空が明るくなりはじめ朝もやがたちはじめた。
危機は去ったようだった。なぜなら海兵隊のF/A−18戦闘機2機がどこからともなくあらわれ付近上空を飛び回っていた。腹にはサイドワインダーにスパロー2発をかかえていた。対空装備で富士に・・?やっと援軍の到着と思えた。自衛隊機が発砲したら大変だが、米軍機なら言い訳はいくらでもできる。
この10時間あまりの出来事はなんだったのか?はっきりと言える事は幹部を含め私たちの動揺は本物でした。駐屯地に帰ったあと「あれは特科の撃った照明弾である」と朝礼で発表された。
「大型トラック位の大きさの照明弾が15分間も滑空してハエみたいに飛び回れるのか?」
まぁ話したところで誰も信じないだろうから口止めすることもないだろうと、みんなで苦笑した。
他の部隊と合同で演習に参加したときたまたま発光体の話になった。するとその隊員は「よく聞く話だ。ちょくちょく現れるらしいぞ。そして米軍の戦闘機がいつもの訓練模擬弾装備じゃなくて、対空装備で出撃してきたろ?たぶん空母からだぞ・・」そんな話をしていた。
霊峰富士は正に神秘の聖域・・・
今回は矢追さんばりですが、ほんとのはなしです・・・
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こちらに向かってきたら…と思うと (/>ω<)
一人で見るのと違い、数人で同じものを見てしまうのって、その方が怖い気がします (._.)
2008/7/14(月) 午前 6:00 [ sazanami ]
早朝からのご訪問とコメントありがとうございましたm(__)m
この時はゴジラの映画を思い出していましたよ^_^;
健闘虚しく全滅してしまうような・・・
2008/7/15(火) 午後 7:49 [ umizaru_gon ]
あれはへールボップ彗星が最接近した年ですから、何年前になりましょうか。
場所は富士吉田近辺だったと思います。
私が彗星の撮影ポイントを探しているときに、近傍の空で
明るく輝く発光体が滞空しているのを目撃しました。
自衛隊の演習場も近いことから、落下傘照明弾がゆっくり降下しているんだろう、
ぐらいにしか考えませんでした。
海猿ゴンさんの話を読んでいたら、急に思い出しましたが、やはり照明弾だったのでしょうかね。
2008/7/16(水) 午前 8:27
NSR250さんこんばんわ
ヘールボップ彗星知りませんでしたぁ〜見たかったぁ
本物の照明弾でしたら、見れば誰でもわかりますから、たぶんNSR250さんが見たのも日本製でもアメリカ製でもないないものなのでは・・・(@_@;)
2008/7/16(水) 午後 10:05 [ umizaru_gon ]
こんばんは、いやだなぁ↑鈴木ですよ^^
結婚前までは天体写真が趣味だったので、撮影中に何度か不思議なものを見ましたよ。
一番驚いたのは、ゆっくりと月面を通過する黒い物体です。
2008/7/17(木) 午前 2:06
こんにちは(^.^)鈴木さんでよいのですね。すいません(^_^;) 月面に?物体ですか。宇宙開発している国はある程度知ってるんでしょうね。
2008/7/17(木) 午後 1:15 [ umizaru_gon ]