うんむまじどの『イスラムな気持ち』

シリア危機(「内戦」ではありません)−アサド政権の「テロとの戦い」は続きます

本のキャッチボール

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

イメージ 1

イメージ 2

キャッチボールのお相手のM子さんは、先日、職場を去られたので、
私が最後にお貸しした本が川上弘美さんの「蛇を踏む」となりました。
これは第115回芥川賞受賞作ですから、ご存知のかたも多いことでしょう。

寓話的なお話をすらすらと読ませ、ふっと読み手に、現実に投影した
漠としたものを感じさせてしまう・・・、その力量には恐れ入ります。
川上ワールドをすっと立ち上げてしまった点で、お見事!としか言い様がなく、
思わず認めてしまった作品です。

そして、M子さんに、お別れに差し上げたのが、篠田節子さんの
「女たちのジハード」です。こちらもまた第117回直木賞受賞作ですから、
ご存知のかたも多いことでしょう。

20-30代の女性には、面白く読めるのではないか、と思える作品です。
(男性には、あまり面白くないかも知れません)

しかし、『実際にあった話、ノンフィクションのような小説が面白いわね』
と、M子さんとキャッチボールをはじめる前に話したことも、今では
なつかしい思い出です。

従い、この[本のキャッチボール]の書庫は、ひとまず終了といたします。

M子さんは職場を去られましたが、またきっと、面白い本を見つけたら、
お知らせくださるでしょう。(いえ、お待ちしています♪)

石川達三をご存知でしょうか。1935年に『蒼氓(そうぼう)』で芥川賞を
受賞している作家です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E9%81%94%E4%B8%89

私は、若い頃、石川達三が好きでした。時代などに迎合しない、
社会派作家としての生き様に潔いものを感じていました。
そしてまた私と誕生日が同じ日であったこともなんとなく引かれた
理由でしょうか。

さて、最近M子さんにお貸ししたのは「頭の中の歪み」1967年発行のものです。
1980年8月2日に読んだと私のサインが入っていました。

「久米子が、自分の床の中で、静かな顔をして死んでいた」と始まる
この小説は、まるで古い日本の刑事ものの映画を見るような印象です。

久米子は白痴の娘。死亡した久米子のおなかには6ヶ月になろうかという
男児が…。容疑をかけららた父は、生前の久米子の行動をたどり、
以外な事実を次々知るのです。

アマゾンでは、「古書」の扱い。タイトル付けも、文体も古く、色あせた
感じは否めないのですが、話としては面白く、味わえる小説です。

M子さんも、面白く読んでくれた由、良かったです。
読書好きで興味のあるかたは、どうぞ。お勧めです。

イメージ 1

http://www.amazon.co.jp/%E6%81%8B%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E6%97%85%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E8%A7%92%E7%94%B0-%E5%85%89%E4%BB%A3/dp/4062750430/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1210881966&sr=1-1

これは、M子さんがお貸しくださった角田光代さんの旅エッセイ。

そう、M子さんとの本のキャッチボールは依然つづいています。
その中で、実は、受け取ったボールをポトリと手から落としたことが、
たった一度あるのです。

つまり、私が「コレ読めない。面白くない」とすぐにお返しした本が
一冊ありました。

それは、ある女性のエッセイ本ですが、極めて身のまわりのこと、
母一人子(=彼女)一人で暮らしていらして、お母様をなくされたこと
でそのお母様との生活のこと、昔、彼女が子供の頃、お母様がそんな
ことを言った、などなどつらつらと綴られていました。文章や表現は
ごく普通であるし、残念ながら私には、それは卓越したエッセイに感じ
られず、読みすすめたいとは思えませんでした。
「ごめんなさい。あなたのお話、聞く時間がないの」と心の中で
つぶやいて本を閉じ、M子さんにお返ししたのでした。

その後、じゃ、角田光代さんのエッセイなら、とM子さんが見立てて
お貸しくださったのが、この本です。

アジア(タイ、ベトナム、ミャンマーなどなど)や、アイルランドや
モロッコへ、言葉もわからず、地図も読めない彼女のひとり旅。
多いに危険なとこも、そして周りには多いに迷惑をかけ・・・しかし、
彼女は行き当たりばったりのような旅をつづけます。

☆゜'・:*:.。★。.:*
 たいした目的もなく、地図も持たず、交わす言葉も持たず、町を移動
する東洋の旅人はひどく無力である。その無力さを自覚するとき、
私はひとつのことを知る。世界は私が思っているよりまともで、秩序
だっている。秩序だたせているのは、人々の持っている無自覚の善的なもの
にほかならない。・・・ ☆゜'・:*:.。★。.:*

無自覚の善的なもの・・・そう、私自身もそのようなものに助けられて旅をした
ことを思ったものです。

その語り口は、きわめてのんびりとしいて、どんなにさみしく、非常な困難に
出会った話さえ、まるで人ごとのようにたんたんと描写して、こちらに
差し出してくるのです。そして、ふっと、私も彼女と同じ思いで異国の町角で
道に迷い、途方にくれる気分を味わったのでした。

う〜ん、これこそ作家の旅エッセイ・・・と私は楽しく読むことができました。

〇「映画を見ると得をする」池波正太郎著 (新潮文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%82%8B%E3%81%A8%E5%BE%97%E3%82%92%E3%81%99%E3%82%8B-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B1%A0%E6%B3%A2-%E6%AD%A3%E5%A4%AA%E9%83%8E/dp/4101156336/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1209197938&sr=1-1

1987年に出版されているので、これもまた古い本です。
M子さんと本のキャッチボールをする中で池波正太郎氏の著作を、
そういえば私も少し続けて読んだな、と気づかされました。
そしてふと自身の本棚を見れば、なんとカバーもつけずに転がって
(正しく収まらず並んだ本の上に投げ込まれていた状態)いたのが
この本。

カバーを失っているので、多分読んだのだと思うのですが、
内容はまったく覚えていず、思わず再読してしました。
そしてまた、池波正太郎ワールドにスッとはまってしまったのでした。
劇作家であった氏の眼差しは、やはり一般人とは違うようです。                                                                 
古い映画の話や俳優の名前がたくさん出て来て、それらを見ていず、
また俳優の名前からその俳優の容姿が想像できない私は、かなり
低いレベルの読み手でしょう。

しかし、映画話のエッセイを通しても、氏はやんわりと、何か人生に
対するメッセージを送ってくれているようです。

 ◇映画を観るということは「いくつもの人生を見る」ということだ。
 ◇長く映画を観つづけている人は、きまってお洒落のセンスがいいものだよ。

などと、長いタイトルが金言のように差し出されます。

ちょっとお勧めです。


〇「悪徳もまた」宇野千代著(新潮文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E6%82%AA%E5%BE%B3%E3%82%82%E3%81%BE%E3%81%9F-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%AE%87%E9%87%8E-%E5%8D%83%E4%BB%A3/dp/410102703X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1209199099&sr=1-1

同じく1984年出版の古い本です。「生きてく私」と重なっている内容も
あるのですが、再読して、あらためて筆者の作家としての器量を思い
知らされた気がしたものです。

こちらもちょっとお勧めです。

  

イメージ 1

イメージ 2

ここのところ、私がM子さんからお貸しいただいて、面白く読んだものを
紹介していたので、今日は、私がM子さんにお貸しして、面白い!と
喜んでいただいた本を紹介しましょう。

〇「博士の愛した数式」小川洋子著 (新潮文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E5%8D%9A%E5%A3%AB%E3%81%AE%E6%84%9B%E3%81%97%E3%81%9F%E6%95%B0%E5%BC%8F-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B0%8F%E5%B7%9D-%E6%B4%8B%E5%AD%90/dp/4101215235/ref=pd_bbs_sr_1?ie=UTF8&s=books&qid=1208529748&sr=8-1

2006年に映画化されているので、ご存知のかたも多いでしょう。
これは、2005年12月に文庫化されてベストセラーにもなり
ましたが、まだM子さんは読んでいないということだったので
お貸ししました。

〇「錦繍(きんしゅう)」宮本 輝著 (新潮文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E9%8C%A6%E7%B9%8D-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%AE%AE%E6%9C%AC-%E8%BC%9D/dp/4101307024/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1208529783&sr=1-1

こちらは初版が1985年ですから、ちょっと古いといえば古いの
ですが、きれいな文章で綴られている名作です。
もしも宮本輝氏のものを、まだ読んでいないかたがいらしたら、
ぜひ、これだを読んでみて、とお勧めしたい本です。

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
うんむまじど
うんむまじど
女性 / B型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事