うんむまじどの『イスラムな気持ち』

シリア危機(「内戦」ではありません)−アサド政権の「テロとの戦い」は続きます

ショートエッセイ

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村上春樹さんのショートエッセイを読んだあとで、「ショートエッセイ」というのは、だいだいこのくらいの長さ、ということがわかったので、それを意識して記事を書いてみようかと思いました。要するに、ブログの記事でいえば、長めの「つれづれ」記事=ちょっと長めの文章で、まとまりのあるもの、ということになります。
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レビューは旅をする

先日、とあるところで書籍の紹介のチラシをいただいた。
そのチラシには、この本がどれだけ素晴らしいのか、どれだけおすすめなのか、
ということが書かれていたのだけれど、それが証拠にと、
Amazonのブックレビューを引っ張ってきてあれこれと載せていたのだった。

実は、何を隠そう私も Amazonのレビューワーなので、
はは〜ん・・・とちょっと思ったことがあった。

それは、(Amazonレビューは旅をするのだ)ということだった。

たとえば、レビューワーとしては、
商品の開発者やマーケティング担当者や販売者などが
自分の書いたレビューを見ているに違いないとか、
本の著者だって、自分の本のレビューはちゃんとチェックしているに違いない、
ということは、もちろん思う。

しかし、こんなふうに、あるところに引っ張られて、こんなところでプリントに
載せられて配られているなんて、レビューを書いた人は誰も全く預かり知らない
ことだと思う。

もしかしたら、私の商品レビューも、どこかの商品開発者の会議資料なんかに
とっくに使われていているのかも知れない。

そんな自分の「子」に、期せずして、どこかで遭遇しないこともないのかも
知れない、と思ったりする。

街でもらった販促品のビラを手にして、「我が子」に遭遇したら・・・
私は、(まあ、君はこんなところで働いていたのか・・・)と
感慨を込めて見るだろう。それもまた面白い。

25年前の夕べ

その日の夕方、ニバール(夫、マヘルの妹)が手配した美容師(男性)が
アシスタントの女性を伴って、私の家にやってきた。
 
私の頭を見て、その彼は唖然として言った。
「なんだ、ロングヘアじゃないんだ。ロングだと思っていたのに・・・」
 
そのときの私の髪はショートボブで、ショートというよりは少し伸びてはいたが、
決してセミロングなどとは言えない長さだった。
 
「なんだ、そうなら、先にそう言ってくれたらよかったのに・・・」
 
彼はやりにくそうだった。私の髪に櫛を当てて、しばし思案し、
それでも髪をアップにしなければ、と私の髪を引っ張って後ろに寄せ集めて
結うというより、ヘアピンをたくさん使ってまとめ上げ、髪飾りをつけた。
 
いや、メイクが先だったろうか。
 
当時、ダマスカスで、友に連れられて行ったいくつかの結婚式で
見かけた花嫁は、誰もかれもびっくりするほど濃い化粧をほどこしていた。
まるでタカラジェンヌの舞台用の化粧のようで、そんな花嫁を見ると
私には美しいという印象はなく、ちょっと滑稽ですらあった。
 
「私は自然なメイクがいいの」と伝えたのに、あっという間に目の回りは
墨で厚く引かれ薄い黄緑色のアイシャドーが塗られた。
 
私は鏡に映ったその顔を見て悲鳴を上げた。
 
「この色は何?どうしてこんな色なの?」
「だって、自然な感じがいいと言ったから」
「これは、私の嫌いな色です。すみません。メイクは自分でやります。
私は紫系しか好きでないから。紫がいいの」
立ち上がって、目の周りのメイクを落とすべく顔を洗いに部屋を出た。
 
ニバールが追ってきて言う。
「花嫁は、その場所で一番目立たなくちゃいけないの。
だから、しっかりとメイクしないとダメよ」
「でも、この色はないわ。私は紫が好きなの」
なんとなく泣きたい気分だった。
 
しかし、私は、そのニバールの言葉を受けて、やや濃いめのアイラインを
引き、自分の持っている紫色のアイシャドウをつけた。
 
25年前の12月20日。私の結婚式(夜、行われた)の夕方の光景である。
 
そうです。「銀婚式」となります。
夫マヘルと結婚して25年の歳月が過ぎました。
 
 
 
 
 
 
 
仕事中に自分の仕事に関係のある記事を探して、
日経のサイトへ迷い込んでしまった。

ふと私が20代の頃、勤めていた会社の名前が出ている
記事のリンクを見つけたので、私は、思わずクリックしてしまった。

その記事には、3人ほどの人物の写真が掲載されていた。
一人目、見覚えなし。二人目も見覚えなし。しかし、三人目は・・・
なんとなく見覚えのある名前、なんとなく見覚えのあるお顔・・・。

そして閃いた。当時の社内の友(女性)が社内結婚した彼であった。

じっと見ると確かに面影があるが、若いころ、色白で脂肪質に見えた
彼が、すっかり精悍な容貌になり、髪も白いものが目立つゴマ塩頭で
短く刈り上げ、なんともよいおじさまになっていた。

偶然にも旧知の人に再会する・・・
こんなこともインターネット社会になった故の妙だろう。
インターネットがなかった時代では、きっと、あり得ないことである。

あらから、25年以上も経っているのだから、彼の容貌は、それなり年を
重ねていた。しかし、その歳月がよく重ねられてのだな、と思われる、
実によいお顔であった。

いまの職場の友に、そんなことがあったこと話したら、
「じゃ、そのかたは、きっと、ご活躍されているのね」と。

きっと、そうに違いない。そして、その、よいお顔になった彼の向こうにいる
彼女の姿も、私は、なんとなく想像してしまった。

もう何年も会っていないのだけれど、きっとよいお顔をしていると
思われる。

今では、年賀状のやりとりがあるだけになったけれど、
来年の彼女宛の年賀状には、一筆添えようと思う。
「偶然に貴方のご主人にお会いしました」と。

おシャレするパワー

昨夕、スーパーのエレベータに向かったとき、私の前に立つかたが
とてもオシャレなので、思わず引かれてその後姿をじっと見てしまった。

茶系の帽子をかぶっていらしたが、強い髪質に見える、ウェーブがかった髪が
豊かに帽子の裾からのぞいている。アイボリーのロングコートは、いかにも真新しく、
上品な印象のものだった。

東京都内では、よく見かけても、この神奈川の在所のスーパーでは、これほど
オシャレな夫人を見かけることはめずらしい。

エレベータが来て、そのかたが乗り、私も続いて乗り込んだ。
そのかたは、なんと振り向きざまに、私の顔をよく確認することもなく
いきなり私に聞いたのである。

ねえ、私、何歳に見える?

私は、ちょっと面食らってしまった。彼女は、そのことだけが気がかりで、
まったく見ず知らずの、いまエレベータに乗り合わせただけの私に聞いたので
あろうか。なんともお茶目な人である。
私は、微笑んで、ためらいがちに言った。
「えっ、いいんですか。正直に言って」
「いいわよ」と、よく見分してよ、という感じで、じっと私を見てくる。

帽子のせいでお顔の額あたりは見えない。でも、きれいにお化粧をしている。
大きめのレンズのメガネは流行のものか。アイラインをつけた眼差しの、その目力は
強く、古いながら、よく磨かれている鉱石のようだ。ただ、頬は、よく熟しきった果実の
ように柔らかく見える。
私には、おおよそ彼女の年齢の察しがついたが、それよりマイナス5歳低く言うべきなのか、
と一瞬ためらった。でも正直なところを言った。そしたら、ピッタリ当たったのだった。

まあ、初めてよ。ピッタリ当てたかたは。たいていみんなハズレるのに・・・

「では、私は何歳に見えますか」
「えっ、奥さん。・・・まだ、50代でしょう・・・」と言って、私を見た。
「う〜ん・・・57歳」
私は、ニッコリと笑って、55歳であると正直に言った。多めに見られては、
やはり少々残念だったけれども。
(言ったあとに10歳サバ読み、「65歳」と言っておけば良かったと思ったのものだ(笑))

ま、それは、さておき、彼女は、70歳であった。
70歳で、こんなに全身気合いの入ったオシャレが私にできるだろうか、ということを思った。
経済的にも恵まれていなければならないだろう。
しかし、オシャレに関しては、私はもう、いまの時点で、かなりめんどうなのである。
だって誰も私など気にしてくれはしないだろうと思うし。
そう思うとなかなかパワーがわかないではないか。
でも、やはり、センスが良いか悪い人かというのはわかるものだ。
センスが良い人だと思われたほうが良いが・・・う〜ん、やはり面倒くさい。

70歳の彼女は、体も健康そうで身のこなしもしなやかであった。
なんというかパワーが保たれていた。立派である。

私には、おシャレするパワーはないけれど、ダジャレの方のパワーはある
(かな?・・・)。ま、そのちらのほうでシャレましょうか。
と私はそう思う。今日、勤め帰りに寄った、いつもの「ねり物屋さん」で
私はそう思った。

その人は、売り場の前に立った私を、ハッと認めると、まだ注文もしていない
私に向かってすぐに言ったのだ。

いつも、ありがとうございます」と。

私は、それほどの常連客ではないし、いつもたくさん買うわけではないほうの
客だ、と思っている。でも、その人は、私が時折寄ることを覚えていてくれたのだ。
そう思うと嬉しいものだ。ほんの一瞬のアイコンタクトで、ふっと気持ちが温かくなった。
いつもどおり、ほんの少しを買い求めたのだけれど、なんとなくその一言で気持ちが和んだし、
ほんの一握の良い気分をもらった。

そうかと思うと、ぞんざいな応対に会うこともしばしばにある。
私と同世代?のもやはヤングレディーでな人で、いかにも事務的に冷たい応対をする人がいる。
不機嫌な顔をしていたり、あるいは無表情であったりする。そういう人は、まったく相手の、
客の私の顔など見ないものだ。もちろん、こちらはよい気分をもらうことはできない。

もうあと何年、働くことができるのだろう・・・と最近では、いつも思う私だ。
もう、ただ自分にできることを尽くしたいと思う。できれば、今の自分の周りに、何か温かい
気持ちを、一握りでもお渡ししたいと思う毎日だ。

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