由布院発 デジアナおじさんの怒りの矛先

ただいまリニュアル作業中です。しばしのご猶予を・・・・

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

「農業の六次産業化なのだ」

 先日のことだ。例によって「ゆうちゃんコンビ」が突如としてやって来た。農協職員のユーちゃんとほうれん草農家のゆうちゃんの二人が、にこやかな笑顔を振りまき訪れてきたわけだ。
「体調はどうですか?」
「相変わらずやな。可もなく、不可もなく、わがままに暮らしてるよ」と私。
「今日は、何事?」聞く必要もないのだがついつい尋ねてしまう。用事がなくても、顔をあわせにやってくるのが上手なコミュニケーションのとり方で、四方山話の中から必要な情報やどうかすると素敵なアイデアが飛び出したりするものだ。
「おう、そうだそうだ。ちょうどいい時に来た」そうだった、彼らに提案したいことがあったことを失念していた。
「そろそろ、インターネットに挑戦してみらんかい?」唐突に私が尋ねる。
「そろそろちゅうか、もうやらんと間に合わんちゅうのは分っちょるんじゃけど、踏ん切りがつかん。パソコン教室へ通おうかなんちいうことも考えんではなかったやんけど・・・」
「間に合わんどころか、遅すぎるで。そうやなくてん由布院は十四〜五年は遅れちょる」私がいつもの農家のIT化必要論をまたまたまくしたてる。そして、核心の話というか提案をぶっつけてみた。
「農家対象のパソコン講習会をやろうよ。器材から、インストラクチャーまでオレが手配する。会費もなし。必要なのは、ただやる気だけ」以前から知り合いのNTTの支社長と何かの席で出会った時、ブロードバンド化の話のついでに「パソコン教室」の話をしていたら、そんなに無理なくやれそうな空気があったわけで、その時「この機を逃したら、またまた遅くなるぞ」という自分勝手な発想からの提案だった。
「えっ、無料?それやったらいいなぁ。やりましょうよ」と「ゆうちゃんコンビ」が声を揃えて返事をした。「おいおい、やるのはお前達だぞ」と何とも現金な返事に一言言おうとしたが止めた。
「よし。それじゃぁ、早速手配りをするよ。十人くらいはメンバーを集めといてよ」というわけで、近日中に「農家のためのパソコン教室」がスタートするはずだ。
 何で「インターネット」に固執するのかと言うと、これからの農業にはこれまでも書いてきたように「情報」と「マーケティング」、そして「流通・加工」などの異業種との連携が必要不可欠で、その一番のツールが「インターネット」だと思うからだ。
 ちょうど一年ほど前の農協新聞のコラムに「農業の六次産業化と農業の産業化」ということで、東大名誉教授の今村先生が書き記していたことを思い出した。この今村奈良臣先生というのは、大分県出身で現在日本の農業論の最先端をいく論客であり、実際現場にも足を運ぶ行動派の先生だ。由布院にも幾度が来られたことがあり、私も酒席でご一緒したことがある。論理明解な楽しい先生だ。
 その今村先生が、以前から「農業の六次産業化」ということを説いておられる。いろいろ説明するよりも、このコラムを一読していただいた方が分りやすいだろうということで引っ張り出してきた。
コラム 今村奈良臣の「地域農業活性化塾」 
農業の六次産業化と農業の産業化
 「今村先生がかねてより説かれてきたという農業の六次産業化と、いま中国で推進されつつある農業の産業化とは、どこがどのように違うのでしょうか」こういう鋭い質問が中国でのシンポジウムの席上で提起された。質問したのは大連市の唐農業局長である。
 昨年10月15日、中国遼寧省政府主催の「東アジア農業の発展と創新」をテーマとした中国、日本、韓国の食料・農業・農村をめぐるシンポジウムの席上であった。日本を代表して私が基調報告を行ったが、それに対する質問である。
 さて、質問の意図は極めて重要な内容を含むので若干の解説をしておきたい。私が10年ほど前から説いてきた農業の六次産業化(一次×二次×三次=六次産業)についてはご存じの方は多いと思うが、
=== 農畜産物を原料の姿のままで出荷するのではなく、さまざまなかたちの加工を行い、また農業生産者を多様なかたちで組織し、食品加工企業や農畜産物の流通・販売企業に対して多面的な販売力を強化して、あるいはまた消費者に直接販売するなどの手段を通して、農業生産者により多くの所得と農村に多様な就業機会をつくり出そうではないかという戦略 ===
である。
 これに対して、いま中国で推進されている農業の産業化という路線は、龍頭企業と総称される食品加工企業や農畜産物流通・販売企業が、未組織状態にある農業生産者を上から組織して、原料となる農畜産物や消費者に届ける生鮮農畜産物を量・質両面から確保しようという路線である。端的に言えば、食品加工企業や農畜産物流通・販売企業による上から、あるいは外からの農業生産者の「垂直的統合」という路線である。中国の農村の現場を詳細に調査してみると、ごく一部の事例を除けば、全くと言ってよいほどに農業生産者の自発的組織化は進んでいない。つまり、農民の「水平的結合」は極めて未熟である。
 こういう状況から推測しうることは、龍頭企業による農畜産物の買いたたきの可能性が常に存在するということである。こうした龍頭企業に対抗するためには、いかに農民の「水平的結合」つまり組織化を図り、その組織力のエネルギーと販売交渉力で対抗しつつ、農民の所得の向上と地域農業の活性化を図るかという課題が、これからの中国農業・農村問題改善の第一歩となるのではなかろうか。(後略)
農業協同組合新聞 2005/2/24 
 要するに「農業の産業化」を図り、その中において「他産業(異業種)との協働」「農家のネットワーク」を考えていこうということが「農業の六次産業化」なのだ。規制緩和の流れの中で、いよいよ農業にも資本の潤沢な大企業の参入が可能となってくる。そうなると地域農業は太刀打ちできぬどころか、資本主義の競争の渦に巻き込まれ、農業文化も何も消えてなくなってしまう。このような流れに対向するには、今村先生が説くような「農業の六次産業化」は絶対不可欠と言っていい。

「そしたら、段取りが決まったら連絡するよ。なるべく早めにやりたいから、メンバー集めも急いでやっておいてね」そう言って彼らとさよならした。遅ればせながら、由布院における「農業の六次産業化」への道がちょっとだけ開けてきた。
「慌てずに、できるところからコツコツと」か。「そうだよな」少しでも前進があればGoodなのだ。21世紀が「農の時代」といわれながらも、実際多くの農家は苦しんでいる。「夢」を描き、それが形になれば「日本の農業も農家も滅びやしないぞ」そう思いつつ「ゆうちゃんコンビ」に期待をしつつ、背中を見やった。

閉じる コメント(1)

顔アイコン

ご無沙汰です。・・農業の活性化に賛成です。・・関連記事トラバします。・・前4部作。

2006/3/27(月) 午前 2:05 mtdcx048

開く トラックバック(1)


.
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
unc*eyu*u
unc*eyu*u
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

標準グループ

時事・社会

Yahoo!からのお知らせ

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事