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2007年 / 日本 / 120分 原作:さそうあきら「神童」(双葉社刊) 監督:萩生田宏治 脚本:向井康介 音楽:ハトリ・ミホ オリジナル・ピアノ曲:ミト 出演:成海璃子 / 松山ケンイチ / 手塚理美 / 甲本雅裕 / 串田和美 公式HP wikipedia 神童Yahoo!動画による、DVD発売記念・抽選1,000名の無料オンライン試写会の当選の幸運を得て、この映画を拝見する事が出来ました。早速ですがネタバレ有りの感想です。 原作はおろか、配役すらまともに知らない状況で、偶然この映画を見る機会を得たのですが、まあ悪くはなかったのではないでしょうか。天才としての才能をもてあましつつ、その才能に生活の全てを賭けようとする母からの重圧や、今は亡き父の姿を引きずる女の子。同世代よりも大人の社会を見てきた事があるせいか、少し大人びた様子を垣間見せる女の子。時にワガママで、傍若無人にすら映る部分もありながらも、根は素直で、多感な年頃の女の子。そんな主人公『うた』を演じる成美璃子(当時12歳)の演技が良かったですね。 しかし、そんな神童の天才たる部分でストーリーを展開していると感じる部分も多く、少々強引というか、説得力に欠ける部分もあったように思います。『ワオ』(松山ケンイチ)の音大の入試の直前に、『うた』に手を通じて力のようなものを受け取るシーンは恋愛映画として見るのであれば、許容範囲としても良いのですが、リヒテンシュタインの代役としてオーケストラと競演を果たすシーンはちょっと・・・って感じる部分が多かったかと。練習無しでいきなり大舞台にかり出され、僅かな時間楽譜に目を通しただけで完璧な演奏を行ってしまえるという神童ぶりを表したかったのでしょうが、楽譜をお尻に敷くのはいただけません。いくら音楽と一体になれるといえども、その音楽を生み出した作曲家が残した遺産である楽譜をお尻に敷くのはやり過ぎな演出なのでは。この子の才能を瞬時に見抜いたリヒテンシュタインがわざと体調不良と偽ってその場を設けたというのも、リアリティが無さ過ぎでは。あと、最後のピアノの墓場である倉庫に、何の脈絡も無く『ワオ』が現れるのも、漫画チックというか、月9の安っぽいドラマの展開を見ているような気にもさせられてしまいました。 各キャラクターの性格や、互いの人間関係においても説明不測を感じさせる部分も多かったかと思います。そもそも主人公2人の出会い自体が漫画チックと言えるわけですし。どのシーンが良かったとか、ストーリーの此処が良かったという感じで、強くインパクトが残る映画ではないように思います。「だいじょうぶ私は音楽だから」という台詞も、ピアノの墓場において、心配してかけつけたワオと再会し、連弾をするシーンで言わせた方がインパクトが高かったように思います。 しかし、この映画における主人公2人における時間の流れの描き方は、悪くない感じを受けました。それこそ、この2人に対するシーンに対しては、贅沢に時間を充てがい、言葉にならない微妙な心情を描くことが出来ていたのではないでしょうか。と言うか、この2人を通して、思わず自らの若き日を思い出してしまう人も多いのではないでしょうか。仲のよい腐れ縁の友達であり、喧嘩友達であり、刺激を受ける気に成る存在。ハッキリとした線引きや定義付けが出来るワケではないものの、他に取って代わる者のいない掛け替えの無い大切な存在。そんな存在にめぐり合った時の、若き日の淡い思い出を呼び起こしてくれる映画だったのではないかと思います。
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はじめまして!
やっとDVDにて鑑賞です!
ラストの連弾のシーン素敵でした^^
2007/11/28(水) 午後 10:03
くるみさん、こんにちは。
確かにラストの連弾のシーンは見れてホッとしましたね。
お父さんのピアノと『ワオ』の紡ぎ出す演奏によって、『うた』の耳に『音』が戻ってきたようでしたね。
2007/11/28(水) 午後 10:14
原作を持ってます。一気に読了!!しました。あの雰囲気を実写でとは・・・。
興味というより好奇心が・・・(笑)
2007/11/28(水) 午後 10:56
こごとさん、こんにちは。
原作をお持ちなんですね。
漫画で有りながら見事に演奏を、音楽を表現したというレビューを目にした事があるのですが、そうした表現力のある漫画だったのでしょうか。
映画においては、本物の音楽家により演奏シーンを葺き替えていたようですが、それが全てではなく、本人達も結構練習して迫真の演技を見せていたかのように思います。
さて、原作の雰囲気はどこまで再現出来ていたのでしょうね。
2007/11/29(木) 午前 6:57