イチロー / プロフェッショナル 仕事の流儀先日、ブルース・リー関連の記事を書いていた時、私はイチローの事を思い出していました。実はイチローはブルース・リーを激しくリスペクトしており、大リーガーとしては細身にすら見える体でありながらも、ブルース・リーの肉体であるかのように鍛えられているとも聞きます。それこそ、共に孤高の存在として世間から認知されている存在で、高みを望む姿勢は近いものがあるのかもしれません。そこで、正月に放送されたプロフェッショナルを見返してみる事に。■ 拘り
毎日同じカレーを食べ、同じトレーニングを行い、同じバットを使う。他人のバットやグローブに触れて、自分の感覚が狂う事を極端に嫌う。毎日同じ事を行う。イチローは、毎日同じである事に拘る。それは武道等における所作のように、一定の行動をとる事で自然と精神と統一させていく感覚があるらしい。 ■ 自分流 多くの選手がヤマを張ってバットを振る中、イチローは敢えて難しいボールを狙って打つ。甘い玉を狙うのではなく、敢えてピッチャーの決め球を打ち返す事を喜びとする。その存在は特異であり、試合後のジャーナリストとの会見においても馴れ合いはない。クールで人を寄せ付けない、全身に緊張感を漂わせた孤高の存在と認識されている。 しかし、彼にしてみれば、ユニフォームを着ている自分は、違う自分に変身出来る時間であるという。普段の自分は、もっと砕けて喜怒哀楽を表に出す性格であり、その様子を知った人からは、「人間らしくていい」という意見もあれば、「そんな姿は見たくなかった」とも思われているケースもあるだろうという。また、毎日奥さんの作るカレーを好んで食べるような行動は、好きなモノにまっしぐらであるからだと言う。それこそ好きなものばかり食べて、食生活における意識的な健康管理を特別には行っていないという。それは練習にも通じ、やりたいと思う練習だけしているのだという。無論、コーチ等に他のやり方を薦められて全く聴かないという訳ではない。1回は試してみるが、自分には合わななったという事らしい。 「それこそ自分流を貫くには、自分自身への客観的な自己評価の基準が誰よりも厳しいものでなければならない。客観的な評価とは、結果を残す事であり、それを言葉でもきちんと説明出来る事である。それはある意味もっとも厳しい生き方でもある。しかし、組織の言いなりになっているだけでは、自分で自分の可能性を潰してしまう可能性もある。それを自分がやれているとは言い切れないが、目指している部分でもある。」と言う。 そんな完璧主義者のイチローは、同じDVD(例:白い巨塔)を繰り返して見る。(それこそ彼は財前五郎の欲望に忠実な生き方をリスペクトしていると、他の番組で答えていた事がある程。)もしくは弓子夫人が薦めてくる(面白いであろつという太鼓判がついた)DVDしか見ない。それこそ、気に入った女の子が居ても、自分から声を掛ける事はない。相手から好きだという感情を表してくれないと、自分も好きだといえない。(しかし、狙ったものは離さない)そうしたモノには保証が欲しい。といった、ずるいタイプの人間でもあると自ら言う。 ■ 過去のイチローを捨てる そのような拘りをもったイチローには、一つの流儀がある。それは過去のプレースタイルを捨てるという事だという。「自分が過去持っていた形を思い返してみると、よくあれで打てたなって今もそう思う。これ終わりが無いんですよ今のところは。今回のものはそうじゃないかなって淡い期待を抱いている。」 2007年のイチローは、バッターボックスでの立ち位置を変えた。これまでより、30cmベースから離れて立つようになった。これは、弓子夫人の一言が切欠だった。「純粋にみているので、弓子なんかは素人ですから。要は何かの違いに気付いてくれるんですよね純粋に。で、言ったのがね、ちょっと離れてみたら景色変わるんじゃないの。って言ったんですよ」「目に見えない部分というものは、今の僕にはかなり大きな部分を占めている。これからの課題はそこである。目に見える所にあればそれ程難しくない。見えないから難しい」 イチローは人並み外れた技術と反射神経を持つため、とんでもない悪球ですらバットを振ってしまう事がある。そして、これが仇になってしまう。重圧が掛かる状況であればある程、その制御が利かなくなる。「ダメだ。これ手を出したらダメだっていって手を出す事がイケナイ。これが無くせるんじゃないかっていう事なんです。この感覚を得れば、今までの技術なんか必要ない。無駄な技術を駆使する必要すらない。普通に打てると思った球を打ちに行けばヒットが出る。」その為の感覚を掴もうとしているのだという。 ■ 重圧との闘い それこそイチローは、「自分は重圧に弱いですよ」という。「精神っていうのは限界がある。(連続200本安打等の成績を残して来た事から)プレッシャーを乗り越えているように見えるかもしれない。でも越えているわけではなかった。だからこそ、今年はソコをテーマにした。それが来たらそれから逃げないと。」 「だからもう賭けようと。170安打になった時点でキタキタキターみたいな感じ。」 171!172!と、あえて強くイメージを意識したという。それこそファンからの期待、重圧に応えられる段階(レベル)にようやく来たと感じているという。 「プレッシャーを避けて他に意識をそらして達成した200本と、敢えて向かって獲得した200本とでは重みが違う」 「しかし、達成感があるというわけではない。その先というものも殆ど見えていない。見えないから挑む事が出来る。もがいて苦しんでいるからこそ光が見えて来ると信じている」 とはいえ、満足をしてはいけないというわけではない。むしろ満足を重ねるべきだ。でないと人間のやる気など起きるものではない。何かを達成しても、自分はマダマダだと戒める風潮があるが、それは自分を苦しめるだけだ。という。 「なにかを達成したら、大きな満足をしたらいい。でも満足した後でまた何かが出てくるものだ。」 実際、イチローは自分自身をムチャクチャ満足人間だという。逆に 「次に進むためにも満足をしたい」 という。 ■ その先にあるもの しかし、シーズンが終わった時点で、僅差で首位打者となる事は出来なかった。その事が決定的になった時、イチローはグラウンドで涙を浮かべていた。 「以前の僕であれば、自分との戦いに挑んでいただけだった。それが、人と戦えるレベルに来たと思っている。だから勝ちたかった。」 「生涯をかけて追い求めた結果というものは、何かあるかもしれない。でも、多分無いと思っている。無い方に近い。でもチョッとぼんやりとでも見たいなあと思っている。」 無いかも知れないのに頑張れるのは何故ですか?との問いに対し、イチローはこう答えた。 「あるかもしれないから。」 「4割やりたいですね。僕、引退する年にやりたいですね。夢は50歳で4割り打って辞める。これは最高ですよね。」 「腹が出たら辞める。腹が出てもやれるスポーツは限られている。野球はそれにあたるが、それは許せない。凄く嫌。」 2008年のシーズンに向けて、イチローは2007年に掴んだ感覚で挑んで行くという。 「つかみかけていた感覚というのは、具体的な技術ではなかったと今の僕は思っている。打席の中の景色感覚が今までのものとは違っていた。ようやくスタートを切れた感じ」 ■ イチローにとってプロフェッショナルとは 「ファンを圧倒し、選手を圧倒し、圧倒的な結果を残す、という事です。」 凄い男ですね。本当にスーパースターであると思います。男の美学を追求しているといえます。しかし、その美学というものは、あくまで自分自身の美学であるというのがいやったらしいまでに伝わって来ます。ホント、なんとエゴイスティックな男であろうかと思います。 そのエゴはともすれば、近寄りがたい雰囲気を醸し出すだけでなく、周りの者を威圧し、不快感すら感じさせる場合もあるかもしれません。それこそ、WBSの時のリーダーシップが異様というか、違和感を覚えた程。(あれもまた、プロだからこそ、リーダー役を敢えて演じていたとも受け取れます。また、それだけの役割をすべきポジションに自分は来たと感じているという事なのかもしれませんが。)しかし、その強烈なまでのエゴというか、自意識があるからこそ、自分を高みに上げる原動力となっている事を改めて感じさせられました。 そんなイチローは普段の自分とユニフォームを着ている自分は違うように語っていました。たしかにTVに映し出された自宅での彼の様子には、クールな印象はないかもしれません。彼にとってみれば、「理想の野球選手」を目指しているだけであり、プロとしてオンステージ上にいる限り、その美学を貫きたいという意識が強烈なまでに強いのでしょうね。(逆に、普段の姿とユニフォーム姿での違いは、そのスイッチが入っているか入っていないかだけの違いであり、失礼な表現かもしれませんが、根っこの部分は、エゴイストというよりも、非常にワガママな野球好きのガキと言っても差し支えないのかもしれません。)逆にそれ(完全にスイッチを入れる事)が出来ぬ者など、恥ずかしくてとてもプロと名乗れないという意識なのでしょうね。 そういう意識は誰にもあるものだと思います。でも、その価値観のレベルが常人とはかけ離れる程の高い位置にある(また、それだけの努力を重ねて来た)というのが凄いわけですよね。それこそ、ようやく人と戦えるレベルに来たと思っていると述べた事に驚きを隠せません。 それにしても意外だったのが、イチローは自分自身をムチャクチャ満足人間だと述べた点。なる程、世の中には自分をマダマダだと戒める風潮がありますが、それは自分を苦しめるだけというのは面白い意見ですよね。モチベーションをセルフコントロールする上で、とても健全な考え方なのかもしれませんね。 さて、2008年度のシーズンはどのようなプレーを見せてくれるのでしょうか。今からとても楽しみです。 |
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実家の母がこの番組を観てコーフンして私に電話してきました。「本当にイイ男ね〜。あの色気は只者じゃないわ〜」と感動しきり。そんなところもさすが(?)
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2008/2/22(金) 午後 10:12
Ringoさん、こんにちは。
そうなのですか〜お母様が気に入っていらっしゃるのですかw
確かに独特の色気がありますよね。
さて、Ringoさんにとっては如何だったのでしょうかw
2008/2/23(土) 午後 7:25
これ、録画したまままだ観てません〜。同じDVDを続けてみるって、なんだからしい気がしました。夫はこれを見て「イチローだってカレーを毎日食べてるんだから…」って、自分も食べようとします(笑)。カレー、好物なんですよ、夫が。毎日はさすがに…。
録画、早く観なくちゃ!
2008/2/25(月) 午後 5:57
mepoさん、こんにちは。
おや、mepoさんのお宅では旦那様がご覧になっていたクチですかw
さらに、毎日カレーのオーダーもされたご様子ですかw
ちなみにイチローの奥さんの弓子夫人は、一度に作り置きしたのを小分けにして冷凍保存して、都度解凍している模様でした。
毎日となると大変かもしれませんが、カレー効果でご主人が仕事で凄い成果を上げる原動力になるかもしれませんよ?w
是非頑張られてみてくださいw
2008/2/25(月) 午後 10:49
お忙しい時にヘボ質問ですみません…。弓子夫人、カレールー使ってませんよね?(←結構、マジメな質問。笑)
2008/2/29(金) 午後 5:19
mepoさん、こんにちは。
うむ〜どうなのでしょうw
タッパに小分けにしたルーを冷蔵庫に綺麗に収納して多用すや、それを鍋に移して煮込んでるシーンはあったのですが、最初に作ってる様子は映し出されていなかったので判らないです。
まあ、ルーは使ってても、良いんじゃないでしょうか^^;
2008/3/1(土) 午前 10:58
残念ながらこの番組観てないのですが、イチローの自分の掲げる目標に向かって突き進んで行く感じがいいです。大リーグ引退したらドラゴンズにこないかな(笑)。
[ ちいらば ]
2008/3/4(火) 午前 1:08
ちいらばさん、こんにちは。
イチローは確かにカッコイイですよね。
エリア51のあだ名が板についた形で、まだしばらくマリナーズにいるようですが、その後の動向も気になるところですね。
2008/3/6(木) 午前 6:21