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ANOTHER EARTH



■ ANOTHER EARTH / アナザーアース(邦題:アナザープラネット)



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久々に映画のレビュー記事を。(この作品、既に昨年の初頭の時点で見ていたのですが、なんとか単体で記事にしたいと思っていたら、後回しになってしまってて・・・。それこそ1月に大量の映画レビューの記事を書いたりしたのは、早くこの映画の事を取り上げたかったからだったりします。)

この映画、海外では一定の評価を得ているものの、日本国内では殆ど知られていないSF作品です。(国内劇場未公開。DVD/B-Rayは発売中)また、作品に対する評価も割れています。というのも、観る者によって様々な解釈が出来る作品だからです。(でも、私にとっては、ここ数年間で見た作品の中で、トップランクに入る作品だと感じました。)

そのため、可能なら全く予備知識を入れず、レンタルDVDなどのパッケージ裏の解説すら読まず、まっさらな状態のまま楽しんでもらいたい作品です。それこそ、普段SF映画などを見ないような人や、タルコフスキーのソラリスのようなSF作品が好きな人には受け入れてもらえる作品ではないかと思います。(ソラリス同様、何故原題と異なる邦題を付けるのか判りませんね(^^;)



■ 感想

以下ネタバレアリの感想となります。(未見の方はご注意を!)

ご覧になった方なら判られると思いますが、この映画はサイエンスフィクションとしてのリアリティを追求した作品ではありませんでした。SFという形式を舞台設定として利用した魂の再生の物語だったわけです。

希望に満ちた未来を自らの行為で失い、自らの人生に絶望した一人の若き女性。彼女は自信を失い、全てに対して臆病になり、自らの存在すら消してしまいたいと感じていた。そんな彼女が起こした行動は、罪に対する贖罪と自らの人生のリセットだった。不器用ながらも献身的な振る舞いを見せる事で、その努力は報われ、ゆるやかに邂逅へと向かってゆく。しかし真実を晒す事が出来ない彼女は独り苦悩する事となる・・・。

私はそうした主人公の心理描写の巧みさに引き込まれました。でもこの映画は、それだけの話としては終わらないんですよね・・・。それこそ、”別なる可能性があるかもしれない場所”として、アース2なる存在が出てくるわけで。まあ、そこらへんがSF作品らしさでもあるんですけどね。

でも、仮にアース2なる別世界があったとしても、”向こうの世界に住む自分”からすれば、”こちらの世界こそアース2であり、そこに住む私”こそ、”もうひとりの(可能性としての)自分”とか、と見られてもおかしくはないとも思ったり。(ラストシーンで出会った”もう一人の存在”は、そうしたもう一つの可能性の象徴”であるわけすよね。)

でも私はそうしたSF的な解釈云々や、別の世界での可能性云々を問う前に、”この世界における主人公は、あくまでも自分である”という事に目を向けたいと感じました。

別の人生・生まれ変わり・誰も居ない逃避先・アナザーチャンスそうしたモノは、どれだけ望んでも本来は向こうからはやって来ない。結局この世界に生きているのは自分であり、別世界にコピーが居るわけでもなく、別世界のコピーでもない。自らの人生をやり直したいなら、自ら行動を起こすしかないという事なわけで・・・・。

それは苦しく、辛く、悲しい道でしかないのかもしれない。その結果は、過去の自分が望んだ姿ではないかもしれない・・・。自らの選択によって、より苦しい立場に追いやられてしまうかもしれない。しかし、行動を起こさねば絶望を感じている今の自分からは変わる事は出来ない。いや、行動を起こせば変われる可能性は十分にある・・・。そう、可能性とは世界で語るもべきものではなく、自らの中に存在するはずのものだと思うわけです。(というか、私自身そのように信じたいわけで。)

結果、この世界におけるローダは自らの道を自ら選択する事によって魂が救われたと言えるのではないでしょうか。そこには誰のものでもない、彼女だけの人生がそこに存在するわけです。それが、良いとか悪いとかでは簡単に語る事などできない、「たった一つの人生を生きる」という事なのではないか・・・?と感じさせられた作品でした。私はこの映画がとても気に入りました。






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