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■ 2013年下半期から2017年の年始にかけて見たアニメ作品 その5



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2013年下半期から2017年の年始の間において、新旧を問わず見たアニメの感想をまとめて書こうと思います。

今回は、新海誠監督の作品をまとめて取り上げようと思います。この新海氏は、大ヒットした「君の名は。」の監督さんとして知られる方です。あの映画は2016年8月26日に公開された作品でありながら、現在も劇場で上映中なのだとか。凄いロングラン上映ですね。でも、私は未だに「君の名は。」を見てはいません。中年の域に入った私では、こうした若者を対象とした作品を観に映画館に行く事に対して抵抗感があったりするわけで・・・。 それどころか「君の名は。」のヒットのニュースが世間で流れるまで、この監督さんの名前すら知らなかったくらいなわけですし・・・。

でもこの3月において、私が時折利用しているネット無料動画配信サイトのabemaTVで過去に手掛けた4作品が一挙に配信されたのです。話題の監督さんの作品を知る良い機会だと思い見てみる事にしました。(厳密には今年の新春までの時期に見たものではありませんが、一連の流れに乗って扱おうと思います。)



■ 雲のむこう、約束の場所

現代の日本を舞台としつつ、現実の世界とは異なるSF設定が展開される世界において、3人の若者が自らの手で飛行機を造り上げ、子供の頃に抱いた夢を果たそうとする姿を描いた作品でした。

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まず最初に、物凄く背景美術が綺麗な作品だと思いました。必要あれば朝・昼・夕・夜といった時間を問わず、時間をかけてロケハンした写真やスケッチなどをベースにしているのでしょうか?丁寧に描かれた背景はそれだけで十分鑑賞に堪える画になっており、高いクオリティを感じました。ちなみに本作の美術監督は、丹治匠という方ともとに新海氏自ら行っているとの事。というか、原作・脚本・監督・音響監督も新海氏なんですよね。マルチな才能があるがゆえに、自身が思い描いた作品世界を作り上げる事に対して強い拘りがある完璧主義な人なのかもしれないな。とも思いました。

でも、物語の舞台となっている近未来?の日本のSF的な設定にはリアリティを全く感じる事が出来ませんでした。登場人物達によって、彼らが住む平行世界?位相空間?などに関するヤヤッコシイ設定が語られても何が何だかという感じ。そうしたヤヤッコシイ台詞まわしや、未知領域の調査に関する一種の作戦行動のシーンはエヴァの影響をモロに受けている印象で、う〜ん・・・といった感じでした。

また、主人公となる3人の若者が、その世界の謎とされる場所に向かいたいとする動機もイマイチ共感できなかったといいますか・・・。しかも、女の子が他の人とは異なる特別な存在であり、彼女がその場所へ行ったら世界が終わってしまう可能性があるかもしれないとされているにもかかわらず、「子供の頃からの約束だから」と言って、飛行機で国境を越えて未知の場所へ連れてゆこうとするんですからねえ・・・。

そんな設定なんか用意せずとも、もっとシンプルに若者だけで飛行機を飛ばすストーリーにしたり、丹念に繊細な若者の恋心を描いた方が共感しやすかったのではないかと、オジサンである私は思ってしまいました。そんなわけで、私は苦手な雰囲気の作品でした。



■ 秒速5センチメートル

人が大人へと成長してゆくうえで経験する淡く切ない恋を描いた3部作の短編作品でした。相変わらず背景美術のクオリティが高いだけでなく、主人公たちのキャラクター造形もリアリティを重視しており、アニメ作品云々としてどうのこうのではなく、普通の恋愛ドラマとして十分鑑賞に堪える作品になっていました。

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言葉にしきれぬ切ない想い。その繊細さたるや、観ているこちらの気持ちが痛くなってしまうほど。よくぞここまで丁寧に描けたものです。また、この作品を観て、この監督さんにしか描けないナイーブなまでの繊細な世界がある事も判りました。

でも、奥手な主人公たちの行動は、現実の現代日本に生きる若者からすれば、幼く不器用でもどかしい部分もあるかもしれません。それこそこの映画を見る事で、若いカップルが恋を育んたり、片思いをしている人が「明日こそ、あの人に告白しよう」と思えるタイプの作品でもなかったりするわけで。むしろ、自らの過去の苦く切ない記憶を呼び覚まされ、心の中で泣いてしまう作品といった感じでしょうか。

そうした意味では、この作品は主人公たちと同年代の若者よりも、過去の淡い想い出を捨てきれない大人達のための作品といってもいいのかな。という印象を持ちました。



■ 星を追う子ども


こちらは緑豊かな田舎街で生きる女の子が、偶然の出来事を切っ掛けに幻想的な地下世界で旅をする事になり、様々な事を経験してゆくファンタジー作品でした。

その作風は、背景美術、キャラクター(造形・動き)、シナリオ展開、その他諸々の点において、過去のジブリ作品や宮崎駿の漫画「シュナの旅」の影響を強く感じさせるものでした。それは新海監督自らが敢えて意図したものであるのだとか。それは、日本を代表するアニメスタジオであるジブリと、それを率いる宮崎監督への敬意であると共に、それを超えようとする挑戦でもあったのかもしれません。

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日本のアニメの地位・作品の水準を引き上げたジブリ。アニメファンはもとより、アニメの製作に携わる者にとっても非常に大きな存在だと思います。とはいえ、そのジブリを率いてきた宮崎氏は既に年老いて、ナウシカ、ラピュタといった冒険的要素を含むファンタジー作品を作る事は叶わぬ状況となっています。(監督が年老いて、そうした作品を手掛ける気がなくなってしまった。)しかも、後継者の育成も思うようにはいかなかった事も多くの方がご存知の事かと。(制作部を畳んでしまったくらいですしね。)

しかし、依然としてジブリに冒険ファンタジーの要素を求める世間の声は多いのではないかと思います。また、他のアニメスタジオが新作アニメのための企画を立ち上げたり、資金集めをしようとした際、スポンサーや広告代理店から「ジブリのように話題性や集客があり、儲かるアニメを作れるか?」と尋ねられる事もあるのではないかと想像します。

そうした状況において、この新海監督は辟易し「ならば自分が焦がれたジブリファンタジーのような作品を、この手で作ってやろうじゃないか。(そして、宮崎アニメに対して皆でさよならを告げ、次の段階へ移行しよう。)」という反発心が芽生えたりしたのではないかと想像してしまいました。勿論これは、私個人の勝手な想像です。でも、そうした事を思わずにいられないほど、宮崎作品を強く意識しているのを感じずにはいられなかったわけです。

とはいえ、本作は決して出来の悪い作品だとは思いません。非常に丁寧に作られてた作品だと思いました。シナリオの展開に関しても、ラストシーン以外に関しては疑問を抱く部分も少なかったと思います。それどころか、ジブリ作品よりもキャラクターがよく動いていたり、躍動感を感じる部分もあったと思います。

でも、心に強く残るシーンがあったかというと微妙だったかもしれません。また、作品にオリジナリティを感じる事ができたかという点においても微妙かもしれません。何より、新海監督の独自の良さ(登場人物たちの、言葉にしきれない繊細な心の動き)が薄れてしまっているように感じられたのが残念でした。



■ 言の葉の庭

雨降りの公園で出会った男子高校生と年上の女性との奇妙な交流と、そこから生まれる恋心を描いた作品です。

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今まで以上に背景美術に力が入っていると感じた作品でした。雨、風、しずく、木漏れ日などに関する映像表現が素晴らしく、非常に強く印象に残りました。また、舞台設定やキャラクター設定なども今まで以上にリアルだったと思います。登場人物達の行動においても、過去作品の「秒速5センチメートル」では存在していた幼さや拙さなが消え、より大人の鑑賞に堪えるものとなっていたと思います。

それこそ恋愛ドラマとしての部分のみフォーカスすれば、アニメ作品である必要がない作品だとも言えるのかもしれません。でも、この監督さんはアニメでやりたいんでしょうね。というか、アニメという媒体だから作る気になるのでしょうね。それは、監督さんがアニメやゲームなど通じて映像作品の世界に入ってきたからなのかもしれません。また、この監督さんが完璧主義である点も影響しているのかなと想像します。

実際、この作品を実写として作ろうとしても、これだけ理想的な美しさの背景を撮る事は容易い事ではないと思います。また、2人の主人公のキャスティングにも困る事になりそうですよね。有名俳優を使えば、その俳優の知名度や人気、過去の役柄のイメージなどに作品が引っ張られてしまう事になりかねません。仮に俳優たちが「自分ならこのシーンは、こう演じたい」などと自己主張しだしたりしたら、監督と意見が対立してしまう事もあるかもしれません。作品を宣伝する段階においても、アイドル俳優がプロモーション活動の全面に出て、作品自体の魅力が全く語られないような事になってしまう事もありえるかもしれません。それでは、何のために映画を作ってるのかわからなくなってしまいますよね。

ならば、無名俳優を使う事も出来るのでしょうが、演技力が伴う理想的な役者を確保できるとは限りません。また、監督の思い通りの演技を演じてくれる保証もありません。

しかし、アニメであれば登場人物に思い描いたとおりの演技をさせる事が可能なわけです。勿論それは、恋愛ものの物語に限った話ではありません。また作画、演出などに関する高い技量があっての事ではあります。でも、だからこそ、自分の頭に思い描いたとおりの作品を追い求めたいし、それに挑戦したいと、この監督さんは思っている部分があるのではないかと感じたのです。

でも、それは何も悪い事だとは思いません。というか、本作において、この監督さんの良さが戻り、さらに良い方向に昇華されていると感じました。そんなわけで「きみの名は。」に関しても、DVD化されたら見てみたいと思います。(やはり映画館には恥ずかしくて行けませんw)



アニメの感想はひとまず終了。後日、邦画・洋画の感想をUPしてゆきたいと思います。



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    お久しぶりです。
    私もHuluで3星を追う子ども以外見ました。
    絵が綺麗ですよね。
    それにしても、まとめ記事圧巻ですね。すごい。

    curara

    2017/3/30(木) 午後 6:11

  • 顔アイコン

    Craraさん、こんにちは。お久しぶりです。お元気にされていらっしゃいますか?

    Craraさんもこの監督さんの3作品をネットでご覧になっていたんですね。仰られるように、この監督さんの映画は絵が綺麗なのが印象的でしたね。

    映画の感想のまとめ記事は、数年分のものを一気に書いているのでボリューム感があるかもしれませんね。(後日、邦画や洋画も手をつけたいと思ってますが、何時の事になるのやら・・・)

    Shiny Sky

    2017/4/2(日) 午前 8:12

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