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「幻」の葉緑素、実は世界中に=光合成でCO2吸収に貢献−海洋機構など海洋研究開発機構と京都大の研究チームは、これまでほとんど見つからなかった「幻」の葉緑素「クロロフィルd」が、実は世界中の海や湖に存在することを発見した。葉緑素は光合成により二酸化炭素(CO2)を吸収するが、クロロフィルdが吸収する量は、近年のCO2の年間増加量の半分から3分の1に相当していた。
論文は1日付の米科学誌サイエンスに掲載された。クロロフィルは、光エネルギーで水とCO2から有機物を合成(光合成)する化学物質で、aからdの4種がある。a、b、cは可視光をエネルギー源にし、特にaはシアノバクテリアという原始的な微生物から高等な植物までが持つ。dは近赤外線を利用する「変わり種」で、1943年に発見された後、96年に京都大の研究者がサンゴ礁に住むホヤに付くシアノバクテリアの1種から再発見するまで見つからず、CO2吸収量は無視できるほど少ないと思われていた。研究チームは、北海道の内浦湾、岩手県の大槌湾、東京湾、相模湾、琵琶湖、北極海、ベーリング海、南極にある塩湖など温度や塩分濃度が異なる計9カ所の海底、湖底から堆積(たいせき)物を採取。分析したところ、すべてのサンプルからdが検出され、幅広い条件の水域でdで光合成を行うシアノバクテリアなどの生物の存在が推定された。 ソース8月1日4時23分配信 時事通信 ■ クロロフィル クロロフィルは、光合成の反応で光エネルギーを吸収する役割をもつ化学物質。光合成は光エネルギーを用いて,水と二酸化炭素から有機物を合成するプロセスであり、この光エネルギーを集めるアンテナの役目を果たしているのがクロロフィルである。それらは発見された順番に、クロロフィルaからdまで4種類に分けられる。クロロフィルdによる光合成に関する研究は、日本発というだけでなく、その後も日本が世界をリードし続けている。 ■ 炭素循環 地球環境を形成している大気圏・海洋圏・生物圏などにおいて、炭素原子が様々な化合物の形で、様々なプロセスを通して行き来すること。地球温暖化の原因である大気中の二酸化炭素はその一形態であり、光合成はそれを大気圏から生物圏へと移動させるプロセスの一つである。 ■ シアノバクテリア 酸素発生型の光合成を行う原核生物。浮遊性から付着性まで多様な生態を示す。過去、「藍藻」とも呼ばれた。 用語・並びに詳細ソースJAMSTEC 海洋研究開発機構 先日話題に取り上げたはじめての海の科学の編集元でもあるJAMSTECが、今回このような発表をしていました。クロロフィルdは、他の光合成色素が吸収できない波長700〜750nmの近赤外光を吸収。したがって、今回の発見は、近赤外光が光合成に利用され、地球上の炭素循環※2を駆動する原動力として無視できないことを示しているとの事。これまでの研究ではクロロフィルdが普遍的に存在していることは知られておらず、地球表層における光エネルギー利用に関するこれまでの常識を覆す結果なのだそうです。 今までも、大気中に放出された二酸化炭素の吸収は、地上の植物よりも、遥かに海(水)による吸収の方が多いという事は知られてました。というか、我々が人間の生活によって生み出される二酸化炭素の量の増える勢いに比べ、その割に大気中に残留している量の増え方がソレに比べれば思いの外増えていないのだとか。 実際、地上において、二酸化炭素を吸収してくれているであろう森林は年々減っており、植林活動していてもトテモ間に合っている量ではないわけです。つまり、姿を消している大量の二酸化炭素は海(植物性プランクトン等)が吸収してくれているわけです。でも、その吸収量は具体的に測定する事は非常に困難であると同時に、今後どこまで二酸化炭素を吸収してくれるポテンシャルやキャパシティがあるのか解らないという話しを耳にした事があります。今回新たに発見されたクロロフィルdは、従来とは異なる近赤外線を元に光合成を行う物質であり、広範囲の生物の中に見つかったのだとか。これによって、今後の炭素循環における新たな予測条件が増え、その精度がUPするのかもしれませんね。また、素人判断ですが、こうした能力を持つ植物性プランクトンを有効活用して、温暖化問題への有効な対応策が見つかると良いですよね。 |
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