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■ 名古屋市営地下鉄 日進工場見学 ■ 名古屋市営地下鉄 日進工場 HP 先に紹介した「レトロでんしゃ館」のある名古屋市営地下鉄の日進工場では工場見学が可能となっています。(要事前予約)。そこで私は数日前に予約を行い、工場内を見学させていただく事にしました。所要時間は約60分。工場の建物内のみならず、屋外にある車両基地周辺にまで及ぶガイドツアー形式。危険な場所には立ち入らぬよう、工場内での歩行は床に張られたテープの枠内に制限されていたものの、ヘルメット類の着用義務もなく、自由に写真撮影をしても良いとの事でした。無料という事もあり、親子連れも沢山参加されている人気の高い見学コースとなっているようです。 ■ 日進工場 名古屋市を東西に走る名古屋市営地下鉄・鶴舞線の東側の終着点「赤池駅」に設けられた地下鉄の車両基地に隣接されている。日進工場では、鶴舞線のほかに桜通線の車両も検査している。(東山線の車両は藤が丘工場、名城線・名港線の車両は名港工場で担当。上飯田線の車両は名鉄へ整備を委託。) 工場では下記のような検査・修理などがおこなわれている。 ●全般検査 (8年を超えない期間ごとに、徹底的にオーバーホールを行う) ●重要部品検査 (4年または走行距離60万Kmを超えない期間において、主要部品に対して行う) ●月検査 (3ヶ月を超えない期間ごとに、主要部品に対して行う) ●列車検査 (6日を超えない期間ごとに、主要部品に対して行う) ●臨時検査 (新製または購入、改造または修繕時などに行う) ●改造工事 (安全・快適な性能を維持するための修理・新部品の取り付けなどを行う) ■ シールドマシンモニュメント 工場の入り口には、地下鉄4号線本山北工区のトンネルを掘る際に実際に使用されたシールドマシンの一部が展示されています(TOP写真)。このメガネ形の複心円シールドは、名古屋の地下鉄では始めてのものでさり、その1号機をモニュメントとして展示する事にしたのだそうです。高さ6,520mm 横幅11,120mmあり、カッターは1回転/分、1日平均8mを掘り進んだのだそうです。 ■ 工場内の様子 当日は桜通線の6000型車両の点検が行われていました。車両にペイントされた赤いラインカラーは、桜通線の車両である事を示しています。鶴舞線の車両の場合は、同様の場所に青いラインカラーが塗られています。地下鉄の車両は日立製と、日本車両製のものがあるそうですが、この6000型は日立製のものでした。 ■ 車両の下部を清掃するための場所 工場で各種の点検を行う前に、車両を覆うように作られたこの空間に運び込み、下側から強力なエアーを吹き付けて汚れを落とすそうです。(その作業はマスクを付けた作業員が行う。)その際に空気中にホコリが舞ったりしないよう、この覆いの中の空気は大型のバキュームのような装置で吸い取られ、水が流れるフィルター状の装置を通す事で綺麗にしてから外に放出しているのだそうです。 ■ 天井走行クレーン 台車と車体を分離したり組成する時に使うクレーン。コの字型の黄黒の縞模様のクレーンの先端には手動ハンドルを回すことで出し入れ出来るフックが内蔵されている。そのフックを車体の所定の位置に設置する事で、車体のフレームを変形させる事なく吊り上げる事が出来る。(車のジャッキアップする際の所定位置と似たような関係)このクレーン吊上荷重は最大30tであるとの事。 ■ 新品の車輪 新品の車輪が山積みになっていました。新品があるという事は、磨耗して取り外された古い車輪も存在するという事です。ちなみにレールも老朽化したら交換する必要が出てくるそうです。それら古い鉄屑は、一定量が溜まるとリサイクル業者に卸して再利用しているのだそうです。ひょとして、そうしたモノを欲しがる鉄道マニアもいるのかと思って訊ねてみたところ、半端なく重いので、普通の車ではまともに運べないためで売りようがないとの事でした。 ■ 台車 車両を支える台車は、車輪、車軸、モーター、ブレーキ等で構成されています。台車の上部において左右についている黒い円盤状のモノは、エアサスペンションだそうです。ちなみに6000型車両1台には4つの交流モーター(2個/台車×2)が付いており、1つあたり170kw(227馬力)の能力があるのだとか。 今の時代は「交流」形式でこうした電車用のモーターを作れるようになっているものの、一昔前は「直流」形式でしか作れなかったのだとか。直流はその構造上、検査・保全・修理に手間が掛かったため、メンテナンスが楽な交流タイプが実用化された事は有りがたかったそうです。 ■ その他 この他にも取り外されたパンダグラフや、屋根の上にあるエアコンなど様々な部品が沢山並べられていました。ちなみに最近見かける車両の側面広告(メーテレとか、イーオンとか)のポスターやステッカー等もこの工場で貼られているのだそうです。 ■ 感想 実は予約の時間の都合上、レトロでんしゃ館を見るよりも先に工場見学を行っていたのですが、こちらも見応えがありました。というか、これほど点検中の車両のそばまで寄れると思っていなかったので嬉しかったです。それにしてもこの工場が本当に大きい事に驚きました。何両もの車両を搬入し、それをクレーンで持ち上げ、横に並べなおせるだけの広さと高さが必要なので当然といえば当然なのですが、本当に巨大な空間だったのです。 それに普段見る事の出来ない角度から分解された電車を見れるというのは結構面白いというか興味深かったです。もしかすると、レトロでんしゃ館だけだとボリュームとして物足りない方もいらっしゃるかもしれませんが、そうした方もこの工場を見学すれば大満足されるのではないでしょうか。 でも、それだけ大きな場所なので、作業をする人にとっては悩ましい一面もあるのだとか。それは十分な空調設備が無いため、夏は非常に暑く、冬は物凄く寒いのだそうです。それこそ、夏は工場用の大型扇風機を作業現場などに設置し、窓も開けているようですが気休めにしかならないそうです。そして冬は使い捨てカイロなどを背中や腰に貼り付けて作業をしているのだそうです。そうした状況においても、コツコツと作業をしていただける方々がいてくれるおかげで、我々は安全かつ快適に電車を利用する事が出来ているわけですね。本当にご苦労さまです。 ちなみに地下鉄を運営する名古屋市交通局がこの周辺で所有する土地は、この日進工場だけではないそうです。隣接する車両保管基地は勿論、その東側に位置する某家電量販店や某家具屋さんが店舗を構えている場所も交通局の土地であり、それらの店舗には土地を貸しているのだとか。本当にその広さには驚いてしまいました。 |
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2012年09月15日
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■ レトロでんしゃ館 (名古屋市 市電・地下鉄保存館) ■ 名古屋市交通局 レトロでんしゃ館 HP 先日、日進市にあるレトロでんしゃ館へ行って来ました。この場所は、名古屋市を東西に走る名古屋市営地下鉄・鶴舞線の東側の終着点「赤池駅」に設けられた「地下鉄日進工場」(車両の点検・修理を行う)に併設された施設です。(一般の人が乗降りする赤池駅からは少し離れた場所にあります。) ちなみに地下鉄・鶴舞線は名鉄(名古屋鉄道)の豊田線が相互乗入れしており、名古屋方面から、そのまま豊田市へ乗り換える事なく移動する事が可能です。(地下鉄の場合は、赤池止まりも有り。)別の言い方をすると、豊田市の住民の多くは、名古屋へ電車で向う際、この鶴舞線を利用している事になります。 そんなわけで、赤池駅は私にとっても馴染みのある名前ではあるのですが、この駅で下車した事はあまりありません。しかし、先日たまたま赤池方面へ車で向う都合があったので、その機会を利用して寄ってみる事にしました。 ■ レトロ電車館 施設概要 名古屋市を走っていた市電の代表的な車両(1400型、2000型、3000型)3両と、昭和32年の地下鉄開業当時に名古屋・栄町間を走った100形車両の2両とその台車が展示されており、展示車両は実際に車内に入って見学することができる。ちなみに名古屋市営地下鉄を運営する名古屋市交通局は、平成24年8月1日をもって、90周年となる歴史を持つ。見学は「無料」。 *)地下鉄としては、1957年に東山線の一部が開業。1977年に、鶴舞線の一部が開業。鶴舞線と名鉄豊田線の相互乗り入れは1979年から開始。 ■ 地下鉄100系 (107、108号) 昭和32年の名古屋市営地下鉄開業時に、名古屋・栄町(当時)を走った車両。 ■ 市電2000型 (2017号) 昭和31年から昭和33年にかけて29両が製造され、昭和47年2月まで活躍。 ■ 市電1400型 (1421号) 昭和12年に開催された汎太平洋平和博覧会への乗客を輸送するため、「博覧会にふさわしい世界一の電車」との意気込みで製造された名古屋市電の標準的な車両。 ■ 市電3000型 (3003号) 車両内 *) 上記で掲載していませんが、市電3000型(3003号)も展示されていました。 ■ 市電2000型 (2017号) 車両内 ■ 地下鉄100系 (107、108号) 車両内 ■ 地下鉄100系 (107号) 運転席 ■ 地下鉄100系 (107、108号) 運転席 ■ 市電3000型 (3003号) 運転席 ■ 感想 豊田市に住む私が電車で名古屋に訪れるようになったのは、鶴舞線と豊田線が相互乗り入れした路線が出来てからの事。(それ以前にも名鉄で知立周りで行く方法とかもありましたが、ほとんど使った事がありませんでした。)そのため、名古屋で電車を利用するといえば必然的に「鶴舞線」=「地下鉄」というイメージが強く、過去において市電が地上を走っていたなんて考えた事がありませんでした。(瀬戸市で走っていたのは知ってますし、豊橋だと現在も走ってますけどね。) 黄色のボディカラーが眩しい地下鉄100系ですら現在の車両のデザインからすると懐かしい感じなのに、市電の車両ともなるとレトロ感がはんぱないですね。でもそれが悪いわけではなく、内装も含めて随分と雰囲気があるというか、今の時代にない味があっていいですよね。それこそ運転席にある操作ハンドルやスイッチ類の大きさや数も随分と違ってますよね。それに、これらの車両の中では現代的に見える地下鉄100系の運転席も、実は座席スペースがかなり狭くて、時代を感じさせるものがありました。(ちなみに運転席は誰でも座る事ができますよ。) それにしても、名古屋って地方都市としては、かなり地下鉄が発達してますよね。現在6路線もあるんですよ。これが豊田市住民の私からすると実に羨ましかったりします。(豊田って自動車生産の拠点の街って事もあるのかもしれませんが、公共交通機関が発達してないんですよね。ホントに車が無いと何処にも行けないかんじなのです。そのくせ、幹線道路の整備も未だに遅れていて、朝の通勤時間帯は渋滞する道が多いのです・・・)まあ、都市そのものとしての規模や歴史が全く違うので、比べても仕方が無い事なんですけどね(^^; さて、そんな名古屋市営地下鉄を運営する名古屋市交通局は、今年の8月1日で90周年を迎えたのだそうです。これからも安全で快適なサービスを届けていただけると嬉しいですね。 |
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