■ 名古屋市科学館 プラネタリウム
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名古屋市科学館 公式HP
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2011年の春に新館をオープンさせるべく、着々と工事が進められている名古屋市科学館。先日の記事にも書かせていただいたように、その新館に設けられるプラネタリウムの外観はかなり姿を現してきています。直径35mにも及ぶこの球体の中に設置されるのは、カール・ツァイス製の光学投影機「ユニバーサル9型」と、コニカミノルタによる全天周映像装置。ホント、その新しいプラネタリウムの映像がどのようなものになるのか、今から待ち遠しいですよね。
でも、現状のプラネタリウムもそう捨てたものではありません。実際、この中部地方ではもっとも集客実績の多いプラネタリウムですしね。その現行プラネタリウムも、このリニューアル工事をもって、今年の8月で現役を引退してしまうわけです。そこで、先日空いた時間に、久々にこのプラネタリウムを覗いてきました。
■ 名古屋市科学館プラネタリウム
・ ドーム径20m フラット型 同心円配列450席 「ツアイス4型プラネタリウム」
・ 名古屋市科学館のプラネタリウムは、1962年に開館。最近では年間約25万人という日本でトップクラスのプラネタリウム見学者数を誇ります。
・ 名古屋市内は勿論、近隣地域の小学生が学校教育で訪れています。そうした事もあり、来場者の7割近くが、前にも見たことがあるという、いわゆるリピーターが多いプラネタリウム施設です。(公式HPより)
確かに機械としては古くなってきているので、星の投影数では、最新のモノには及びません。でも、その代わりと言っては何なのですが、投影される星をよく見ると、土星には輪っかが描かれていたり、アンドロメダ星雲は、おぼろげながら渦状の形をしていたりして、親近感を感じたりします。何より、ここの科学館は、解説員の方による、生解説を聞きながら、星空を見る事を楽しめるのが魅力なんですよね。それこそ、その上映内容は、全て学芸員の手作りのコンテンツになっているのです。無論、今回の上映プログラムにおいても、手作りの解説映像が多数投影されていて、非常にアットホームな雰囲気で楽しませていただけました。(
詳細は此方のリンクをご参照ください。)
■ 5月の上映プログラム 「宇宙カレンダー」
毎月上映プログラムが変わるこのプラネタリウム。今回の上映プログラムは、「宇宙カレンダー」というものです。その内容は、ビッグバンから、現在に至るまでの137億と言われる宇宙の歴史を、我々の地球でいうところの1年というスパンに当てはめてみてみようといったものでした。また、5月の星空に浮かぶ惑星として、金星、火星、土星、木星などの位置がどの辺りにあるかといった解説もされていました。
■ 新館概要
今回の上映に関しては、新しく出来る新館についての解説も含まれていました。新しく出来るプラネタリウムの内側は、既に投影面となるパネルが貼られ始めているとの事。それは、アメリカの専門業者によって製造されたものを、運び込んでいるのだそうです。そのメーカーにとっても、このサイズは世界初のものであり、慎重に慎重を重ねて工事が行われているのだとか。また、そのパネルを張るために建物内に作られたやぐらの高さは20mにも及ぶのだそうです。
また、カールツァイス製の投影機本体に関しても、従来のモノよりも大きなドーム(直径が従来のおよそ2倍に近い広さ)に投影する事から、光源としてはさらにその倍にあたる従来の4倍程の強さで光を収束したまま放つ事が出来るものを新たに作る必要があったのだそうです。ちなみにシートは、全て独立式。従来2人分として確保していたスペースに1脚を設置。しかも、約20度程度、左右に方向が変えられるのだそうです。これによって、全方位の星空を見る上で妨げになるものを最小限にしようとしているのだとか。そして、そのために必要な空間などから試算する事で、今度のプラネタリウムに必要な大きとして、直径35mは欲しい・・・という事になったのだそうです。
また、1985年以来、屋上に設けられていた直径65cm口径の望遠鏡も現役を引退。今まで使われていたプラネタリウムと供に、新館の中に移設され、保存展示される予定だそうです。そして、新たに直径80cm口径の望遠鏡が屋上に設けられる予定になっているのだそうです。(望遠鏡での天体観測会は8月までも定期的に開催しているので、HPなどをチェックしたうえで、是非とも覗きに来て欲しいとの事。ちなみに昼間の星を見る観測会も開かれているそうです。)
無論、新館にはプラネタリウム以外の展示物も新たに用意される事になっています。大型展示として、地球上の水の循環をモチーフとし水に触れて楽しめる「ウォーターアトラクション」。高さ8mの「人工竜巻」。150万ボルトの放電が可能な大型テスラコイル2機がある「スパークランド」。マイナス30℃を体感できる「極寒の部屋」が予定されているのだそうです(名称はいずれも仮称)。
■ 「H-Ⅱロケット」のメインエンジン
ちなみに、この科学館のエントランスホールには日本初の純国産ロケットH-IIのメインエンジン、LE7が置かれています。このエンジンは、液体水素と液体酸素を燃料としています。そういえば、金星探査衛星
「あかつき」を載せたH-IIAロケット17号機の打ち上げが、5月21日に成功しましたね。
とはいえ、事業仕分けの絡みでこうしたJAXAの仕事も様々な岐路に立たされているようですよね・・・。確かに、科学系の独立行政法人などにも、無駄な研究をしているというか、趣味に走っているような意味不明な研究開発を行っているなあと感じるものは多数あるように思います。(例えば、TVで幾度も紹介されていた、農村風景を投射した映像をみて、人が田舎の風景の何処に安らぎを覚えるのかなんて、何の意味がある研究がサッパリ判りません。)でも、こうした惑星探査の為の研究は、何とか存続してくれると嬉しいなあと感じますね。
それよりも、最近TVで話題の
テムザックのロデムのように、ロボット技術の研究を生かして生み出された、今までに無い自由度と機動力をもった電動車椅子とかの開発支援とか、許認可制度の整備とか、そういう点でもっと本腰を入れて欲しいというか・・・。あと、幹部の天下りの廃止とか、そういう事をやった上で、改めて本当に今後の日本と世界のために必要な研究とは何か、そのためにどのようにお金をつぎ込むべきなのか、考えていって欲しいなあと思ったりします。それこそ、この名古屋市科学館における新館においても、未来に生きる子供達に、科学の素晴らしさと、その必要性を伝えるために作られるはずですしね。