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書庫映画 (邦画)

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■ 2014年に見た映画 その3 邦画



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例年のように2014年(及び年明け)において、新旧を問わずに見た映画の感想を纏めてUPしたいと思います。(順不同・ネタバレ一部ありです。) この記事はその2の続きです。



■ 金閣寺

実際に起きた金閣寺の放火事件を元に、三島由紀夫が書いた小説を映画化したものです。

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世の中によって定められた価値観に疑問を抱き、それを否定したい感情を抱きながら、その価値観の縛りから抜け出す事のできない自分。美しいものに憧れながら、それをまともな形では手に入れた事がない事に対するフラストレーション。自らのコンプレックスに悩み続けた主人公は、自分自身の感情をコントロールしきれず、目の前に存在する「理想の美」を破壊してしまいたいという感情に駆られたという事なのでしょうか。

恋焦がれていた女性が、他人の妻になるくらいなら、いっそ殺して自分も死んでしまいたい・・・そんな感情に近いものがあったという事なのでしょうかねえ・・・。丁寧に作られている作品だと思いましたが、上映時間が非常に長い分、途中から見るのが疲れてきてしまいました。



■ 犬神家の一族

角川映画の第一弾作品ですね。TVでも何度か放映されていましたが、見る機会をつくれていませんでした。

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いやあ、初期の角川映画は気合が入ってますね。既存の映画界に、他業種である出版会から打って出るという事で、相当力が入ってたのでしょうね。以前拝見した「復活の日」もそうですが、作品の重厚感が凄かったです。

十分に練ったシナリオ、丁寧な編集、俳優陣の力のこもった演技は、今見ても十分鑑賞に堪える作品だったと思います。(まあ、若き日のあおい輝彦の演技だけは、ちょっと浮いていたようにおもいましたが) というか、これだけお金と労力を掛けた映画は、今の邦画界だと作れないくらいかもしれませんね。(実際、角川映画も気合が入ってたのは、初期の数作品だけかもしれませんけどね・・・。)

それにしても、スケキヨの白いマスクと、湖から突き出した足の映像は不気味でした・・・(^^;



■ 幸せの黄色いハンカチ


昭和の大スター、高倉健氏が亡くなりましたね。正直なところ、私は高倉氏の映画をそんなに見た事がありません。南極物語・ブラックレイン・あなたへ・くらいしか見た事がなかったわけです。寧ろ、NHKの番組:プロフェッショナルなどでの特集を通じて、その人柄の一端を垣間見る事により、映画界における影響度の大きさを感じる事が多かったくらいでして。そこで、追悼番組として本作が放映されていたので、拝見する事にしました。

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時代を感じさせる作品でした。正直言って古臭さを感じる映像でしたし、主人公と共に旅をする事となる若い男女(桃井・武田)の個性が強すぎて、ちょっと鬱陶しく感じてしまう部分も多かったように思います。しかし、あの2人が居たからこそ、頑なになってしまっていた主人公の心が、次第に動かされてゆくわけですよね・・・。公開当時、人々に大いに受け入れられたのも判るような気がしました。

それこそ、高倉氏にとっても、この作品は大きな意味を持つ作品となったのでそうね。ヤクザ映画からの脱却を図りたくとも、今まで築き上げてきたイメージも守らねばならず、どのような方向性の映画に出演してゆくべきなのか模索していた時に、このような当たり作に出会えたのは、幸運だったのではないかと思います。

とはいえ世間からは、そうした硬派な男としてのイメージが終始ついてまわる事となり、悩ましいというか、窮屈だと感じる部分もあったのではなかろうかと想像します。しかし、私生活においてもそうしたパブリックメージを守りぬいて生きてきたというのは凄い事だと改めて感じました。



■ 船を編む

インターネットやデジタルメディアが普及し、書籍の発行部数が大幅に減少する現代において、敢えて新しい辞典を編集・出版しようとする人々の人間模様を描いた作品です。

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辞書を作る人々を題材にするという着目点が面白いと思ったので、結構期待して見たのですが、私にはイマイチでした。いや、辞書を作る様子はそれなりに面白いとは思いました。(でも、そうした様子は、NHKのドキュメンタリー番組で拝見した事があったので、特に目新しさは感じませんでした。しかし、同時並行的に進められる、主人公と恋人(後に妻となる人)との恋愛模様の描き方が、どうも物足りなかったというか・・・。

それこそ、その2人が互いに興味を抱くようになる切欠などが十分に描ききれてないまま、いきなり相思相愛の関係になってしまったように感じられたといいますか・・・。そしてその後も、大して恋愛模様が描かれぬまま、あっという間に結婚してしまったわけでして・・・。そのため、2人の信頼関係というか、夫婦愛というものが、実感として感じられぬまま、あっさりと物語が進み、そのまま終わってしまった感じだったのです。そのため、どこでどう盛り上がってよいのか、どう感情移入したらよいのか、さっぱり判りませんでした。



■ テルマエロマエ

テルマエⅡが公開される時期に、Ⅰが地上波で放送されたので、その際に拝見しました。

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この映画は素直に面白い作品だと感じました。荒唐無稽、いかにも漫画チックな話なのですが、それを面白おかしく、真面目に作っている点が好印象でした。シナリオのまとまり方もいいし、キャスティングもいい。演出も作風に合っていると感じました。そんなに多額の制作費がかかっている映画ではないと思いますが、エンターテイメント作品として、これだけ素直に楽しめた邦画は久しぶりだったように思います。流石は公開時にいたるところで話題になっただけの事はありますね。

そういえば、原作者に対する作品使用料が異常に低い契約となっていたという噂もあり、そちらの方でも話題になっていたような・・・。Ⅱではそういう問題が生じる事なく、制作されたのでしょうかねえ?何れにせよ、そのⅡの方も拝見してみたいと思いました。



■ Shall we ダンス?


有名な作品ですが、今まで未見でした。地上波の深夜枠でやっていたので拝見する事に。

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美しい講師にあこがれたり、フラストレーションの解消目的だったりと、様々な想いを抱いて社交ダンスに興じる人達の姿が、時に哀しく、面白おかしく描かれてていた作品でした。この映画もよく出来てますね。多くの観客の心を捉えたのも頷けます。しかも、世界中で評価されたというのは、嬉しい話ですね。



■ 地雷を踏んだらサヨウナラ

日本人の戦場カメラマンである一ノ瀬泰造が残した書簡などをまとめた書籍をもとに作られた映画です。この作品は、ISILによる2人の日本人の拘束事件が発生した際、ネット上の話題の一つとして取り上げられていたのを拝見したので、見てみる事にしました。

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どのようなコメントを書くべきなのか、書いていいものなのか、非常に悩ましい作品だと感じました。それというのも、この映画におけるノ瀬泰造氏の行動は、軽率かつリスキーなものが多く、結果として死に至ったのは当然の結果と言えるのではないかと感じたからです。

しかも、彼の動機は、現地の悲劇を伝えたり、戦争のむなしさを世の中に伝えたいという思いが一番にあるというよりも、ロバート・キャパなどに代表されるような名声を得たい思いの方が強かったのではないか?とすら感じる描写もあり、その行動を支持する事は難しいと感じる事が多々見受けられたわけで・・・。現地の住民に対するコミュニケーション能力は高いものがあり、人々に愛されていたのは良い事だと思うのですが、カメラマンとしての行動に関してはどうだったのだろう・・・と思ったわけです。

にも関わらず、例のISILの事件の際、「現代の日本において、戦場カメラマンなんて言える存在は殆ど居ない。TV番組で何度も見かける自称戦場カメラマンなんて、本当に危険な場所に取材に行った事などない。「一ノ瀬泰造」の方が凄いぞ。」などという風評が、一部のネット掲示板に流れていたんですよね。私はそうした掲示板の書き込みに対して疑問を感じずにはいられませんでした。

そういえば、TVでよく見かける自称戦場カメラマンの方に対して、色々な批判があるのを目にしますね。私のような素人でも、彼に対しては疑問を感じる事が多々あります。でも、「危険な場所に積極的に行って、写真を収める」事が偉いのでしょうか?それが評価に繋がるのでしょうか?戦場カメラマンとはいえ、生きて帰ってきてナンボなのではないでしょうか?それこそ、現地に対する事前リサーチを十分に行うのは当然であり、危険であれば行かない事を選択するのも、仕事のうちだと思います。

そうした戦場カメラマンは、捕虜になったり、殺されるのは自己責任と考えている人もいるかもしれません。しかし、国の立場、外務省の立場からすると、彼らの行動を自己責任として無視するわけにはいかないわけですよね。それこそ、今回のISILの事件のように、巨額の身代金を要求され、国家として脅されるケースも出るでしょう。仮に自衛隊の特殊部隊を派遣する事が可能だとしても、その作戦を行う事で、テロの拡大や、戦争などへの拡大に繋がる可能性もあります。それこそ、自衛隊員の命だって危険に晒すわけです。彼らにも家族はいるわけですよね?つまり、自己責任であると承知してるといったところで、彼らは国や国民に対して負わせてしまうリスクに対し責任などとれるわけがないのです。

それどころか、フジTVにおける報道番組で、報道関係者であるある人物が、「取材中にテロリストに拘束された場合、国が責任を持って救出にあたるのは当然の事」といったニュアンスの事を語っていたのを拝見した事もあります。外務省が危険だから入国しないで欲しいと依頼しているにも関わらず、勝手に取材行為を行い、危険に陥ったら助けて欲しいというのは可笑しな話だと思うわけです。

無論、私は取材行為を行うなというわけではありません。そこには一定の自由や権利もあるのは理解しているつもりです。また、彼らの行動によって戦争やテロの惨劇が伝えられる事により、世間の関心が現地に向けられる事は意味があると思います。しかし、「自己責任」ではすまない相手・状況があるのも事実だと思うわけです。その事を理解して、状況に即した行動をとるのも、プロのカメラマンの責任として求められているのではないか?と、一連の事件とマスコミの対応など見ていて感じました。



記事はその4へ続きます。





■ 2013年上半期に見た映画 その3 邦画




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2013年の上半期において、新旧を問わずに見た映画の感想を纏めてUPします。この記事はその2からの続きです。(順不同・ネタバレ一部ありです。)



■ 汚れた英雄

この映画が公開された当時、ローズマリー・バトラーが歌う主題歌「Riding High」が至る場所で流れてましたね。
あの頃から気になっていた映画ではあったのですが、なかなかチャンスがなく、今頃になってようやく見る事が出来ました。

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30年以上も前の映画なので、色々と古臭く感じる部分も無かったわけではないのですが、予想していたよりも楽しむ事が出来ました。YAMAHAの協力のもとSUGOサーキットで本物のYZR500を使用してレースシーンが撮影されており、スピード感や緊迫感を楽しむ事が出来たからです。それこそ、当時は車載カメラによる映像は珍しかった時代。当時を良く知るライダー達に今でも評価が高い理由も判りました。

寧ろ非現実的に感じたのは、主人公のゴージャスな私生活。しかも驚く程のモテっぷりなわけです。一体何なんですか、あの室内プール付き・コンクリート打ち抜きの家はw しかもレース資金を集めるために、パトロンとなる女性をとっかえひっかえだなんて・・・う、らやま・・・も、もとい、実にけしからんw

まあ、今の時代のF1レーサーや、MotoGPのGP1ワールドチャンピョンクラスならばそんな生活も可能なのかもしれませんが、あの時代の日本においてそれはねえ・・・なんて思ったり。しかしこの映画においては、そんなあり得ない(でも憧れてしまう)男の生き様を描こうとした作品とも言えるので、そこに触れるのは愚問であるといえるのかもしれませんね。

そんな主人公を見事に演じた草刈雅夫は、確かにカッコよかったです。ホント、この方は2枚目さんですねえ。(ちなみに、先日見たアルゴのベン・アフレックを見たとき、「復活の日」の草刈雅夫にソックリだと思ってしまいました。)それとは逆に、伊武雅刀によるレース実況シーンの「イエー!」がダサくてもう・・・w これもまた、時代だったんでしょうね。



■ 任侠ヘルパー


草薙君の主演作品。TVドラマの本放送時には全く興味無かったのですが、人づてに聞いた評判が良かったので再放送時にドラマを見てみました。リアリティがある話には思えませんでしたが、他にはない目線で作られた作品だったので、それなりに楽しむ事が出来ました。そんなわけで映画も見てみる事に。

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TVより規制が厳しくないためか、ちょっと過激な演出となってましたね。でも、その演出が過度になりすぎに感じた部分も少なくなかったかと。特に乱闘シーンでの主人公の彦一が強すぎなのでは?と感じてしまったりしたわけで・・・。(暴力シーン以外のところのヒューマンドラマに魅力があるシリーズなので、あそこまで過激にする必要も無いような・・・。それこそ、リアリティが薄まってしまうように思うんですけどねえ。)それに、風間俊介の演技がちょっとくどくて、わざとらし過ぎに感じてしまいました。その反面、安田成美の押さえた演技は悪くなかったように思います。

それにしても、彦一は出所した際に、何で元の組に戻らなかったんでしょうねえ・・?黒木メイサ演じる女性と顔を合わせ辛いからという事になるのでしょうか・・・。それは仕方ない事としても、夏川結衣が演じた女性の事を思い出すようなシーンも無く、なんだかちょっと・・・って思ってしまいました。



■ ロボジー


何時かこんな作品が作られる日が来るだとうと思っていました。そして、本当に想像していたような感じのままの作品でした。それが悪いというわけではありません。意外なまでに丁寧に作られており、決して悪い作品ではなかったと思います。ただ一点、気になった点を取り除く事が出来たならば・・・という但し書きを付ければなのですが・・・。それは主演の女優さんの事なのです。

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私はどうも吉高由里子という女優の演技が好きになれません。舌ったらず。その上でキャンキャンと煩い声。しかも媚びた演技がわざとらしく感じられるのです。しかも、どんな作品でも演技が同じなので、見るに耐えないのです。正直なところ、他の女優を用いる選択枝は無かったのだろうか・・・と考えてしまうわけですよ。

元々その点を懸念していたので、私はこの作品を見るのを暫くためらっていました。それでも本作は映画としてそれなりの評価も得ているので見る事にしたのですが・・・。どうしてもこの方の演技が気になって感情移入しきれない部分がありました。。他の部分はそれなりに良かった作品なんですけどねえ・・・。








■ 2012年に見た映画 (主に旧作) その7 邦画



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この記事は洋画の書庫に掲載していた記事その6からの続きです。



■ 告白


凄い映画でしたね。これだけの映画が日本で作られた事に対し、良い意味でも、悪い意味でも驚愕させられました。公開当時かなりの話題になっていましたが、見てみてその理由が良く判りました。

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此処まで人の心の闇を映画として表現してしまう製作陣の本気度に敬服する反面、現代社会において実際に存在するであろう非常にドライな、狂気にも似た陰鬱な世界を、ここまでストレートに一般の人に見せていいものなのかと、疑問にも似た感情を抱きました。(原作がそれだけ凄いのかもしれませんが、陰鬱で、残虐性が高い要素があったと思うわけです。)

しかしながら、「被害者の本音をストレートに吐き出す」という部分では、ある意味物凄く理解出来るというか、共感出来てしまう部分が無いわけではないんですよね・・・。そうした意味で、自分自身の心の闇すら突かれてしまうような怖さを持ちえている映画だと思います。ホント、下手なホラーや、サイコサスペンスを見るより、ショッキングな作品でした。この役を見事に演じきった松たか子に敬意を表します。



■ 悪人

この作品も公開当時、結構メディアに取り上げられていたようですね。

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「主人公は確かに大きな罪を犯した。しかし、彼は心の底からの悪人だったのか。このような事件が起きたそもそもの要因は何だったのか。一体誰がそもそも悪かったのか。」という事を、見るものに対して静かに問いかける作品でした。その製作意図は判るものがありますし、良い意味で意欲的な作品だったと思います。でも、イマイチ感情移入しきれませんでした。なんというか、いくら裏切られたとはいえ、ああいう行動をとるのは問題だと思うわけで・・・。



■ BECK

ハロルド作石原作の青春ロックバンドムービー。多数の若手俳優が出演した事や、BGMにレッチリ等の洋楽のビッグネームの曲が多数採用された事で話題になりましたね。とはいえ、私としては特別に期待していたわけではないのですが、地上波で放送されていたので見てみました。

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「映画」という短い時間内においては、それなりに上手く纏まっていた話なのではないかと思います。私は原作のファンでもなければ、読んだ事もないからそう思うのかもしれませんが・・・。というか、原作者のハロルド作石というと、「ゴリラーマン」のイメージが強すぎて、あの漫画を描いていた人が、こんな雰囲気の物語を描いていたのだという事に対し、ちょっと驚いた方が大きかったかもしれません。

ちなみに、主役バンドが演奏する「レボリューション」という曲は、レイジの「ゲリラ・レディオ」に似すぎだったように思うのがマイナス。また、イメージ優先で佐藤健のボーカルの声が入ってない曲をライブシーンで何度も使うのも疑問を感じてしまいました。(原作者の意向とかがあったのでしょうか?)



■ 宇宙兄弟


最近、TVアニメも放映されている宇宙兄弟。本作もコミックからの映像化作品ですね。この作品も原作は未読です。でも、私は原作を比較的忠実に再現していると言われているアニメの方を結構見ているので、途中までのストーリーは知っている状況で拝見しました。

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この映画も、限られた時間内で結構上手く物語を纏める事に成功しているのではないかと思いました。実際、原作の様々なシーンをかなりはしょってますよね。また、登場しないキャラがいるだけでなく、重要な台詞を別のキャラが言うという事も起きていました。でも、シナリオの纏め方は悪くないのではないかと思いました。寧ろアニメの方は、あまりに丁寧に時間を使いすぎていて、非常にテンポが悪いと感じていた程。本作の方が小気味良いものを感じました。(ヒビトの英会話のシーンの、あのマッタリ感だけは受けつけられませんでしたが(^^;)

ちなみに、”映画「銀河鉄道999」を製作するにあたり、監修である市川崑が、要らない部分をバッサバッサと切ったからこそ、あれだけテンポの良い名作になった”という評価をよく耳にしますよね。本作にも通じる部分があるのではないかと感じました。しかし、生粋のファンからすると、不満はあるのかもしれませんね。それは原作モノを映像化する上で、避けられないものなのかもしれませんね。



■ クライマーズハイ


数年前のNHKでのドラマが好評だったクライマーズハイ。先日、映画版が地上波でやっていたので拝見する事に。

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ドラマとはキャストが全員入れ替わっていたのでどうなのだろう・・・と思いましたが、シナリオの基本線は同じなので、クライマーズハイとして見る事は出来ました。本作の俳優陣も皆さん気合が入っていたと思います。でも、個人的には、TV版の方が良く出来ていたように思いました。



■ ハゲタカ

この作品も、NHKでのドラマが好評だった作品ですね。上記のクライマーズハイとは異なり、主要キャストは引き継がれています。それだけでなく、製作陣もかなり共通していたそうですね。私はTV版のハゲタカが、国内のドラマの中で10本の指に入るくらい好きな作品なので、物凄く期待していた作品です。

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しかし、この映画化は失敗だったように思います。その原因はシナリオの出来が悪かった部分が大きいのでしょうね。話によると、製作の途中でリーマンショックが起こり、社会情勢・経済動向があまりに激変してしまい、当初予定していた内容を大幅に書き換えなければならなくなったのだとか。そのせいか、ストーリーがなんだかよく判らない、この作品のために登場したキャラクターの本当の目的が良く判らないという状況になってしまっていたように思います。非常に残念でした。



■ 日本沈没


一昔前の日本の特撮映画。草薙君主演という事だけでなく、撮影シーンのためにJAMSTECが全面協力した事でも知られてますね。例の震災の前に見ていたのですが、あの震災の後ではなかなか感想を書く気になれないでいた作品でもあります・・・。

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正直言って、映像にリアリティが感じられませんでした。災害シーンの表現が、不必要に過大に演出されすぎているように感じたからです。また、潜水艇で爆薬を運ぶシーンの演出や、搭乗員の台詞なども、海の中の事というより、スペースオペラの宇宙船のシーンのようにも見えてわざとらし過ぎに見えるといいますか。脇を固める多くの俳優陣の演技も同様に誇張感が強すぎたように思います。まあ、なんだかんだ言って、娯楽性を重視したSF作品だから仕方ないのかもしれませんけどね。

でも、巨大地震の連鎖発生や、巨大津波に対する懸念は、現実のものとしてあるわけですよね。それこそ、現実は想像の世界よりも、無慈悲で恐ろしいという事を、我々はあの地震から学ばなければなりませんね・・・。



■ 羅生門


黒澤明監督作品です。あまり例を見ない不気味かつ不思議な映画でした。

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”立場によって、物の見方が異なる事は誰にでもある。意見が食い違い、衝突する事もある。それは単に価値観が違うだけなのか。それもとも、多面性のある事象を、一方から見ていないから起こる事なのか。それとも、自らを守るために、敢えて不利な面を隠しているのか。はたまた、事が有利に働くよう、嘘偽りを述べているのか。自己を守るためならば、それはいたし方ない事なのか。では、真実は一体何処にあるのだろうか。”そうした疑問が絡み合う物語でした。

凄く意欲的な作品であると思います。しかし、製作された時代が古く、物語の舞台も古い世界であるため、なかなか感情移入しずらかったりするかもしれません。映像としても不気味な感じですし、物語はかなり後半に差し掛からないと、面白みが出てきませんでした。悪くない作品だと思うのですが、現代においては万人にオススメ出来る作品とは言い辛いものがあるかもしれませんね。



■ 七人の侍

以前から見たくて仕方が無かった作品。ようやくにして本作を見る事が出来ました。

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正直な話、世間での評価ほどの作品といえるのだろうか・・・と思いました。

勿論、これだけの時間内で、舞台となる村の世界観、様々な登場人物各々のキャラクター性、それらの人物による様々な人間模様を織り交ぜながら、壮絶な戦いを描ききる技量は評価出来るものがあると思います。しかしながら、いかんせん207分の上映時間は長く感じました。この映画を見て、クロサワのファンになった外国の方も多いようですが、外国の方がこの上映時間に耐えれたのだろうか?と思った程です。

そこで調べてみると、海外での配給においては、かなりの部分がカットされたショートバージョンが製作されていたようですね。(しかも、その編集は黒澤監督が行ったものではないとの話もあるようで・・・。)そして、そのショートバージョンの編集がかなり小気味良いものとなっており、高い評価に繋がったとの話もあるようです。その真偽は私では判りませんが、そうした話があっても可笑しくないように感じてしまいました。

また、作品中で描いている時代に合わせようとしたのかもしれませんが、一部の台詞が非常に聞き取り辛かったように思います。それもまた、海外だと英語字幕などにとって変わるので問題なかったのかもしれませんね。

とはいえ本作は、海外だけでなく、国内でも高い評価を得ている作品でもあるわけで・・・。上映当時としては、他に類するものや、同水準に値する作品が無かったのかもしれませんね。それに、現代においては、一種の”思い出補正”的なフィルターが掛かって評価されている部分もあるのではないかと感じてしまいました。

とはいえ、7人を束ねる島田 勘兵衛を演じる志村喬の演技は渋く、宮口精二が演じる剣豪:久蔵の姿には惚れ惚れするものを感じました。






誰もしらない


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カンヌ国際映画祭 最優秀主演男優賞/フランダース国際映画祭グランプリ/シカゴ国際映画祭 金のプラーク賞 他多数受賞
2004年/日本/141分
■ Nobody Knows
■ 監督:是枝裕和
■ 製作総指揮:是枝裕和
■ 脚本:是枝裕和
■ 出演:柳楽優弥/北浦愛/木村飛影/清水萌々子/YOU/韓英恵
■ 音楽:ゴンチチ/タテタカコ『宝石』
■ 誰も知らない公式HP

誰もしらない

 以前から見たいと思い続けてきた作品。ようやくにしてその機会を作る事が出来ました。ネタばれありの感想です。

 なんというか、あまりに重い内容で、言葉を失ってしまう映画でした・・・。にも関わらず、登場する子供達表情が自然で明るい事に、胸が打たれる映画でした。

 母親が居なくなっても、その事に必要以上に動じない子供達。むしろ母親の不在の期間中に見せる行動力は、そうした出来事が、過去に何度も繰り返されてきた事を物語っていました。それこそ、1ヶ月ぶりに戻って来た母親に飛びつくようなそぶりも見せなかったりする程です。むしろ何気ない、僅かな触れ合いの時間を心の底に大切に仕舞いこんでいるかのようでした。

 そんな彼等は自分達の置かれている状況が、どれだけ異常であるのか理解出来ていないわけではないと思います。それこそ、あんな母親に塗ってもらったマニキュアを見て、そしてこぼしてしまったマニキュアの後を見て、母の事を思う長女の「京子」。母からのお年玉として渡された袋の筆跡が、以前のものと違う事で、母からのものではないと気づいてしまう京子。電気も止められ、大家の娘による家賃回収の訪問時にも、家族を守るために即座に嘘をつけてしまう京子。デリケートで、センシティブで、鋭い子供の感覚は、その生活を支える長男でなくとも十分にその事を理解していたのではないでしょうか。

 にも関わらず、彼等は母親を憎むどころか、ひたすら戻って来る事を待っているのです。帰ってくる事は無いだろうと確信しても、ひたすら生きる道を探すしかないわけです。泣いたり、叫んだり、悩んだりする暇もなく、とにかく生きる術を探すしかないわけです。そしてその母親に身ごもらせてしまったかもしれない男性すら頼ってまでしても、コンビニで古くなったお弁当を分けてもらってまでしても生きてゆくしかないわけです。そこまでしていて尚、妹を墓に埋める際、母を恨むどころか、自分の無力さに打ちひしがれる「明」の姿を見ていて、胸が締め付けられる思いでした。そしてまた、「何時もの日常」が繰り返されてゆく様を見て、言葉に出来ない感情がこみ上げてきました。

 でも、これだけ胸が苦しいのに、何故か涙が出てきませんでした。本当に今にも泣きそうなくらいに苦しいのに、素直に泣けませんでした。それは、彼等自身があれだけ辛い状況においても、決して泣くことなく、したたかに生きている様を見せ付けられたせいなのかもしれません。むしろ彼等の姿を見て泣くというよりも、傍に寄って、抱きしめてやりたい。口にしたいものを好きなだけ食べさせてあげたい。そして、あんな母親であろうとも、少しの時間であっても良いから会わせてやりたい・・・そんな気持ちを抱きました。

 ちなみにこの映画は、とある事件(巣鴨子供置き去り事件)にインスパイアされて制作された作品だと聞きます。実際の事件は、さらに泥臭かったそうで、当人達がこれほどまでに爽やかで素直なな心持で生活出来ていた保障はありません。また、実際には高校生の「紗希」や、「コンビニのお姉さん」のように理解を示してくれる者が居たのかわかりません。そうした意味では、この作品は出来るだけ注意深く取材し、当人達に失礼の無いよう十分に配慮し、演出に凝っていても、やはり映画としての作り物である部分も多かろうと思います。それこそ、どれだけこの映画に共感したり、実際の事件の真相を追ったとしても、その苦しみは当人達でしか判らないものだと思います。でもこの作品は、決して浅はかな思いで作られた作品では無いことは、その丁寧な作りから十分に伝わってくるものがありました。

 実際、子供達の演技は物凄く自然であり、長男の明を演じた柳楽優弥がカンヌ国際映画祭 最優秀主演男優賞を獲った事は何ら不思議ではありませんでした。というか、子供達役の全員に同等の賞を与えてあげたいと感じました。そして、実際の事件において苦しんだ子供達にも、「よく頑張ったね」と声を掛けてあげたいという思いでいっぱいです。

神童


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2007年 / 日本 / 120分 
原作:さそうあきら「神童」(双葉社刊)
監督:萩生田宏治
脚本:向井康介
音楽:ハトリ・ミホ
オリジナル・ピアノ曲:ミト
出演:成海璃子 / 松山ケンイチ / 手塚理美 / 甲本雅裕 / 串田和美
公式HP
wikipedia

神童

 Yahoo!動画による、DVD発売記念・抽選1,000名の無料オンライン試写会の当選の幸運を得て、この映画を拝見する事が出来ました。早速ですがネタバレ有りの感想です。

 原作はおろか、配役すらまともに知らない状況で、偶然この映画を見る機会を得たのですが、まあ悪くはなかったのではないでしょうか。天才としての才能をもてあましつつ、その才能に生活の全てを賭けようとする母からの重圧や、今は亡き父の姿を引きずる女の子。同世代よりも大人の社会を見てきた事があるせいか、少し大人びた様子を垣間見せる女の子。時にワガママで、傍若無人にすら映る部分もありながらも、根は素直で、多感な年頃の女の子。そんな主人公『うた』を演じる成美璃子(当時12歳)の演技が良かったですね。

 しかし、そんな神童の天才たる部分でストーリーを展開していると感じる部分も多く、少々強引というか、説得力に欠ける部分もあったように思います。『ワオ』(松山ケンイチ)の音大の入試の直前に、『うた』に手を通じて力のようなものを受け取るシーンは恋愛映画として見るのであれば、許容範囲としても良いのですが、リヒテンシュタインの代役としてオーケストラと競演を果たすシーンはちょっと・・・って感じる部分が多かったかと。練習無しでいきなり大舞台にかり出され、僅かな時間楽譜に目を通しただけで完璧な演奏を行ってしまえるという神童ぶりを表したかったのでしょうが、楽譜をお尻に敷くのはいただけません。いくら音楽と一体になれるといえども、その音楽を生み出した作曲家が残した遺産である楽譜をお尻に敷くのはやり過ぎな演出なのでは。この子の才能を瞬時に見抜いたリヒテンシュタインがわざと体調不良と偽ってその場を設けたというのも、リアリティが無さ過ぎでは。あと、最後のピアノの墓場である倉庫に、何の脈絡も無く『ワオ』が現れるのも、漫画チックというか、月9の安っぽいドラマの展開を見ているような気にもさせられてしまいました。

 各キャラクターの性格や、互いの人間関係においても説明不測を感じさせる部分も多かったかと思います。そもそも主人公2人の出会い自体が漫画チックと言えるわけですし。どのシーンが良かったとか、ストーリーの此処が良かったという感じで、強くインパクトが残る映画ではないように思います。「だいじょうぶ私は音楽だから」という台詞も、ピアノの墓場において、心配してかけつけたワオと再会し、連弾をするシーンで言わせた方がインパクトが高かったように思います。

 しかし、この映画における主人公2人における時間の流れの描き方は、悪くない感じを受けました。それこそ、この2人に対するシーンに対しては、贅沢に時間を充てがい、言葉にならない微妙な心情を描くことが出来ていたのではないでしょうか。と言うか、この2人を通して、思わず自らの若き日を思い出してしまう人も多いのではないでしょうか。仲のよい腐れ縁の友達であり、喧嘩友達であり、刺激を受ける気に成る存在。ハッキリとした線引きや定義付けが出来るワケではないものの、他に取って代わる者のいない掛け替えの無い大切な存在。そんな存在にめぐり合った時の、若き日の淡い思い出を呼び起こしてくれる映画だったのではないかと思います。

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