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1984 / 日本 / 109分 監督:和田誠 製作:角川春樹 プロデューサー:三堀篤 原作:阿佐田哲也 脚本:澤井信一郎 / 和田誠 出演:真田広之 / 大竹しのぶ / 加賀まりこ / 高品格 / 鹿賀丈史 / 名古屋章 / 加藤健一 / 内藤陳 / 吉田良全 阿佐田哲也の同名小説の映画化で、イラストレーターの和田誠が初の脚本を執筆、監督としてデビュー。 goo 映画 http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17507/comment.html 麻雀放浪記先日、東京へ行った際、池袋、上野、浅草、秋葉原・・・さらにはお台場等を歩いていて、その人の多さに驚き、そのパワーに圧倒されました。限られた土地空間に、これだけの人があふれ、他にとって変わることなど出来ない程に発展し、飽和してしまわないのか?と感じる程。それでも尚、今だ様々な場所でビルや道路がスクラッチ&ビルドされている様子を見て、尽きることのない欲望というものを教えられ、驚嘆を覚えました。 そんな東京も、戦後間も無い60年程前は焼け野原であり、その悲惨な状況からこれ程の復興を遂げると、誰が予想できた事でしょうか。食べるものも、着るものにも困るような状況下から、これほどの復興を遂げる事が出来たのは、逆に言えばそうした欲望という名の人のエネルギーがあっての事かもしれません。 そんな事を感じながら、1つの映画を思い出していました。 この映画は、敗戦直後の東京の上野の片隅、ひたすら麻雀を打ち続け、様様な勝負師との出会いで人生を学んでいく若者・坊や哲の青春を描いたものです。 ネタバレありの感想です。 なんと活き活きとした映画でしょうか。全編、博打の映画であり、決して真っ当な人生を送っている人など誰も出てこないというのに。敗戦後の東京を舞台に、互いに相手を出し抜かんと虎視眈々とその時を狙いながら、必要とあらば、裏では手を組む間柄。全ては生きるため、いや、金というよりも、勝負に勝つために。決して褒められた生き方ではないというのに、何故にこうも魅力的にすら映るのでしょう。 それは博打映画という訳ではなく、互いの人生を賭けたプライドとプライドの戦いであるからなのでしょうね。 それにしてもこの映画は良いですね。真田広之が若いです。なかなか良い味を出していますよね。一見気が弱いようでいて、勝負となると引く事を知らない若さというものを良く表していると思います。アクション物以外での俳優としての地位を確立したというのも判ります。加賀丈史のドサ健もいいですよね・・・。個人的には大竹しのぶはあまり好きでは無いですし、この映画の彼女が演じる女性もあまり好きでは無いんですが、ああいった不器用でいて、変に頑固?な女性はドサ健には合っているのかもしれませんね。そして高品格の演技・・・渋すぎます。この映画において、彼が出てくる事で締まりがでますね。敗戦後の瓦礫の中で一山あてようと息巻いている若者に対し、老獪に攻めるしたたかさ。良いですね。 それにしても、この映画での加賀まり子は良いですね。本当に良い女です。そんな魅力的な人々繰り広げる大博打のその後に、とある出来事が待っている訳ですが・・・。その出来事の後も尚、再び勝負を行なわんと家に戻っていく様を見て、何という奴らだろう、なんと不謹慎で、何とエネルギッシュなやつらだろう。そう感じた事が思い出されます。 先日、原爆の炎に焼かれようとも、自らそれに打ち勝たんと炎を燃え上がらす人の力を描いた、岡本太郎氏の明日の神話を見たのですが、正にあの時代に生きた全ての人々は、そうした力を持っていたのかもしれませんね。いや、そうしたエネルギッシュなものが無ければ、こうして東京が復興する事などなかったのかもしれませんね。 もしかすると、エネルギッシュであるという事は、決して綺麗事ではなく、本当に何らかの欲望あってのものなのかもしれません。そしてそうした欲望は、もしかしたら純粋も不純も無いものなのかもしれませんね。
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