好かれる。嫌われる。
という話がありましたが、仕事での話は少し別なものもあります。
まず、経営する事業所や、勤め先企業を「愛してくれるお客様」と
そうで無いお客様がいらっしゃいます。コレは仕方ありません。
人が万人に好かれるのが無理なのと同じ。
例えば、ありがちなのがスーパーなどの量販店での話。
常にスタッフが生産性重視で動き回り、価格重視の派手なPOPと大音量の店内放送。
商品について質問しても素っ気ない。レジも流れ作業で目も見ないし態度も良くない。
だけど安いお店
価格は普通だけれど、商品を愛でて展示し、商品説明も丁寧なお店。
両方備えたお店を見る事はあまりありません。
それはポリシーが異なりますから当然です。
1時間に段ボール20箱の陳列をササッと終え人件費を抑えるお店は
その時間コストを重視します。1000円売って50円の儲けで商売をします。
そもそもそんなお店を嫌うお客様は、恐らくこのお店には行きません。
良く聞く話が「お客の財布しか見てない」等ですね。
でも、それを求めず、安いから利用するお客様もいらっしゃるわけです。
後者は、お客様に聞かれれば陳列作業の手を止めて5分でも接客します。
そうすると時給800円とすれば67円を一人のお客様に満足していただく為要します。
それでは1000円売って50円の儲けではお店は潰れます。
結局デパートが衰退した一因もこういったところからも見られるでしょうか。
また、苦戦している家電量販店のガリバーの苦悩は、前者だったのを
後者へ中途半端に舵を切っているのも大きい。
生産性重視を捨てきれず、小綺麗で明るく広いお店を作っても
大きな通路に店員1名体制。明らかに店員不足で、お客様が
店員を見つけられずに帰り、接客も時間主義で杜撰。
安値路線で後者並みの評判を得たいという、どだい無理な発想。
前者型ディスカウンターが生き残っているのは、“割り切っている”事。
生産性重視の徹底したコストカットで価格に反映させ、それを理念にしている。
教科書通りで行けば、「接客態度が悪い」お店は潰れるハズなのですが
なかなか息が続いているどころか、地道に成長しているケースも多い。
そして、前者後者共に、成長している企業は、わりとブレておらず、
理念を元にフェアなイメージです。
お客様毎に異なる対応をしておりません。
理念がしっかりしていて、全てのお客様へフェアである会社は
なかなかしっかりしています。
商売のバイブル書籍の中には「特別な対応をしてお客様を引きつける」
と書かれている事もありますが、それを他のお客様が知ったら?
という事は触れていません。
昔は、多少のお客様のわがままも「今回だけは特別に…。」
が良い風潮もありましたが「今回だけ」はアンフェアですし
「可能であるサービスだ」とお客様が考えるのは当然の結果です。
特に大企業は今ではこれを排除し、社内でコンセンサスを取り
統一したサービスを行っています。
それどころか大手GMS等は、不当要求や犯罪行為でも
警察を呼ぶ事も無く、頭を下げ支配人や店長権限で出来る範囲の
要望を応じたり、金銭を支払っていた頃がありましたが、今では
刑事事件にします。そのほうが「愛して下さるお客様の
快適空間作りに繋がる」という本音も多少あるでしょう。
思えば、私がGMS等で働いていた頃、とても人気で品薄の商品が
欠品続きで、お客さんより胸ぐらを捕まれ押し倒されたり、携帯電話契約の
審査で審査が堕ちた際に、イスを蹴り上げ怒鳴られたりとありましたが
「穏便に…」という対応をしておりましたね。今ではこれらは刑事事件です。
当店も同じ。常御得意様も多数いて下さいますが、初めてのお客様同様フェアな対応です。
その方針に変えて、ネットショップでの評価は100%から97%へ低下しましたが、意外な事に
常御得意様は増えましたし、スタンスが伝わると「特別」を求めるお客様が減ったように感じます。
ドライな側面もありますが、ネットショップ経営者さんと話をしていて
苦しんでいるお店さんは、割となんでも応じておられます。
そりゃ、当然「特別」な対応ですので、時間や手間がかかります。
私は、その時間があれば、他のお客様へも統一したポリシー通りの提供が
出来ると気付きました。
まして、ネットショップは評価を頂き公開されますから
「○○して貰った」とコメントがあれば、他のお客様からも求められるのは当然。
そうして、その要望が増え、時間が足りず質が下がる。
「ごめんなさい」したら、高かった期待値を裏切るわけですから
当然評価も下がり、常得意様も初めてのお客様も失います。
“改善”は喜ばれても、“改悪”は強烈な破壊力になる程嫌われます。
なのに、ツイ目先の利益や顧客満足に、ゴクリと悩んでしまうのですよ。
コレをやめて「お客様はお店の決めたサービスにフェアを求められている」
といつも意識しております。