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前向きになれとか言われても、そうはなれないと思う人へ
ポジティブシンキングでがんばれ、とか。
何でも前向きに考えれば良くなる、とか。
悩んだり落ち込んでいる人にとって、そんなことを言われてもとてもそんな気持ちになれないってこと、ありますよね。
“前向き”とか“がんばる”って言葉が嫌いだっていう人もいると思います。
実際、私もあまりそういう言葉を濫用するのは好きでありません。
そういうことって人に言われるものじゃなくて、自分で自然に思わないと意味がないと思うから。
でも、悩んだり落ち込んだりしているときって自然にそんなことは思えない。
それを前向きだとかがんばれだとか言われても、かえって逆効果でしょ。
そんなことできるんなら誰も悩まないよ。
―と。私もそう思っていた一人、でした。
“前向きにがんばれる方法”
万人に適用できるそんな方法は、恐らくないと思います。
私も今までいろいろなことで悩んだり、落ち込んだりしてきました。
誰でも。そういうことを乗り越えて今まで、生きてきているんだと思います。
そんな中、私はあることに気付きました。
ちょっと思い出して、みてください。
悩みといっても、いろいろな種類がある。
何をどうしようとどうにもならない問題、努力をしていけば解決できるかもしれない問題。それこそ千差万別、いろいろな。
本当にどうしようもない問題に直面したときって、それは始めは悩みますが時間が経つにつれて悩んでも仕方ないって気にはなりませんか。落ち込んだときも、時間が経つと次第にこころの傷が癒えていく。
もちろん、全てのことに該当するわけではないけれど。私は多くの場合が、そうでした。
悩んで、悩んで、悩んで。
それでもどうしても前向きに考えられないこと。
そういうことには大抵、出口があるんです。
それは、問題を解決する糸口であったり。
悩みを解消するための行動、であったり。
だから私は、どうしても前向きな考えに辿り着けない問題にぶち当たった場合は
「と、いうことはこの問題には出口があるはずだ」
そう思って、悩んでいる時間をその出口をさがすことに費やします。
もちろん。それで解決の糸口をつかんでも、解決できないことはたくさんあります。
でも、ただ悩んでいるよりも“やるだけはやった”という思いがある分、何もしなかったときよりずっと気持ちが救われる気がするんです。
“やるだけはやった”
自分は、ただ何もしないで悩んでいたんじゃない。
できることを考えて、それを実行した。
これ以上の結果は、得られなかったはずだ。
そう折り合いをつけることが、できるような。
逆に、本当にどうしようもない問題の場合はというと。
出口も何も、どうしようもない問題に対しては、本当に何も思いつかないんですよね。
もちろん、それなりに解決法は考えてはみるんですが。
考えても考えても。思いつかないはずです。
当たり前なことを書いてしまいますが、それが“どうしようもない”ということなんだと思います。
そして強く、思い知る。
「ああ、これは本当にどうしようもないことなんだな」と。
そんな、解決法も何もない状況下に置かれたとき。
「―そうだ、こう考えたらどうだろうか」
そんなとき。自分にできるのは、せいぜいこんなことを考えるくらいです。
“受け取りようによっては、どんなことも前向きに考えられる”
それって、きっとどうしようもないことだからこそ。
どうしようもないこと、が多すぎるからこそ。
せめて前向きに考えて、明日も少しでも楽しく。何とかがんばって生きていこう、という古くからの人間の知恵なような気がします。
前向きに考えられない、なんて。
そんなのはまだまだ“本当にどうしようもない問題”ではない証拠。
まだまだ自分にできることはある。だから悩みも、治まらない。
私はいつしか。そんなふうに考えるように、なりました。
そう考えるとなんだかちょっと、安心しませんか。
「ああ、まだまだ悩めているんだから大丈夫だ」って。
悩んでいる、つらい、苦しい。
まったくそういう思いをしたことがない人がもし、いるとしたら。
きっと、その人には“悩んでいる人の気持ち”はわからない。
ということは、もしかしたら。
悩んだ分だけ。優しい、こころの大きな人間になれるのでしょうか。
たとえば。人に優しくするときって、その人の状況を想像して“こうしてあげたら良いんじゃないかな”という気持ちが基本にありませんか。
同じような気持ちを経験したことがなければ。きっとそんなことは、想像できない。
だとすれば。
悩むことも、ある意味必要なことなのではないでしょうか。
私は。優しい、こころの大きな人間になりたいといつも思っています。
けれど時には。
嘘をついてしまったり、ずるいことをしてしまったり。いらいらして物に当たってしまったり。
あぁ。まだまだこころが小さいな、と。
もっと優しく大きくなれたらな、と反省することの方が多いです。
よし。これからももっとたくさん、悩まなければ。
きっと悩んだり苦しんだりすることは、自分にとって“得”なのだ。
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