納付金制度、来月から強化へ
障害者雇用 増えるか
厚生労働省が7月1日から、
障害者法定雇用率(常用雇用労働者の1.8%)の未達成企業を対象とした納付金制度を強化する。
小規模企業にも適応範囲を広げ、採用枠を増やしたい考えだが、中小企業の経営環境は依然厳しく、
すぐに雇用率の改善につながるかは不透明だ。
大量採用に取り組む企業も出始めたが、働く現場で障害に応じた職務開発が急務になりそうだ。
納付金制度は、雇用率の達成企業と未達成企業の間で経済的負担を調整するため、
政府が全国の事業者に適応している。
納付金は、雇用率達成に必要な雇用人数に対する不足人数1人当たり月5万円で、
一定条件を満たした達成企業に配分している。
法定雇用率の対象は常用雇用労働者56人以上で、京都府内では1400社近くある。
7月以降、納付金制度の適用条件が同301人以上から200人超に広がるため、
府内では新たに約170社増え、約400社になる見通し。
京都労働局の京都障害者職業相談室(京都市下京区)は、
制度改正を前に府内の対象企業に積極的な採用を呼びかけている。
企業の社会的責任の高まりを背景に、障害者雇用を積極的に進める動きも出てきた。
6月4日に全面開業した大型複合商業施設「イオンモールKYOTO」内の、
テレビグッズ販売店「テレビエンタメストア」(南区)は、
従業員89人のうち半数に当たる42人の障害者を採用した。
障害がある従業員はレジや棚卸しなどを担当し、
福祉施設の勤務経験者によるサポートチームも編成した。
運営会社「ジャパン・プランニング・サービス」(東京都)の落合彰会長は、
「小売り店舗の運営はさまざまな役割があり、それぞれ従業員にあった仕事を任せている」と話す。
府内雇用率1.77% 法定に達せず
だが府内の雇用率は昨年6月1日現在1.77%で、
5年間で0.14ポイント上昇したものの、法定雇用率にいまだ達していない。
同相談室は採用が進んでいない要因に、新規採用の余裕がないほかにも、
企業側が障害者に合う仕事がないと考えていることや障害者への接し方が分からないことなどを挙げる。
このため企業側が障害者雇用に対する考え方を変えることが今後重要になりそうだ。
10年以上にわたって障害者雇用を続けているビル管理会社「ホスピタル・メンテナンス」(伏見区)は、
調子を崩して出勤できない従業員には家庭訪問するなどフォローを欠かさない。
小川正巳業務課長は「仕事量に見合わない場合も規定の賃金を払っている。
縁あって採用した従業員を何とか雇用し続けていきたい」と話す。
職務の開発 急務
同相談室は障害者雇用の義務がある企業に対し、各種助成金や3カ月間の試行雇用事業を紹介している。
簡単な作業を集約化して新しい業務をつくるなど具体的な職務開発の方法も提案し、
求人開拓員も増やしている。
同相談室の谷口信行室長は「一般の新卒者の採用状況も厳しいが、
具体策を紹介しながら何とか障害者雇用を広げたい」と話している。
(6月29日付 京都新聞朝刊9面「けいざいフォローアップ」より)
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現在の日本の経済状況で制度強化は中小零細企業の経営悪化・倒産をさらに加速させるだけで、
雇用情勢の改善につながるものではないと考えます。
それより大企業への雇用枠拡大を政府として責任を持って図った方がよっぽど、
経済・雇用情勢の改善につながっていくと思うのですが…
(Pigmon)
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