こころもしらず黒髪の

「百人のうち九十九人に誉めらるるは、善き者にあらず」武田信玄

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夏は庭の水撒きに忙しい。

数十年前に庭師が作った庭は
もう何年も本職が手入れしていない感じだが
勢いにまかせて伸びた枝葉の具合が
かえって、のびのびした風に見えて、好もしく思う。

都市部ではモンシロチョウすら見なかったけれど
ここでは蝶の種類も豊富で
アゲハチョウどころか、ルリアゲハなんぞがいたりする。

翅の黒い縁取りの中に瑠璃色の模様があるアゲハで、
小さい頃からルリアゲハと呼んでいたのだけれど
正式名称かどうか、知らない。

ボディの青い大きなトンボは
オニヤンマだったか、シオカラトンボだったか。

大きなクマンバチやアシナガバチなど
歓迎しないお客さんもいるし、
おそらく、ジバチと思われる輩も
もしかしたら、庭に巣を作っているらしく、行き来している。

小学生時代の知識を総動員しながら
昆虫の楽園にいるのは、けっこう楽しいものだ。

と、お盆あたりに一斉に現れるようになったのが
ハグロトンボ。

漆黒色の翅を優雅にひらひらさせながら飛ぶカワトンボの一種で
いつも4〜5匹がひとかたまりで、土の上や木陰で休んでいる。

ぐぐったら、ハグロトンボはお盆の頃に見られることから
「死者の魂を運んでくる」とか「不吉だから殺すな」とか言われるらしい。

ちょっと感慨深い。
今年のお盆は家族でも過ごしたが、ひとりでいる時間も多く
これまで送った人々を思い出すことが多かった。

ハグロトンボにのって魂が帰ってきたのであれば
歓迎してあげなくちゃなぁと思うのだ。

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