映画のボツ脚本・準備稿を訳して読んでみるブログ

海外のSF映画やホラー映画のボツ脚本や準備稿をぼちぼち和訳して読んでみるブログです。

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リプリーとジョン

本棚の方へ後退する。
ジョンはマティアスの首輪をつかんでいる。
犬は異星の侵入者に向かって唸り声を上げる…

ジョン
落ち着け、マティアス…

リプリー
他に出口はないの?

ジョン
使えそうな所はない。

エイリアン

片足を引きずり、よろめきながら部屋へ入ってくる。
その呼吸は苦しげだ。滴る酸性の血液がその背後に細い火の跡を残していく。

ジョン
私たちはあいつに傷を負わせたんだ。

エイリアンがまっすぐに立つ。
傷を負っていても、やはりこいつは危険なクソ野郎だ。

リプリー
包帯でも巻いてやりたい?ねえちょっと、私の船はどこにあるの?

ジョン
この部屋の真上の屋根だ。

リプリー
計画があるわ…

ジョン
でも本が…

リプリー
本のことは忘れて!

ばっ!
マティアスがジョンの手を振りほどき…
エイリアンの方へ走って行く…

リプリー
くそっ。

マティアス

歯を打ち鳴らしてエイリアンに向かって吠える…
跳び回ってエイリアンの爪を避ける。
エイリアンの注意を惹いてくれている…

リプリーとジョン

エイリアンに向かって走る。
エイリアンは尾で犬を刺し貫こうとする。
ジョンは鉄の棒を振り回し…ガツン!
エイリアンの膨らんだ後頭部を殴りつける…

エイリアンが彼の方へ振り向く…

グサッ!

リプリーが吹き竿をエイリアンの胴体に突き刺す。
彼の酸性の血が中空の管の端から噴き出して…
リプリーのカソックに降りかかる…彼女はカソックを破り捨てる…

ジョンはマティアスを捕まえて引き戻す。

エイリアンは輪を描いて回る…
彼の周囲に血が飛び散って…

彼の周囲に炎の輪ができる…
本に火がつく…

ジョン
だめだ!本が!

リプリー
だめよ…!

ジョンが前に出る…リプリーは彼を捕まえる…
酸が板張りの床を侵食して…

床が崩落する。

エイリアンとジョン、リプリーは真っ逆さまに転落する!
下の階を貫通して…

ガラス工房へ

エイリアンは溶けたガラスの大桶に落ちる…
甲高い悲鳴が上がる…両腕を振り回しながら一千度の液体の水面下へ沈んでいく。

ジョン

自分が泡立つガラスの大桶の上にぶら下がっていることに気づく。動けない。下へ降りるためのロープと滑車に絡まってしまっているのだ。五フィート先にロープが始まる張り出しがある。彼は下を見下ろす。

眼下には溶けたガラスの巨大な桶が見える。その右には放水用のタンクがある。大きなワイン樽のような外見の設備で、完成したガラス製品をそこで冷やすのだ。彼は顔を上げる。

リプリーは頭上の壊れた床の端につかまっている。

ジョン
大丈夫か?

リプリーは大丈夫だ、と唸り声で返事をする。
彼女が落ちても、床まで二十フィート転落するだけだ。ジョンは真下の瞬間茹で上げ鍋の方を見る。
ジョンはロープを手繰って登り始める。彼は汗をかき始める。
汗が一滴落ちる…
ジュッ!
汗の滴が溶けたガラスの表面に落ち、じゅうじゅう跳ね回る。

リプリー

上の階へ身体を引き上げようとする…
その階は燃える炎に包まれている。

彼女はぶら下がって落ちるしかない。彼女が落ちる!
二階分の高さを落ちていく。
彼女は膝を曲げ、着地の瞬間に転がる。

ジョン

ガラス炉を見下ろす張り出しにたどりつく。
彼はそこへ立つ。リプリーがのろのろと立ち上がるのを見る…

ジョン
リプリー!

リプリーはよろめきながら立ち上がる。
片脚はびっこを引いている。

リプリー
ううっ。私は大丈夫よ。さっさとここから出ましょう…

そのとき突然

溶けたガラスの水面を割ってエイリアンの頭が飛び出してくる。
絶叫している。蒸気を吹いている。エイリアンは白熱した透明なものに覆われ…
まるで溶けたガラスのように見える!!

鈎のような手がタンクの縁をつかむ…
エイリアンは外へ出ようとする…

リプリーは背を向けて逃げ出す。痛む足が言うことを聞かない。
彼女は顔から床に倒れる…
何度も転がる…

エイリアンは桶から出てこようとしている…
彼女は悲鳴を上げる…

ジョン

下へ降りる滑車のハンドルをつかむ。
ロープを降りていく…部屋を横切り…エイリアンの上を通って…

エイリアンがリプリーから顔をそらす。
彼女は床の上を這って逃げる…

ジョンは勢いよく床に着地する。
指さして…

ジョン
リプリー…そのレバーを!!

リプリーは自分の横を見る。火のついた木製のレバーがある。

エイリアンは片足をガラス炉の外へ片足を出している…

リプリーはレバーを握る…ジューッ!
自分の手の平で火を消しながら…
レバーを引き…

巨大な放水用タンク

水が溢れ出す。一千ガロンもの水が放水され…
エイリアンに降り注ぐ。
エイリアンは苦痛に咆哮する…

溶けたガラスが瞬間的に冷却され…
急激な温度変化で、怪物は
ドカーン!
百万もの破片となって爆発する…!!

リプリーが手を貸してジョンを床から立たせる。
二人は打ちのめされ、血まみれだ。
ふたりは大桶の中を覗き込む。
蒸気が晴れていき…

部屋じゅうにエイリアンの欠片が飛び散っている。
それぞれの破片はガラスに包まれていて…
琥珀の中のハエのように閉じ込められている。

ジョン
瓶がああやって割れるのを見たことがあったんだ。

リプリー
(喘ぎながら)
やっつけ…彼をやっつけた…うぐっ…

彼女は腹を押さえて、膝から崩れ落ちる。
ジョンが彼女を助けようと腕を出す。

ジョン
図書館に戻らなければならないが…

リプリー
心配しないで。船よ。いいから…

二人は上を見上げる。

マティアスが床の穴から見下ろしている。
彼が吠える…


内景 図書館 夜

地獄と化している。
すべての本棚が燃えている。床にも点々と炎が上がっている。
リプリーとジョンはドアの所にいるが…その熱さにそれ以上進めない…

ジョンは中へ入ろうとする…
リプリーが彼を捕まえる…

リプリー
ばかなまねはやめて…

ジョン
何冊かだけでも!何冊かだけでも救わなければ!マティアス!!

マティアスが返事にキャンと鳴く。犬は火の間をすり抜けて二人の元へたどりつく。リプリーはジョンを自分の方へ向かせる。彼の頬を涙が流れている。

リプリー
本はもうないの。あなたはできるだけのことをしたわ。あなたが脱出すれば、本のことは無駄にはならない。私たちは生き延びなくちゃならないのよ!

彼女はジョンを廊下へ引っぱって行く…

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