3回目で合格した身でありながらおこがましいとおもいましたが、ともに同じ試験を闘う同志に励まされ、ここまでたどり着けた感謝を込めて、質問いただいた内容に関する記事を書きたいと思います。
ただ、一発で合格された方と比べて、ずいぶんと回り道をしているので、参考になるかどうかはわかりません。批判的に見ていただければと思います。
□辰巳直前模試の成績について
覚えている範囲では以下のような成績であったと思います。
2007年度・・・一応受験しましたが、何かを参照しながら書いて平均程度だったと思います。
2008年度
短答 公法72点 民事115点 刑事71点 合計258点 =B
論文 公法73点 民事153点 刑事78点 選択53点 合計357点 =D
総合評価 C(上位58%)
2009年度
短答 公法 70点 民事110点 刑事 88点 合計268点 =A
論文 公法104点 民事147点 刑事100点 選択56点 合計407点 =B
総合評価 B(上位25%)
※短答に関しては、本番で模試の点数よりも低かったことはありませんでした。
ちなみに辰巳の短答講座を取っていませんでした。
※論文に関しては結局A評価をとれたのは選択科目だけです。
苦手分野を補強して、ようやく合格推定点をかすかに上回った程度です。
□本試験の成績について
2007年度
短答 230点
論文 公法60点 民事110点 刑事100点 選択60点 合計330点=上から80%
2008年度
短答 公法82点 民事112点 刑事80点 合計274点 =1800番くらい
論文 公法80点 民事100点 刑事70点 選択40点 合計290点 =上から85%
2009年度
短答 公法 70点 民事120点 刑事 76点 合計266点 =1100番くらい
論文 公法***点 民事***点 刑事***点 選択**点 合計***点
※短答に関しては、普通から合格者平均少し上と順調に伸びています。
※論文に関しては、相当に勉強していたのに下位20%から抜けられませんでした。
知人と同じような論点の落とし方なのに点数は恐ろしく差がついており、何かが決定的に間違って
いると感じました。
□論文の勉強について
これは書くのも恥ずかしいのですが、2007年、2008年については答案はほとんど書いてません。既修者と対等に渡り合える知識をいれることが先決だと判断したからです。今思えば間違っていたと思います。最低限の知識は必要ですが、合否の分かれ目が「知識」になることはなかったからです。
そのことは置くとしても、もっとも間違っていたのは抽象論の長さです。
たとえば憲法13条から、プライバシー権を導く論証として、当初は
・・・プライバシー権は明文で保障されていない
もっとも憲法の人権カタログは網羅的ではなく、新しい人権が認められうる。
憲法13条は、そのような新しい人権の根拠となることが予定されていると解される。
もっともすべての利益を新しい人権として認めたのではインフレ化が生じ、個々の保障が希薄化
そこで人格的生存に不可欠の利益のみ保証するものと解する。
なぜなら憲法は個人の尊厳を基礎とする人権カタログを用意している以上、新しい人権についても
人格概念を基準に判断すべきだからである。
では、プライバシー権についてはどうか。
プライバシー権とは、私事に関する事項をみだりに公開されない利益をいう。
私的領域の保護は、個人の人格的成長に不可欠の前提条件であり、人格的生存に不可欠の利益と
なりうると考える。
ここでプライバシー権でいうところの「私的事項」については、個々人の人格の多様性に配慮し
私的領域に関する事項のすべてが保障されると考えた上で、違憲審査の厳格性に差異を設けて、
妥当な調整を図るべきである。
本件でいう〜の利益は〜保障される・・・
みたいな論証を本気で書いてました。暗記しているから、すらすら書けるし、枚数も稼げる。しかも、できた気になる。旧試験の過去問の参考答案でもこれほど冗長ではないと思います。本人評価としては「13条で保障されるのが人格的生存に不可欠とは書くけど、その理由までは書いてない人が大半だから、個々で差がつくはず。しめしめ」とか本気で考えていました。理解していて当たり前で、あえて書く必要もない部分であり、むしろ時間と行数が取られる上に、助長でイメージが悪くなるだけなのに。
試験的には、どういった生の利益が、どういった形で制約され、それがなぜプライバシー権として保障されるのかという部分を聞いているのであって、抽象論ではないと思います。そういった勘違いは、私自身が未修で司法試験で評価されるレベルというのを見誤っていたことが原因だと思います。論理的な繋がりを苦労して導いたから書きたい!けどそれは当たり前の前提で評価されることはないことを知りました。
何を愚かな・・・と思われる方も多いと思いますが、論文ゼミに参加してみると、そういった未修型答案を書く方は以外と多く、ためらいもありません。既修の方と交流がなく、答案を見てもらえる機会もなかったので気づくのが遅くなったのが悔やまれます。
そのような観点で論文を捉えていたので、論文の勉強も作成するノートも当然に冗長です。
以下の写真にわかるように、受験初年度&2年目のノートと、3年目のノートでは全然違うと思います。
ただ、一生懸命勉強した部分が全く無駄になったとは思いません。今年の問題のように、基本がしっかりと理解できたかを問う問題では、下積み勉強が論理の筋を追うのに役立ったと思います。書かないけど、答案の筋を発見するのに役立つといった感じです。
・・・今日はここまでにします・・・
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今年不合格となったものです。
ちょっと伺いたいのですが、添付してあるノートの写真は「3年目ノート」なのでしょうか?現在論証等作るべきか迷っておりまして質問させていただきました。
2009/9/14(月) 午後 9:42 [ noppie ]
noppieさん
そうです。3年目ノートです。条文+問題提起+論証+考慮要素+特殊事情+書き方ポイントのまとめみたいなものですかね。いわゆる一元化ツールです。
2009/9/14(月) 午後 11:39 [ ふうやま ]