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<事実の概要> 被告人は,いわゆる「食糧メーデー」に際し,詔書をもじったやゆ的文言のプラカードを携行した事実により,不敬罪として起訴された。第1審は,不敬罪ではなく名誉毀損罪にあたるとして,有罪判決を言い渡したが,その翌日,不敬罪につき大赦令が公布,施行された。第2審は,被告人の行為を不敬罪に該当するものと認めた上で,恩赦を理由とする免訴の判決を下した。これに対し,被告人側は,不敬罪の規定は被告人の行為当時すでに無効となっていたこと等を理由に,無罪判決を求めて上告した。
<判旨> 最大判昭和23年5月26日 「〔本件大赦令は,〕刑法第74条の罪〔により〕起訴せられ,……現に公訴の繋属中なるものについて,その訴追を阻止するという趣旨に解しなければならぬ。公訴緊属中の事件に対しては,大赦令施行の時以後,公訴権消滅の効果を生ずるのであ〔り〕,〔この〕場合,裁判所は,その事件につき,実体上の審理をすゝめることはできなくなる。本件においても,既に大赦によって公訴権が消滅した以上,裁判所は刑事訴訟法第363条〔現337条〕に従って,被告人に対し,免訴の判決をするのみである。従って,この場合,被告人の側においてもまた,訴訟の実体に関する理由を主張して,無罪の判決を求めることは許されないのである。……原審が……実体上の審理をなし,その判決理由において被告人に対し有罪の判定を下したことは〔違法であるが〕,免訴の判決を言渡したのは結局において正しい」(本判決には,免訴判決は実体判決であるという理解に基づく反対意見が付されている)。※免訴判決の性質については,実体裁判説,実体関係的形式裁判説,それに形式裁判説の3説が激しく対立してきたが,本判決はもっぱら大赦の場合についての判断であったにも拘らず−免訴一般につき形式裁判説を採用したものと理解される。 |

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