善き人のためのソナタ(DAS LEBEN DER ANDEREN)監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク ■ 公式HP 出演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ他 1984年東ベルリン。国家保安省(シュタージ)に勤めるヴィースラー(ウルリッヒ・ミューエ)は東ドイツの体制を信奉していた。ある日彼は、反体制の疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)の監視を開始。ドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは屋根裏で盗聴を開始。階下でドライマンが語る音楽や文学、同棲相手で女優のクリスタ(マルティナ・ゲデック)との愛情を耳にするうちに何かが変わり始めたヴィースラーは、ある夜ドライマンが奏でる『善き人のためのソナタ』に激しく心を揺さぶられ…
これもずーっと観たかったのです。アカデミー外国映画賞はじめ各種外国語映画賞を総ナメしたから。。。 というのもありますが、観た人観た人誰もが大絶賛で、気になってしかたがない映画だったのです。 前評判は本当でした、重厚で静謐!ものすごい人間ドラマでした〜。 第二次大戦後の戦勝国の思惑でふたつに分断されてしまったベルリン。壁が崩れた時の世界の狂乱ぶりは 記憶に新しいですが、壁のむこうの東ベルリンで人々はこんな暮らしをしていたのですね、、、 【監視社会(surveillance society)】は共産主義国家(全体主義国家と言うべき?)の象徴的側面ですね。 数年前に読んでものすごい衝撃を受けたオーウェル(George Orwell)の名作『1984』が即座に浮かびますが、 この映画もくしくも1984年の物語・・・。戦後、欧州大陸のあちこちで共産勢力が台頭し、1948年ベルリン封鎖。 オーウェルはその翌年、このまま全体主義が拡大し続けると35年後の1984年にはこんな世界になってしまう であろうとの危機感からこの作品を書きました。幸運なことに核戦争は起きず、世界が3つのブロックに分断 されることもありませんでしたが、1984年の共産圏ではオーウェルが描いた通りの監視社会ができあがって いました。 眉ひとつ動かさずドライマンのアパートを見張るヴィースラー。彼の合図でみるみるうちに盗聴システムが 張りめぐらされる様は感心してしまうほどの手際のよさ。西側の思想を完全に排除し、少しでも反体制の兆し があれば容赦なく調べ上げるヴィースラーが、階下の世界を盗み見(盗み聴き?)しているうちに、少しずつ 変わり始めます。特に雄弁な描写はないんですけど、彼の心で何かが壊れていく様子が何となく伝わって くるのですよね。そして流れてきた『善き人のためのソナタ』… ヴィースラーを演じたウルリッヒ・ミューエが圧倒的です〜。印象に残るシーンはいくつかありますが、最後 本屋のレジで「ギフト包装は?」と聞かれ「いや、私のための本だ」(←これがdouble meaningになってるのが また心憎い・・・)と答えてちょっと照れたような表情を見せるところが一番好きかも^^ ドライマンとクリスタはとってもお似合いの素敵なカップル。哀しい結末ですが、あれより他になかったかな とも思います。重いテーマではありますけど、暗すぎず、ドラマ性もあって、完成度の高い傑作でした!
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先日観た『ヒトラーの贋札』も良かったけど、こちらの方が印象に残った気がします。
最後のシーンにはやられますよね〜♪
TBさせてくださいね。
2008/10/30(木) 午前 8:09
じゅりさん、とにかくものすごい前評判を聞いていたのでどうかな?
と思いましたが、見終って皆さんの絶賛も超納得の傑作でした^^
TB有難うございます、記事にお邪魔しますね〜。
2008/10/30(木) 午前 9:38
おまけさん、第二次大戦後ヨーロッパにたちこめていた暗鬱な雰囲気を知るには『1984』を読むのが一番だよ、と当時習っていたイギリス人の教授に勧められ読んで大衝撃を受けました。原書だったので細かいニュアンスまでは分かってないと思いますが、それでもOrwellian Society(監視社会)のそら恐ろしさは伝わってきました。
映画だけでもじゅーぶんな傑作ですが、宜しければOrwell本とセットでどうぞ!
2008/10/30(木) 午前 9:50
もくれんさん、『ヒトラーの贋札』も観たいのですよね〜。
タイプライターのシーンとか、取調べのシーンとか印象に残る場面はいくつもありますが、やっぱりラストシーンはすごかったですぅ。
TB有難うございます、記事に伺いますね〜。
2008/10/30(木) 午前 9:54
これは十年に1本の作品といってもいいかと思うくらい
思い入れの深い作品です。
収容所の人たちを描いたものは多かったけれど、一般市民の
様子がこれでよくわかりましたね。
そうそう。盗聴システム設置のシーンもすごかったです。
TBさせてくださいね
2008/10/30(木) 午後 0:23
Cartoucheさんの思い入れの程が記事から伝わってきました^^
ほんと収容所ではなく市井の人を映画いた作品ってあまりないですものね。
ウルリッヒ・ミューエの演技が圧倒的でした。TBお返し有難うございます。
2008/10/30(木) 午後 10:37
そう、本当に重厚にして静謐な人間ドラマで、
人間の奥深さについて考えさせられるような作品でしたね。
やはり、ラストシーンの台詞の意味の深さが、
心憎かったです。圧倒されました。
トラバ、させてくださいね♪
2008/10/30(木) 午後 11:38
はざくらさん、ふだんは「静謐」なんて言葉は滅多に使わないのですけど^^;この映画を観ていてしきりに浮かんできました。ドライマンがウィーズラーを探し当ててくれたのが妙に嬉しかったです。
TB有難うございました、記事にお邪魔してきました^^
2008/10/31(金) 午前 10:06
ご無沙汰です!!
お気に入りさんの新着にこのタイトル発見。
これは、ここ最近では抜きに出て深くていい作品だと思いました。
トラバお願いしますね。。
2008/10/31(金) 午後 2:33
sanaeさん、こちらこそご無沙汰しておりまして・・・m(_ _)m
皆さんが口を揃えて絶賛していたのも納得の傑作でした!
ウルリッヒ・ミューエが本当に素晴しいですね、忘れられない作品です。
TB有難うございました、記事に伺いますね^^
2008/10/31(金) 午後 10:58
この映画で描かれている東ベルリンが、わずか二十数年前のことだというのに驚きですよね〜;;;
確か『ヒトラー最後の12日間』もドイツで作られた最初のヒトラー映画だったと思いますが、このところドイツ国内でいろいろな映画が作られていて興味深いですね。
この映画、監視社会を描いていたし、ず〜と息を詰めるように観てきて、で、私もラストの一言にやられました。 あの一言で涙がドワ〜っと(^^; 素晴らしい映画でした!
TBさせてくださいね。
2008/11/1(土) 午前 8:54
Kimさん、本当ですね。東西分断されていたのは昔のことのようですが、まだそんなに時は経っていないのですよね。ドイツ自身がナチスを描いた名作が登場し始めていて、日本人としては羨ましくもあり、尊敬の気持ちです。でもこの映画は独裁者やホロコーストとはまた違った視点で、いろんな意味で一味も二味も違う傑作でした。ラストはほんと感動です。TB有難うございました、記事にお邪魔します〜!
2008/11/1(土) 午前 9:15
旧東ドイツの監視体制には驚愕でした。
壁の崩壊後、監視ビデオを図書館で閲覧しているのにもビックリ!
ラストのミューエのかすかな微笑みに救われましたね。
TBさせて下さいませ。
2008/11/5(水) 午後 2:03 [ リリー ]
りりーさん、ほんとですね。監視社会の怖さを思い知りました。
ミューエさんは微妙な表情の変化から何から素晴らしかったですね。
TB有難うございます、記事にお邪魔します^^
2008/11/6(木) 午前 9:29
緊張感もあったし、見応えのあるドラマでしたね〜!
私も「「いや、私のための本だ」といったときの表情が好きです!
いいセリフ、ですよね^^
TB,お返しさせてください☆
2008/11/12(水) 午前 1:22
A☆coさん、本当に素晴らしい映画でした。
恥ずかしながら観ている時はミューエさんの訃報も、彼自身が過去に監視されていたことも知らなかったのですが、そんなことを聞いた上で思い返すとまた違った感慨があります…
TBお返し有難うございましたm(_ _)m
2008/11/12(水) 午前 9:42
ラストの粋な計らいに感動しました。だから、これ、DVD買いましたよ。
2010/12/11(土) 午前 0:17
もっさん、ほんとですね。歴史の厳しい現実設定ですが、ドラマ性もあって素晴らしい作品でした。DVD買われたんですね^^
TBありがとうございました♪
2010/12/15(水) 午前 9:37
余計なことはしゃべらず黙々と任務をこなし
笑わない。しかし相手のことは全部お見通し
これが今まで見てきたドイツ将校や幹部のイメージでした。
この映画のように人間的な内面さらけ出されるとおっ!と思うと同時にホッ♪としますね〜 いい結末でしたぁ
TBしますね
2011/1/2(日) 午後 8:12
ポニーさん、ほんとですね、国家のイデオロギーによって人間性まで…と思いつつ、根幹のところではやはり同じ人間であることを見せてくれる作品でした。
エンディングは忘れられません。
TBありがとうございます♪
2011/1/3(月) 午前 8:48